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フルルの仲間入り

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 とりあえずみんなに普通の姿勢に正してもらう。あのままじゃ会話にならないからな。

「このフルルを是非とも臣下の末席に‥‥‥」
 フルルさんは意見を曲げない。

「エドガー様!! フルルさんも是非仲間に加えましょう!!」
 基本俺に近づく女性には敏感なティナがこんな事を言うのは相当珍しい。
 ‥‥‥アレか? 
 俺信者《お仲間》を見つけたからか?

「あー、とりあえずこの村に住むのはいいんじゃないですか?」
「「ありがとうございます」」
 なんでティナまで礼を言うんだよ。

 ふう、一連の流れで少し疲れた。
 水を一杯飲もう。村長がみんなの分も出してくれた。

 一口飲んでフルルさんが呟いていた。
「美味しい‥‥‥! この村のお水はずいぶんと魔力が満ちてますね。え、この村は‥‥‥水神様の‥‥‥? ああ、なるほど。どうりで‥‥‥」
 
 これは後から聞いたのだがフルルさんは精霊とも同時に会話しているらしく時々そっちのリアクションが会話に混じるそうだ。


「さて村に住むにあたってお伺いしますが、フルルさんのスキルは何ですか?」
「フルルの事は是非『フルル』と呼び捨て下さい。フルルのスキルは『エイミング』というものです」
 エイミング‥‥‥『狙い』か。
 エルフだし、弓が得意そうだ。

「‥‥‥わかりました。なるほど、という事は弓が得意なんですね?」
「敬語も不要です。あの‥‥‥フルルは腕の力が弱くて弓を引けない役立たずなのです」
 あ、そうなんだ。

「あ、そういえば荷物‥‥‥」
 フルルが思い出して荷物を探し始めた。

「こちらですよ」
「あ、ありがとうございます。良かった!」
 荷物を出してきてくれた村長にお礼を言うフルル。

「エドガー様にお仕えするにあたってこちらをお持ち致しました。お役に立てていただければ幸いです」
 ごとっ!と出したのは何かの金属鉱石かな?
 白っぽい銀色に輝いている。

「これはミスリルです」
「!!!! ミスリルキタコレー!!」
 今度は俺のテンションが爆上がりして他の三人が引いてた。
 解せぬ‥‥‥。

 ずっと欲しかった金属の一つ、ミスリル!! 軽くて丈夫な魔法金属。
 これならアレが作れるかもしれないぞ!!

「‥‥‥臣下に加えていただけますか?」
「うん、おっけー!! これもらうね! ロキソんとこ行ってきまーす!!」
 
 俺はミスリルを抱えて走り出した。
 やはり軽いんだな。
 もう俺は誰も止められないぜー!!

 念願のミスリルを手に入れたぞ!!
 殺してでも奪い取る 
 な、何をする貴様らー!

 あ、すんません。
 テンションが爆上がりしちゃって。


 早速ロキソに頼んできた。ロキソは以前にミスリルを扱ったことがあるらしく喜んでいた。
「おー!! これは久しぶりに燃えてきたわい。任せとけ、坊の期待に応えちゃるわ」

 なんて頼もしいセリフ!! 好き!

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

 戻ってきたらティナとフルルは仲良くなっていた。ティーパーティーならぬウォーターパーティーだけど。
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