死配人ー勒死の狂ーCRIMSON CHAIN of DEATHー

不幸中の幸い

文字の大きさ
12 / 19
Chain_11

供物の檻 ― The Sacrifice Cage

しおりを挟む
Scene1「観測された者たち」
2025年12月29日(月) 午前10時03分。
南秋大学 学務棟の地下1階。警察臨時事情聴取室
 
石造りの壁面に囲まれた、冷気と書類の匂いだけが支配する空間。
 
この日は、学内で相次いで発生した複数の不審死および失踪事案に関し、
関係者の事情聴取が行われていた。
対象となったのは、
いずれの事件でも名前が挙がっている神谷千咲、宇田川梓、野瀬簾の3名。
 
取り調べの端緒となったのは、直近の犠牲者である堀川菜月の件だったが—
すでに、芦原茉莉、鷹野柊馬、中原あおい、伊藤歩夢の死亡、
そして佐原真央の失踪も含め、警察は一連の関連性に注目し始めていた。
 
最初に呼ばれたのは——神谷千咲だった。
 
ドアを開けて現れた彼女の足取りは、沈黙そのものだった。
椅子に腰を下ろすまで、誰も声をかけなかった。
それは、誰もが彼女の“壊れやすさ”を
本能的に察していたからかもしれない。
 
「神谷千咲さんですね。では、まずはこちらの確認書に——」
 
刑事が形式的に促すが、千咲はわずかに頷くだけだった。
ペンを持つ手が震えていた。だが、それは冷えのせいかもしれない。
 
「昨夜、堀川菜月さんと最後に言葉を交わしたのはいつですか?」
 
「……夜の9時過ぎ……お風呂、上がってすぐ……」
 
声は掠れていた。
だが、嘘ではなかった。
 
「そのあと、彼女の様子に異常は?」
 
「ありません……すぐ寝て……私も、眠剤を飲んで……起きたときには、
 もう……」
 
言葉が詰まり、千咲は唇を噛んだ。
刑事が視線を交わす。
 
「あなたのスマートフォンに、何か“異常な通知”が届いていた、
という証言があるのですが……記憶にありますか?」
 
千咲は、ほんのわずかに目を伏せる。
 
「……はい……以前、変なメッセージが……
 でも、最近は……来ていないと……思います……」
 
その言葉に、刑事はほんのわずかに目を細めた。
だが、千咲の表情は終始伏せがちで、その意図を読み取るには乏しかった。
 
2人目に呼ばれたのは、宇田川梓。
 
千咲とは対照的に、梓は椅子に深く腰掛け、まっすぐ刑事を見据えていた。
 
「……ここ数週間で、学生が何人も亡くなってますよね。
 偶然とは思えません」
 
「偶然じゃないと?」
 
「はい。“Message from Unknown”って聞いたことはありますか?」
 
刑事が目を細める。
 
「都市伝説……でしょ? 学生の間で流行ってる……チェーンメールのような」
 
「違います。少なくとも私は、“何か”が動いていると感じています。
 順番に、何かに“選ばれて”いるような……」
 
「証拠はあるんですか?」
 
梓はスマホを取り出し、画面を操作する手を止めた。

「……直接的なものは、まだ。でも……堀川さんが亡くなる1時間前に、
 妙な既視感がありました。
 前にも……同じような通知を、誰かが受け取った気がするんです」
 
視線が揺れる。
それが、“疑念”の始まりだった。
 
(本当に、彼女は“寝ていただけ”だったのか……?)
 
