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第2話 声優アカデミー賞
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1年も経てばもう慣れたもので収録はスムーズに進んだ。
『ability』は2期の2ndクール収録で、今日はその半分まで進んだ。
「はい!じゃあ今日の分は終わりね~みんなお疲れ」
監督がそう言うと、主要キャスト以外はぞろぞろと収録スタジオを出ていく。私も帰る準備をしようとカバンを手に取る。
「初めてのアニメが売れたからって調子にのんなよ。」
ビクッと体を縮こませる。またにあるのだ。主要キャスト以外の人が帰り際に私の横を通ってそう捨て台詞を吐いていくことが。私が顔を引きつらせていると横から涼太さんがフォローしてくれた。
「大丈夫か?あんまり気にしない方がいいぞ」
「は、はい…ありがとうございます」
それに気付いた天宮汐梛さんも慰めてくれた。
「あらあら、ホントもう!湊音ちゃんはちゃんと実力があるのに~嫉妬してるのよ。聞き流してあげなさい」
「アハハ」
私は苦笑いを浮かべる。この2人は主要キャストの中でも特に私を気にかけてくれている。すごくありがたい。
「お2人ともありがとうございます。あんまり気にしてませんから大丈夫ですよ?」
「そうには見えねぇから喋りかけたんだろうが」
「ほんとよぉ、あ、そうだ!今日はお姉さんが送ってあげる!」
(え、どうしようさすがにそれはヤバいけど断れない…)
私がちょっと困っていると麻田さんがスタジオに入ってきた。
「天宮さん、湊音ちゃんはマネージャーの私が送るので大丈夫ですよ。もう、先輩にそんなこと言われたら断れないじゃないですか。ちょっとは考えてください!(笑)」
冗談まじりの説教をしてくれた。すると、ハッとしたような表情の後、汐梛さんがこう言った。
「ごめんね。ちょっと強引だったね。でも嫌いにならないでぇー」
「そんなことできらいになりませんよ!(笑)むしろ私汐梛さんのこと好きですよ?」
「ほんと?ありがとう!」
キラキラした表情で返してくる。
(こういうちょっと子供っぽいところが親近感あって好きとは言えないな(笑))
その後しばらく4人で雑談したあと、監督にもう遅いから早く帰れと言われたので帰ることになった。さすがに夜遅かったので本当に麻田さんに送ってもらうことにした。
「麻田さん、良かったんですか?送って貰っちゃって。その、一応麻田さんも女性ですし…」
「何よ一応って(笑)いいのよ、まだあなたあの2人と帰ると気を使って疲れるでしょ?」
「お、おっしゃる通りです…」
負けた…みたいな感じで返事をすると、麻田さんは大爆笑していた。
それから世間話なんかをしていると歩きだったのにいつの間にか家に到着していた。
「ありがとうございました。気をつけて帰ってくださいね」
「ええ!もちろんよ!これで事故ったらシャレになんないわよ(笑)」
お礼を言い、頭を下げると麻田さんは冗談交じりにそう言った。帰り際麻田さんが思い出したような仕草をして私の方を向く。
「あ、ちゃんと夜ご飯食べて寝てよ!食べないとどんどんガリガリになるわよ!わかったわね」
私が頷くと、麻田さんは駅の方へ向かっていった。
その日は久々にちゃんと夜ご飯を作って食べた。
~次の日~
今日は土曜日、久々に仕事も学校もない休みの日。そんな日はやっぱ寝るに限る。結局起きたのはお昼は13時で、そこから朝昼ご飯を食べる。テレビをつけるとニュース番組がやっている。どうやら何かの特集をやっているみたいだ。
(なんか最近特集多いな)
そう感じながら、朝昼ご飯の準備をする。
「今日は、来週に『日本声優アカデミー賞』が開かれるということで主演賞などを予想していこうと思います!」
