秘密がばれた竜王は従者たちに求愛される

天霧 ロウ

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「ん…、ふっ、ぅ」

 舌先が二つに割れた長い舌がクローツェルの舌をいたわるように絡めてきた。安堵したのもつかの間、蕾の中を探るように再びハリューシカの指がゆっくりと奥へ向けて入ってくる。

「ぅうっ! んっ! んーっ!!」

 やめるよう訴えるもののハリューシカの指は止まらない。じゅぷじゅぷぷっと蕾からはしたない音が一段と響く。羞恥で顔が熱くなるが、ハリューシカはそんなクローツェルをただただ甘く見つめるだけだ。
 やがてハリューシカの指が深いところまで入ると、かすかに唇の端がつり上がった。ちゅうっと舌を吸われて唇が離れれば、雄の色を宿した青い瞳が笑った。

「なるほど、この奥が陛下の子宮ですか……。今後、懐妊しやすいようにマッサージをさせていただきますね」
「しなくてぃっ、ぃ、ぁ、ァ、ひぅうっ!」

 指の腹で優しく揉まれた途端、これでもかと体がのけぞる。歯を食いしばって耐えても、フーフーと呼吸が荒れてしまう。
 ぬぽぬぽと音を立てながら丁寧に中をあやされる。そのたびにクローツェルはからだをのけ反らし、滴を溢れさせた。

「ひっ、ぐ……ぅ、ぁ、だめ、ゆび……、やめろぉ」
「だめですよ。きちんとマッサージしておかないとつらくなるのは陛下ですよ。体勢を変えさせていただきますね」

 ぬぽっと指が引き抜かれるとそっとベッドに横たわらせられる。快感でぼうっとした頭でハリューシカを眺めていれば、ハリューシカがパチパチと服を脱いでいく。
 あらわになった体はほどよい厚みを持った無駄のない引き締まった体だった。月光のごとく青白い肌は今は興奮しているのかほのかに赤みがかっている。
 ハリューシカが覆い被さってくれば、しなやかな長い尾がするりとクローツェルの尾に絡めてくる。それだけで子宮がきゅんと甘くうずいてしまう。

「では、あらためてマッサージさせていただきます。我慢せず、好きなだけイってください」

 ふわりと甘く微笑んだハリューシカは早急に指を沈めてきた。指の腹を使って中を優しく揉まれたり押しつぶされてしまえば、足が勝手に跳ね上がる。

「ぁ、ぁあ゛、ぃくっ、また、ぃくぅっ! とまらなっ、~~~~ッ!」

 ぎゅうぎゅうとハリューシカの指を締め付けて一段と深い絶頂を迎える。溢れ出る滴とともにハリューシカに盛大に潮をかければ、ハリューシカが嬉しそうに笑った。

「陛下からマーキングされるとは、光栄の極みです。私の指がそんなに気に入っていただけましたか?」
「こ、これは…っ、せいりっ…、げんしょっ、だ……、ぁ、ひっ!」

 興奮と強烈な快感の余韻にうまく話せない。それでもハリューシカには伝わったのだろう。
 ハリューシカは眉を下げてそっと睫を伏せた。だが、すぐに決意したように凜々しい顔つきで告げてきた。

「そうでしたか。では、私の指からの刺激は心地いいものだと覚えていただかないと。ですが、その前に陛下の貴重な愛液を味わわせてもらいますね」
「ばっ、ぁ、もぅやめっ。ひぐぅっ!」
 
 ぬぽっと指が引き抜かれ、開ききっている蕾にハリューシカの唇が触れる。
 ノックするように軽いキスを何度かされ、ついで長い舌が中に入ってきた。

「ひっ、ぁ…、なかっ、はいって……、んんぅっ」

 ねっとりと長い舌が中を蠢く。とろりと滴が溢れてくれば、すかさずハリューシカが勢いよく啜った。

「ぁ、ぅ…、す、うなぁ」

 口では拒絶しながらもクローツェルの手はハリューシカの髪に指を絡め、ハリューシカにもっと吸ってくれと言わんばかりに押しつけてしまう。
 矛盾しているクローツェルの言動にハリューシカはわずかに目を細めると、クローツェルの太ももに腕を絡めて引き寄せた。そして、いっそう強く啜り始めた。

「ぁあ゛っ。だめっ、だめっ、これ以上はっ…、おかしくっ、~~~~ッ!」

 強烈な絶頂に中々戻ってこれずにいれば、クローツェルの中心から起き上がったハリューシカがおもむろに前を広げた。
 ぶるんと勢いよく滴を散らしながら飛び出てきた細長い高ぶりに「ひっ」と声が漏れてしまう。

「まてっ、それをどうするつもりだ」
「安心してください、陛下。約束通り、陛下の中にはいれません」

 にこっと穏やかに微笑むものの、ゲオルグのこともあって信用できなかった。反射的に後ろに下がれば下がった分だけハリューシカが詰め寄ってくる。

「かわり、陛下の太ももで抜いてくださいませんか?」
「ふとももで?」
「俗に言う素股、です」

 ほんのりと頬を赤くしながら告げるハリューシカにクローツェルの思考は停止した。

「冗談ではないのか?」
「私は真面目です」

 真剣な面持ちで返してきたハリューシカに戸惑いつつも、太ももで満足するならそれに越したことはない。ごくりと唾を飲み込んでクローツェルは「わかった」と応えた。

「太ももなら、許可……する」
「ありがたき幸せ。それでは陛下、四つん這いになったら少し足を開いていただけますか?」
「こう、か?」

 頼まれるがままに四つん這いになって足を少し開けば、ハリューシカが覆い被さってくる。足の間にそそり立つ高ぶりを差し込んでくると「足を閉じてください」とかすれた声で囁かれた。
 そっと太ももを閉じれば、ドクドクと脈打つハリューシカの存在感にジワッと蕾が濡れるのを感じた。