3人目——野瀬簾は、警察の手前でも淡々としていた。
メガネの奥の目は死んでいたが、言葉には寸分の濁りもなかった。
 
「私はREVERBの通知構造を調べています」
 
「解析できるんですか?」
 
「正確には“解析できないこと”を確認しました」
 
「どういうことですか?」
 
「すべてのログは、記録直後に“自壊するよう設計”されている。
 タグ付けも擬似的な暗号。
 人為的なものではなく、“概念的”に存在している気配がある」
 
「概念的?」
 
「ええ。
……まるで、“観測者の視線”が通知そのものを構築しているような印象です」
 
刑事が黙り込む。
 
簾は続ける。
 
「もし、それが“誰か”なら——その“誰か”が、
神谷さんである可能性も排除できませんよね?」
 
その一言に、室内の空気が一段凍りついた。
扉の外で、待機していた千咲の指先が、かすかに震えた。
 
聴取終了後、3人は別室で一時待機となった。
沈黙の中、千咲はひとり、カップに口をつける。
口の中が、鉄の味で満たされていた。
 
スマホが、震える。
 
【Message_REVERB】
《観測対象:Nagumo.Taku》
《記録準備中……》
 
視界が霞む。
 
次に誰が消えるのか、千咲には——もう、分かっていた。
 
 
Scene2「供物の予感」
2025年12月30日(火) 午後08時28分。
南秋大学・文学部演習室
 
年の瀬の静寂が、建物全体に薄膜のように張り付いていた。
構内のほとんどの明かりはすでに落ち、廊下には非常灯のかすかな緑が
浮かんでいるだけだった。
窓の外には雪が降り始めていた。街灯の光に照らされ、
粉雪が光の粒子のように空気を舞う。
校舎の壁面や樹木の枝にうっすらと積もりはじめた白が、
世界を静かに塗り替えていく。
 
演習室の照明は中央の蛍光灯だけが残り、
部屋の隅は影のなかに沈んでいる。
厚手のカーテンは中途半端に引かれ、
外の雪明かりがその隙間から染み込んでいた。
机の上にはレポート用紙と赤ペン、参考文献が散らばっており、
その一部にはコーヒーの染みが残っている。
本棚には世界文学全集や哲学書の背表紙が並び、
古い加湿器が低い音を立てて唸っていた。
 
「君の文章、少し観念的すぎるかな」
 
南雲拓が口を開いた。
彼の声は、演習室の空気の重さを破らずに染み込むような低音だった。
年齢に見合わぬ落ち着きと、過剰な威圧感を持たない物腰。
眼鏡の奥には、学生の言葉を否定しない誠実な知性があった。
 