「そういえば、麻田さんがそんなこと言ってたっけ…なんかもし受賞したらどうのこうのって」
(まさかそんなわけないよねぇ)
準備が終わってテーブルに作ったものを並べる。それを食べながら何となく同じ番組を見続ける。ま、この仕事してたら多少は気になるのだ。
「まずはここからいきましょうか!新人賞!どう思いますか?皆さん」
1人のコメンテーターが手を挙げて話し始める。
「あーやっぱり今年は『ability』の主演を務める神楽湊音さんだと思います。主演女優賞もかっさらっていくんじゃないですかね?」
そこで無意識にテレビの電源をオフにする。
「はぁー!んなわけあるかー!私が受賞するわけないでしょ!第一私顔出ししてねぇーし受賞したって会場にいねぇーじゃん!そんなやつ受賞したとこでって感じだろ!」
誰もいない家の中でひたすらテレビに訴える。ふと我に返り深呼吸をする。
「やっぱ寝よ」
急いでご飯を食べ歯磨きをしてそのままベットにダイブ。その日はそれで終わった。次目が覚めた時にはもう次の日だった。
~数日後~
その日からモヤモヤが収まらないまま生活を続けていた。考え事ばっかりしているせいか、変な顔だったらしく美里に笑われた。
「ちょっと大丈夫咲槻?(笑)ここ数日ずっと変な顔してるね。てか、今メガネすごいことになってるよ?大丈夫?(笑)」
気付かないうちメガネが斜めにズレて凄いことになっていたようだ。そのメガネの位置を直しながら私は答える。
「あーちょっと考え事してて」
「そっかぁー頑張れ!」
軽く返されて終わった。
~放課後~
授業が全て終わり帰ろうとすると担任から呼び止められた。
「あ、ちょっといいか小湊」
「はい、なんですか?」
「えーと、お前部活入ってないよな?」
「はい、そうですけど」
どうやら荷物運びを手伝って欲しいそうだ。
(今日はこのあと何もないし別にいいかな…)
たまたま今日は予定が無かったので、先生の頼みを承諾した。
~数時間後~
「今日は、ありがとう。助かったよ、意外と力持ちだな小湊」
「そうですか?まぁ運動はできる方なので(笑)」
愛想笑いを浮かべる私を一瞥したあと担任は改めてお礼を述べて職員室の中へ入っていった。
「本当にありがとう。もう帰っていいよ。遅くなってしまってすまないね」
「いえいえ、全然大丈夫です。さようなら」
先生に一礼し、思ったより遅くなったので少し早足で靴箱を目指す。靴箱までの廊下で最後の曲がり角を曲がった時誰かとぶつかった。
「す、すみません!大丈夫ですか?」
「こっちは大丈夫です。そっちこそ大丈夫ですか?ぶっ倒れてますけど」
ぶつかった子は、男子で私が吹き飛ばされる形となった。そのまま座り込んでいると手を差し伸べてくれたので、その手を掴んで立ち上がる。立ち上がりながらよく見ると制服の色が同じで、どうやら同学年のようだ。
「ありがとうございます。それじゃあ私急いでいるので、失礼します。」
「え、あ、はあ」
自分と一緒に飛んでいったメガネを拾い上げ、急いでその場を立ち去る。靴箱で靴を履き替え、学校を後にする。
家に着いてスマホを開くと、事務所からメールが来ていた。
【声優アカデミー賞について話があるので、明日空いている時間に事務所へ来てください。】
「マジか…」
(これは表彰式行かないといけないパターンかな…)
またモヤモヤ要素が増えた。その日は早く寝たくなったので、晩ご飯を早めていつもより早く寝た。
次の日、学校が終わりability以外のアニメの収録があったので、収録が終わったあと事務所へ向かった。事務所に入ると事務の人に社長部屋で待つように言われたので、社長室へ行くと麻田さんが先に待っていた。
「あ、こんにちは。いたんですね。」
「事務所の入口でお出迎えしたほうがよかった?(笑)」
「いや、それは結構です。」
フフフと笑い合う。そこへ外から帰ってきたらしい社長が入ってきた。