「では、陛下。しっかり太ももを閉じていてくださいね?」
「わ、わかった」

 口の中に滲む唾を飲み込んで太ももに力を入れる。それを合図にハリューシカがクローツェルを抱きしめてくるなり、ゆっくりと腰を動かす。

「んっ、ぅ」

 これでもかと反ったハリューシカ高ぶりがクローツェルの腹へヒタヒタとあたる。ハリューシカが腰を動かすたびにヌルヌルとした先端が腹を撫でていく。そのたびにキュンと下腹部が疼き、勝手に滴が溢れてくるのがわかる。
 
「おや、びしょびしょですね、失礼ながら陛下の涎を拭かせていただきますね」

 そう言ってギリギリまで引き抜かれると腰を打ち付ける。その瞬間、ハリューシカの先端が勢いよく蕾をこすり上げた。

「~~~~ッ!」

 突然の刺激に太ももから力が抜けてしまう。そうすれば、無防備になった蕾に沿ってハリューシカがねっとりと幹をこすりつけてくる。

「陛下、せっかく拭ってるのにずっと垂らしっぱなしじゃないですか」
「んっ、ぁ、…はっ、こすりっ、つけ…る、な――っ、ふぁっ、先っぽっ、こすれてるっ、こすれてるっ、からぁっ」
「こすりつけてはいません。拭っているんですよ」

 腰を突き入れると同時にハリューシカの先端がひっかくようにクローツェルの蕾をなぞっていく。うっかり挿入されるのではという恐怖とは裏腹に限界まで感じ入っている体は期待に震える。

「陛下っ、さすがに私も限界ですのでださせてもらいますね」

 かすれたハリューシカの声にヒクッと蕾が反応してしまう。体を起こしたハリューシカが高ぶりを掴むと蕾に触れるか触れないかの距離に先端を向ける。

「ま、まてっ、はりゅ……ッ!」

 クローツェルの制止を無視してハリューシカがぶるりと体を震わせば、冷たい熱が蕾に向かって勢いよくかけられる。

「――っ、~~~~ッ!」

 はじめての感覚に勢いよく潮を吹いてしまう。それでもなおべったりと蕾にまとわりつく雄臭さに腰が勝手に震え、飲みきれなかった唾液が唇の端から溢れてくる。
 力なくベッドに倒れれば、ハリューシカが身をかがめてきてクローツェルの額に浮かんでいる汗を吸った。

「お疲れ様です、陛下」
「はーっ、はー……っ、なにが、おつかれさま…だ」

 快楽の余韻で指先を動かすことすら億劫だ。それでもこのままでいるわけにはいかず、なんとか体を起こす。するりとハリューシカの冷たい手が頬を撫でてくる。火照った顔には心地よく思わずおとなしくなってしまいそうだ。
 中にこそいれられてないものの、精液をかけられたということにヒクヒクと蕾が勝手に反応してしまう。

「用は済んだだろう。もうでていけ」
「待ってください、陛下。せめて体を清めさせてください」

 そういってハリューシカが指を鳴らせば、あれほどお互いの体液で汚れていた体や室内を満たしていた淫らな匂いが消え去る。そのことにホッと息をつくと「助かった」と一応礼を伝えておいた。
 身なりを正し終えてパッと顔を輝かせたハリューシカは青い瞳をうるめた。

「陛下にそう言っていただけで光栄です。それで、その。折り入ってお願いがあるのですが」
「だめだ」

 きっぱりと断言すれば、ハリューシカが「陛下~」と泣きが入った声を上げてくる。
 ハリューシカはゲオルグと根が同じなのだ。ほんの少し前までの行為を踏まえれば嫌な予感しかしない。

「だめと言ったらだめだ」
「まだ何も言っていません」
「言わなくてもなんとなく察することはできる」
「ならば、私が言おうとしていることはなんだと思いますか?」

 両手を組んでうるうるとした瞳で見つめてくる。クローツェルは思いっきり眉を寄せて吐き捨てるように答えた。

「どうせ、今後も抱かせてくれだろ」

 どうだと言うように睨めば、ハリューシカはきょとんとして目をしばたいた。

「えっと、恐れながら陛下。私の希望は違います」
「……なに?」

 まさかの返答に今度はクローツェルがあっけにとられた。ハリューシカはゆっくりと瞬きをすると、青い瞳を細めてふわりと微笑んだ。

「私の希望はこれからも陛下のおそばにお仕えさせてほしいということです。一時の感情といえど、陛下に失礼をかいたことには変わりはありません」

 そこで一度言葉を区切ると、ハリューシカはベッドから下りて片膝をついた。

「そんな私が陛下のおそばにいるのはおこがましいことは重々承知です。けれど、私にとって陛下に仕えることこそ生きがいなのです。ですから、どうかこれからも私を陛下のおそばにおいていただけませんか?」

 そういって顔を上げたハリューシカは忠臣としての顔だった。てっきりゲオルグと同じようなことを要求してくると勝手に思い込んだ自分が恥ずかしい。
 クローツェルはかすかにみじろぐと、ふっと息を吐いた。

「……許す」
「ありがとうございます、陛下」

 ふわりと微笑んだハリューシカにクローツェルは追い払うように手を振った。

「私は疲れた、さっさと出て行け。くれぐれも今日のことは他言無用だぞ」
「はい、それでは陛下。おやすみなさい」

 立ち上がったハリューシカが恭しく額にキスをして部屋を出て行った。
 一匹になったクローツェルはむず痒さを感じながらベッドに寝転んでそのまままどろんだ。

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