「“死を自己観測する主体”という発想は面白い。ただ、その“視点”を記述するときに、君自身が書き手としての視点と混濁している」
 
神谷千咲は、静かに頷いた。
ペン先で机の木目をなぞりながら、彼女は南雲の声を反芻する。
窓際に積もる雪の影が、
蛍光灯に照らされてじわりと部屋の奥へ伸びていた。
 
「じゃあ、こういうのはどうでしょう」
 
千咲がノートをめくり、手元のページを示す。
文字は整然としていたが、その行間には異様な緊張感が漂っていた。
 
「“他者が私を観測しているとき、その視線の集積が、私という存在の終点を 
 定める”……っていう考え方」
 
「それは、まるで……死を迎えることが、
 “観測者への最終的なメッセージ”みたいだね」
 
南雲は、薄く微笑んだ。
だがその視線はどこか遠く、
まるで自分自身の終焉を想像しているかのようだった。
 
演習室の隅で、古い石油ストーブがコトコトと鳴る。
部屋の温度はじわりと下がりはじめていた。
誰もいない隣室から、空調の唸りだけがわずかに聞こえてくる。
 
「南雲先生は……自分が死ぬとき、どうなっていたいと思いますか?」
 
その問いに、南雲は一瞬だけ目を伏せた。
そして、天井の明かりをぼんやりと見つめながら答える。
 
「そうだな……誰かに見届けてもらえるなら、それで充分かもね。
 ひとりで、なんて寂しいじゃないか」
 
「……優しいんですね」
 
「そんなことはないよ。ただの理屈好きな助手さ」
 
カーテンがわずかに揺れ、冷たい空気が足元を撫でた。
その風は、どこから入ったのか。
あるいは、彼女の内側が風を呼んだのか——
 
神谷千咲は、静かに立ち上がった。
 
「じゃあ、今日はこれで……ありがとうございました」
 
「また、いつでも相談に来て」
 
ノートを鞄にしまいながら、千咲は南雲の横顔を一瞬だけ見た。
それは光と影の間にある、記録されることのない一秒だった。
 
***
 
外に出ると、雪が音を吸い取っていた。
キャンパスの照明はほとんどが落とされ、
校舎の輪郭は雪と闇に包まれていた。
自販機のランプだけが静かに明滅を繰り返し、
凍える空気のなかで人の気配を模していた。
 
千咲の呼吸が白く煙り、黒いコートの襟に反射して戻る。
舗装された通路には、彼女の足跡が規則正しく並んでいた。
 
スマートフォンが、震えた。
 
画面には何も表示されていない。
通知も、音も、光もない。
 
それでも、彼女ははっきりと“それ”を感じていた。
 
REVERBは外からではなく、内側から震える。
 
——何かが、迫っている。
 
「……私を、救って」
 
誰に向けた言葉だったのか、自分でもわからなかった。
ただその声は、雪を被った木々の間に静かに吸い込まれていった。
 
凍てつく空の下、神谷千咲の足音だけが、構内に残響していた。
 
 
Scene3「供物の選定」
2025年12月31日(水)午後11時10分。
南秋大学文学部・中庭裏手にある備品倉庫
 
演習室に隣接するその小さな空間には、年の瀬の静けさと、
夜の冷気が深く染み込んでいた。
 
ドアの開く音がした。
「こんな遅くまで、ご苦労様ですな」
 
振り返ると、守衛の町田が懐中電灯を手に立っていた。
 
「あ、町田さんも遅くまで。もう年の瀬ですね」
 
「ええ、本当に……今年の年末は、この学校もいろいろありましたから。
学生さんも教職員も、気が気じゃない年だったでしょう」
 
「ですね……事件のこともありますし。
 来年は落ち着いてくれるといいですね」
 
「南雲さん、今日で仕事納めですか?」
 
「はい。今夜で一区切りです。
 ……でも、明日の朝、また見回り当番なんです」
 
南雲は苦笑しながら、「また、そりゃご苦労なこって」と呟いた。
 
「じゃあ、良いお年を。
 ……あまり遅くまで残らないようにしてくださいよ」
 
「町田さんも。お疲れさまでした。良いお年を」
 
町田は軽く会釈すると、ゆっくりとドアを閉めて出ていった。
その背中を、南雲は黙って見送った。
 
——たぶん、今この大学にいるのは、自分だけだ。
 
そう思うと、奇妙な孤独感とともに、急に背筋に寒さが這い上がってきた。
 
——寒い。
 
それが、最初に意識にのぼった感覚だった。
 
ふと時計に目をやった。
午前02時09分。
年が明けていた。
 
ストーブは切れていた。
(はぁ。こんな場所で年越し。しかも灯油切れ。
 心身ともに寒い訳だよ……)
 
足元のコンクリートには薄い霜が降り、
備品棚の金属が夜露で光を鈍らせている。
天井の蛍光灯は一つだけが点いており、
その冷たい光が机の上に散らばる書類を青白く照らしていた。
 
南雲拓は、古い文学雑誌の束を抱えながら、
スチール机に目を落としていた。
指先には細かい埃がまとわりつき、
湿気を含んだ紙がじわりと手の温度を奪っていく。
 
(……変な時間に思い立つもんじゃないな)
 
夜更けに、ふと確認したくなった資料があった。
鍵はすでに貸し出していたが、自分の分の合鍵もまだ残してあった。
 
薄暗い倉庫の片隅には、古びた電気ポットとステンレスのマグカップ、
スティックコーヒーの箱が置かれていた。
彼はそれに手を伸ばすと、電源を入れ、
わずかに残っていた水を注ぎ足した。
 