「お、もういたのかい。思ったより会議が長引いてね」
「お疲れ様です社長」
「ご無沙汰してます、社長。それで話って…」
「まあまあ、今帰ってきたとこなんだちょっと待ってくれるかな?」
「すみません」
なだめるようにそう言うと、スーツの上着を脱ぎ私と麻田さんの向かいに座った。
「それじゃ、始めようか」
話の内容は、私の予想どおり声優アカデミー賞の授賞式に参加するか否かということだった。
「まぁまず君は顔出しは絶対嫌だろ?」
「はい」
「そこでだ!声だけの参加というのはどうだろうと主催者側からの提案でね。どうだい?」
「はあ…確かに声だけなら…いや、でも声だけでもわかる人は分かるし…」
「大丈夫!誰もこんな身近に有名人がいるなんて思わんだろう」
「いや、でも…」
私が頭を悩ませていると何やら横で顎に手を当て考える仕草をしていた麻田さんがなにか思いついたように、右手の人差し指を立てた。
「あ!そうだ!神楽湊音を演じればいいのよ!」
「演じる?」
「そうそう、どうせ顔出ししないんだし。それに湊音ちゃん本人ってなると、緊張してなんも喋れなさそうだし(笑)いつもやってるアドリブ部分を再現するつもりでみたいな?」
社長の方を見ると社長もそれならいいのでは?みたいな顔でこちらを見てくる。
「わ、わかりました。要は演じればいいんですね!」
少々強引な交渉にちょっと不服そうに言うと、それをなだめるように社長が言う。
「まぁまぁ受賞したらの話だしね。そう拗ねんでくれ」
「はい、わかりました。今日はその話だけですよね。私、帰ります、お疲れ様です。」
もう疲れたのでその場を去る。その日はそれで終わった。
~数日後~
声優アカデミー賞受賞式当日。前日に受賞者の名前が公表され、私は新人賞と主演女優賞ダブル受賞の快挙を成し遂げた。
当日はと言うと、私だけの専用の部屋を作ってもらい、そこの部屋に置いてあるマイクでコメントを述べるというようになっていた。式は滞りなく行われ、次の日のニュースは神楽 湊音の地声初披露という話題で持ち切りになった。
『ability』は2期の2ndクール収録で、今日はその半分まで進んだ。
「はい!じゃあ今日の分は終わりね~みんなお疲れ」
監督がそう言うと、主要キャスト以外はぞろぞろと収録スタジオを出ていく。私も帰る準備をしようとカバンを手に取る。
「初めてのアニメが売れたからって調子にのんなよ。」
ビクッと体を縮こませる。またにあるのだ。主要キャスト以外の人が帰り際に私の横を通ってそう捨て台詞を吐いていくことが。私が顔を引きつらせていると横から涼太さんがフォローしてくれた。
「大丈夫か?あんまり気にしない方がいいぞ」
「は、はい…ありがとうございます」
それに気付いた天宮汐梛さんも慰めてくれた。
「あらあら、ホントもう!湊音ちゃんはちゃんと実力があるのに~嫉妬してるのよ。聞き流してあげなさい」
「アハハ」
私は苦笑いを浮かべる。この2人は主要キャストの中でも特に私を気にかけてくれている。すごくありがたい。
「お2人ともありがとうございます。あんまり気にしてませんから大丈夫ですよ?」
「そうには見えねぇから喋りかけたんだろうが」
「ほんとよぉ、あ、そうだ!今日はお姉さんが送ってあげる!」
(え、どうしようさすがにそれはヤバいけど断れない…)
私がちょっと困っていると麻田さんがスタジオに入ってきた。
「天宮さん、湊音ちゃんはマネージャーの私が送るので大丈夫ですよ。もう、先輩にそんなこと言われたら断れないじゃないですか。ちょっとは考えてください!(笑)」
冗談まじりの説教をしてくれた。すると、ハッとしたような表情の後、汐梛さんがこう言った。
「ごめんね。ちょっと強引だったね。でも嫌いにならないでぇー」
「そんなことできらいになりませんよ!(笑)むしろ私汐梛さんのこと好きですよ?」
「ほんと?ありがとう!」
キラキラした表情で返してくる。