「……これで、少しは温まるか」
 
ポットが小さな沸騰音を立て始める。湿気のある冷気の中に、
微かな熱気がゆらめいた。
 
湯気の立ち上るマグカップを両手で包む。
インスタントの粉末の匂いが鼻をくすぐり、味気ない甘さが口内を満たす。
倉庫の壁はコンクリート打ちっぱなし。断熱材など一切入っておらず、
夜気がじわじわと内部へ浸透してくる。
机の上には紙類のほか、ホッチキス、ボールペン、赤ペン、そして使用感のあるノートパソコンが置かれていた。
液晶はスリープ状態で微かに光っていたが、南雲はそれをすぐに閉じた。
 
(もう、終わらせよう。今日のうちに——)
 
彼は棚からもう一冊、小型の綴じ冊子を引き出した。
卒業論文の予備調査資料。書き込みやメモが所々に残っており、
学生の緊張と混乱がにじむような筆跡があった。
 
それを丁寧に開き、何ページかを確認していたときだった。
 
背後の空気が、静かに、しかし確かに“揺れた”。
 
——ゾクリ。
 
誰かがいる?
 
反射的に振り返る。が、そこには誰もいない。
 
「……誰?」
 
声に出した自分自身に、違和感が残った。
この時間、この場所で、人の気配がするはずがない。
 
再び机に向き直ると、そこに置いていたスマートフォンが震えた。
 
《……ブルル……》
 
画面は消えたまま。通知はなかった。
それでも、胸の奥にざらつくような感覚が広がっていく。
 
——見られている。
 
そう“感じた”のではない。皮膚の裏に、すでに染み込んでいる感覚だった。
 
蛍光灯の光がわずかに揺れる。
机の影が、奇妙に伸びた。
何かがこちらに“近づいて”いる。
 
音はない。足音も呼吸音も。
ただ空気の圧だけが、ひたひたと這ってくる。
 
「……何か、用……?」
 
呟いた声も、誰にも届かないまま霧散する。
冷たい空気が首筋を撫で、棚の資料が一枚だけ舞い落ちた。
 
目を凝らすと、部屋の奥——
白布のかかったプロジェクターがかすかに揺れていた。
その横に立てかけられた三脚も、風もないのにカタリと揺れた。
 
コーヒーの湯気が、不意に真横に流れた。
空気の層が乱れている。誰かが近くにいる。
 
(……なにか、おかしい)
 
視界の端で、影が揺れた。
もう一度、スマートフォンが震えた。
 
今回は、画面がうっすらと白く点滅し、
そこに読めない文字列のようなノイズが走った。
 
——観測中。
 
そんな声が、聞こえた気がした。
 
背後の気配が、ついに距離をゼロにする。
だが振り返るよりも先に、視界が——
 
暗転した。
 
 
 

Scene4「供物の残骸」
2026年1月1日(木) 午前02時32分。
南秋大学・文学部備品倉庫、内部
 
暗闇の中で、何かが動いた。
南雲拓は資料を読み上げようと身を起こした瞬間、
首元に異物の感触を感じた。
 
「……ッ、が……ッ……!」
 
背後から、紅い紐が音もなく巻き付いた。
喉に喰い込み、言葉も、息も、何もかも奪っていく。
両手で紐を引き剥がそうともがく。
椅子が倒れ、マグカップが音を立てて転がる。
 
だが、それは止まらない。
 
——影。
 
視界の端で、悪意の塊のような“それ”が、黒い液体のように形を変えながら背後に滲んでいた。
顔のすぐ傍にそれが忍び寄り、頬に生ぬるい吐息がかかる。
 
嗤っていた。確かに。
 
南雲の意識が暗転する。
体が引きずられ、倉庫の柱へと運ばれていく。
そのまま背中を固定され、腕と足が何かに拘束されていく。
 
——数分後。
 
「……っ、あ……っ……!」
 
目が覚めた南雲は、自分が動けないことに気づいた。
紅い紐が、首にきつく巻き付いたままだ。
 
その紐の線に沿って、何か硬いものが当たった。
——ノコギリ。
 
「や……やめて……やめてくれ!!!」
叫びは、室内にこだました。
“それ”は背後から静かにノコギリを引き出し、
まるでバイオリンを奏でるように、優雅な手つきで動き始める。
 
ギチ……ギリギリ……ギリ……。
 
鋸の刃が皮膚に食い込み、紐の線をなぞるように、喉を切り開いていく。
筋肉が裂け、血が飛沫となって吹き出す。
 
マグカップが、ゆっくりとそれを受け止めていた。
 
赤黒い液体が、カップの底を満たしていく。
 
「ぐわぁぁぁぁぁぁ!!!」
 
喉を引き裂かれる悲鳴と、吐血。
のこぎりが軟骨を砕き、食道を裂く。
 
やがて、刃が骨にぶつかる音。
その頃には、南雲の意識はすでに絶たれていた。
 
ゴリッ……ギ……グシャ……ッ!
 
そして——ブツン、という音。
首が、根元から切断され、床に転がった。
 
黒い影はその首を拾い上げ、静かに立てると、
今度は頭頂部からノコギリを当てる。
 
カリ……ギ……ギギ……。
 
一刀、また一刀とゆっくり刃が引かれ、顔が縦に割れていく。
左右に割れた目元が、別々の方向を向きながら、
 
——ベシャッ。
 
脳が、床へと滑り落ちた。
白濁とした灰白質が床に広がり、赤黒く染まる。
 
倉庫には、静かだがおぞましい嗤い声がこだました。
“それ”は音もなく、出入口から夜の闇へと消えていった。
 
■ ■ ■
 
2026年1月1日(木) 午前06時12分。
南秋大学・文学部備品倉庫、内部
 
年が明けた南秋大学。
この日、構内の点検当番に当たっていた守衛・町田は、中庭を巡回していた。
 
「はぁ~……正月早々から見回りって俺もついてねーわ……。そりゃ、こんだけ何件も殺人が続けば仕方ないっちゃ仕方ねぇけど……。お屠蘇にもおせちにもありつけねー正月って、どんな罰ゲームだよ……」
 
ぼやきながら、警備用の懐中電灯を片手に、構内の小道を歩く。
 
「正月早々……何かあってたまるかよ。平和に穏便に。そうすりゃ、昼には雑煮とおせちにありつける……っと」
 
最後に向かったのは、中庭裏手にある備品倉庫だった。
 
「ここ見たら終わりだな……」
 
重い扉を開いた、その瞬間。
 
——ツンと鼻を突く異臭。
血の、鉄の、腐臭が混ざり合ったような重い匂いが、
一気に町田の顔を包む。
 
「な……なんだ……この匂い……血なまぐさいって……勘弁してくれよ……」
 
手で鼻を覆いながら、懐中電灯を灯し、倉庫内へと足を踏み入れる。
 
その時——
 
照らされた光の先に、あった。
 
首のない胴体。
柱に縛り付けられたままの姿。
そしてその足元には、切り離された首。
顔面は縦に真っ二つに裂け、脳漿が一面に飛び散っている。
メガネのレンズが血にまみれて床に転がっていた。
 
「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
 
町田は絶叫し、腰を抜かした。
尻餅をつきながら、後ずさりする。
 
そこにあったのは——
 
昨日、年越しの挨拶を交わした、南雲拓。
だが今は、無残に切り刻まれ、顔を失い、
血と肉片に変えられた“供物”と化していた。
 
スマートフォンが震える。
 
【Message_REVERB】
《供物認証:Nagumo.T》
《観測ログ保存済》
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

意味が分かると怖い話(解説付き)

彦彦炎
ホラー
一見普通のよくある話ですが、矛盾に気づけばゾッとするはずです 読みながら話に潜む違和感を探してみてください 最後に解説も載せていますので、是非読んでみてください 実話も混ざっております

わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...

MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。 ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。 さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか? そのほかに外伝も綴りました。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

【完結】退職を伝えたら、無愛想な上司に囲われました〜逃げられると思ったのが間違いでした〜

来栖れいな
恋愛
逃げたかったのは、 疲れきった日々と、叶うはずのない憧れ――のはずだった。 無愛想で冷静な上司・東條崇雅。 その背中に、ただ静かに憧れを抱きながら、 仕事の重圧と、自分の想いの行き場に限界を感じて、私は退職を申し出た。 けれど―― そこから、彼の態度は変わり始めた。 苦手な仕事から外され、 負担を減らされ、 静かに、けれど確実に囲い込まれていく私。 「辞めるのは認めない」 そんな言葉すらないのに、 無言の圧力と、不器用な優しさが、私を縛りつけていく。 これは愛? それともただの執着? じれじれと、甘く、不器用に。 二人の距離は、静かに、でも確かに近づいていく――。 無愛想な上司に、心ごと囲い込まれる、じれじれ溺愛・執着オフィスラブ。 ※この物語はフィクションです。 登場する人物・団体・名称・出来事などはすべて架空であり、実在のものとは一切関係ありません。

M性に目覚めた若かりしころの思い出 その2

kazu106
青春
わたし自身が生涯の性癖として持ち合わせるM性について、終活的に少しづつ綴らせていただいてます。 荒れていた地域での、高校時代の体験になります。このような、古き良き(?)時代があったことを、理解いただけましたらうれしいです。 一部、フィクションも交えながら、述べさせていただいてます。フィクション/ノンフィクションの境界は、読んでくださった方の想像におまかせいたします。

(完)百合短編集 

南條 綾
恋愛
ジャンルは沢山の百合小説の短編集を沢山入れました。

母の下着 タンスと洗濯籠の秘密

MisakiNonagase
青春
この物語は、思春期という複雑で繊細な時期を生きる少年の内面と、彼を取り巻く家族の静かなる絆を描いた作品です。 颯真(そうま)という一人の高校生の、ある「秘密」を通して、私たちは成長の過程で誰もが抱くかもしれない戸惑い、罪悪感、そしてそれらを包み込む家族の無言の理解に触れます。 物語は、現在の颯真と恋人・彩花との関係から、中学時代にさかのぼる形で展開されます。そこで明らかになるのは、彼がかつて母親の下着に対して抱いた抑えがたい好奇心と、それに伴う一連の行為です。それは彼自身が「歪んだ」と感じる過去の断片であり、深い恥ずかしさと自己嫌悪を伴う記憶です。 しかし、この物語の核心は、単なる過去の告白にはありません。むしろ、その行為に「気づいていたはず」の母親が、なぜ一言も問い詰めず、誰にも告げず、ただ静かに見守り続けたのか——という問いにこそあります。そこには、親子という関係を超えた、深い人間理解と、言葉にされない優しさが横たわっています。 センシティブな題材を、露骨な描写や扇情的な表現に頼ることなく、あくまで颯真の内省的な視点から丁寧に紡ぎ出しています。読者は、主人公の痛みと恥ずかしさを共有しながら、同時に、彼を破綻から救った「沈黙の救済」の重みと温かさを感じ取ることでしょう。 これは、一つの過ちと、その赦しについての物語です。また、成長とは時に恥ずかしい過去を背負いながら、他者の無償の寛容さによって初めて前を向けるようになる過程であること、そして家族の愛が最も深く現れるのは、時に何も言わない瞬間であることを、静かにしかし確かに伝える物語です。 どうか、登場人物たちの静かなる心の襞に寄り添いながら、ページをめくってください。

処理中です...