(こういうちょっと子供っぽいところが親近感あって好きとは言えないな(笑))
その後しばらく4人で雑談したあと、監督にもう遅いから早く帰れと言われたので帰ることになった。さすがに夜遅かったので本当に麻田さんに送ってもらうことにした。
「麻田さん、良かったんですか?送って貰っちゃって。その、一応麻田さんも女性ですし…」
「何よ一応って(笑)いいのよ、まだあなたあの2人と帰ると気を使って疲れるでしょ?」
「お、おっしゃる通りです…」
負けた…みたいな感じで返事をすると、麻田さんは大爆笑していた。
それから世間話なんかをしていると歩きだったのにいつの間にか家に到着していた。
「ありがとうございました。気をつけて帰ってくださいね」
「ええ!もちろんよ!これで事故ったらシャレになんないわよ(笑)」
お礼を言い、頭を下げると麻田さんは冗談交じりにそう言った。帰り際麻田さんが思い出したような仕草をして私の方を向く。
「あ、ちゃんと夜ご飯食べて寝てよ!食べないとどんどんガリガリになるわよ!わかったわね」
私が頷くと、麻田さんは駅の方へ向かっていった。
その日は久々にちゃんと夜ご飯を作って食べた。
~次の日~
今日は土曜日、久々に仕事も学校もない休みの日。そんな日はやっぱ寝るに限る。結局起きたのはお昼は13時で、そこから朝昼ご飯を食べる。テレビをつけるとニュース番組がやっている。どうやら何かの特集をやっているみたいだ。
(なんか最近特集多いな)
そう感じながら、朝昼ご飯の準備をする。
「今日は、来週に『日本声優アカデミー賞』が開かれるということで主演賞などを予想していこうと思います!」
「そういえば、麻田さんがそんなこと言ってたっけ…なんかもし受賞したらどうのこうのって」
(まさかそんなわけないよねぇ)
準備が終わってテーブルに作ったものを並べる。それを食べながら何となく同じ番組を見続ける。ま、この仕事してたら多少は気になるのだ。
「まずはここからいきましょうか!新人賞!どう思いますか?皆さん」
1人のコメンテーターが手を挙げて話し始める。
「あーやっぱり今年は『ability』の主演を務める神楽湊音さんだと思います。主演女優賞もかっさらっていくんじゃないですかね?」
そこで無意識にテレビの電源をオフにする。
「はぁー!んなわけあるかー!私が受賞するわけないでしょ!第一私顔出ししてねぇーし受賞したって会場にいねぇーじゃん!そんなやつ受賞したとこでって感じだろ!」
誰もいない家の中でひたすらテレビに訴える。ふと我に返り深呼吸をする。
「やっぱ寝よ」
急いでご飯を食べ歯磨きをしてそのままベットにダイブ。その日はそれで終わった。次目が覚めた時にはもう次の日だった。
~数日後~
その日からモヤモヤが収まらないまま生活を続けていた。考え事ばっかりしているせいか、変な顔だったらしく美里に笑われた。
「ちょっと大丈夫咲槻?(笑)ここ数日ずっと変な顔してるね。てか、今メガネすごいことになってるよ?大丈夫?(笑)」
気付かないうちメガネが斜めにズレて凄いことになっていたようだ。そのメガネの位置を直しながら私は答える。
「あーちょっと考え事してて」
「そっかぁー頑張れ!」
軽く返されて終わった。
~放課後~
授業が全て終わり帰ろうとすると担任から呼び止められた。
「あ、ちょっといいか小湊」
「はい、なんですか?」
「えーと、お前部活入ってないよな?」
「はい、そうですけど」
どうやら荷物運びを手伝って欲しいそうだ。
(今日はこのあと何もないし別にいいかな…)
たまたま今日は予定が無かったので、先生の頼みを承諾した。
~数時間後~
「今日は、ありがとう。助かったよ、意外と力持ちだな小湊」
「そうですか?まぁ運動はできる方なので(笑)」
愛想笑いを浮かべる私を一瞥したあと担任は改めてお礼を述べて職員室の中へ入っていった。
「本当にありがとう。もう帰っていいよ。遅くなってしまってすまないね」
「いえいえ、全然大丈夫です。さようなら」
先生に一礼し、思ったより遅くなったので少し早足で靴箱を目指す。靴箱までの廊下で最後の曲がり角を曲がった時誰かとぶつかった。
「す、すみません!大丈夫ですか?」
「こっちは大丈夫です。そっちこそ大丈夫ですか?ぶっ倒れてますけど」
ぶつかった子は、男子で私が吹き飛ばされる形となった。そのまま座り込んでいると手を差し伸べてくれたので、その手を掴んで立ち上がる。立ち上がりながらよく見ると制服の色が同じで、どうやら同学年のようだ。
「ありがとうございます。それじゃあ私急いでいるので、失礼します。」
「え、あ、はあ」
自分と一緒に飛んでいったメガネを拾い上げ、急いでその場を立ち去る。靴箱で靴を履き替え、学校を後にする。
家に着いてスマホを開くと、事務所からメールが来ていた。
【声優アカデミー賞について話があるので、明日空いている時間に事務所へ来てください。】
「マジか…」
(これは表彰式行かないといけないパターンかな…)
またモヤモヤ要素が増えた。その日は早く寝たくなったので、晩ご飯を早めていつもより早く寝た。
次の日、学校が終わりability以外のアニメの収録があったので、収録が終わったあと事務所へ向かった。事務所に入ると事務の人に社長部屋で待つように言われたので、社長室へ行くと麻田さんが先に待っていた。
「あ、こんにちは。いたんですね。」
「事務所の入口でお出迎えしたほうがよかった?(笑)」
「いや、それは結構です。」
フフフと笑い合う。そこへ外から帰ってきたらしい社長が入ってきた。
「お、もういたのかい。思ったより会議が長引いてね」
「お疲れ様です社長」
「ご無沙汰してます、社長。それで話って…」
「まあまあ、今帰ってきたとこなんだちょっと待ってくれるかな?」
「すみません」
なだめるようにそう言うと、スーツの上着を脱ぎ私と麻田さんの向かいに座った。
「それじゃ、始めようか」
話の内容は、私の予想どおり声優アカデミー賞の授賞式に参加するか否かということだった。
「まぁまず君は顔出しは絶対嫌だろ?」
「はい」
「そこでだ!声だけの参加というのはどうだろうと主催者側からの提案でね。どうだい?」
「はあ…確かに声だけなら…いや、でも声だけでもわかる人は分かるし…」
「大丈夫!誰もこんな身近に有名人がいるなんて思わんだろう」
「いや、でも…」
私が頭を悩ませていると何やら横で顎に手を当て考える仕草をしていた麻田さんがなにか思いついたように、右手の人差し指を立てた。
「あ!そうだ!神楽湊音を演じればいいのよ!」
「演じる?」
「そうそう、どうせ顔出ししないんだし。それに湊音ちゃん本人ってなると、緊張してなんも喋れなさそうだし(笑)いつもやってるアドリブ部分を再現するつもりでみたいな?」
社長の方を見ると社長もそれならいいのでは?みたいな顔でこちらを見てくる。
「わ、わかりました。要は演じればいいんですね!」
少々強引な交渉にちょっと不服そうに言うと、それをなだめるように社長が言う。
「まぁまぁ受賞したらの話だしね。そう拗ねんでくれ」
「はい、わかりました。今日はその話だけですよね。私、帰ります、お疲れ様です。」
もう疲れたのでその場を去る。その日はそれで終わった。
~数日後~
声優アカデミー賞受賞式当日。前日に受賞者の名前が公表され、私は新人賞と主演女優賞ダブル受賞の快挙を成し遂げた。
当日はと言うと、私だけの専用の部屋を作ってもらい、そこの部屋に置いてあるマイクでコメントを述べるというようになっていた。式は滞りなく行われ、次の日のニュースは神楽 湊音の地声初披露という話題で持ち切りになった。
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