全てを失った私を救ったのは…

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真実

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早く言って、と懇願するように更に力を入れるが、イリーナは口を開かず黙ったままだった。
すると……

「なにしてるのかしら、そんな所で」

声をする方を見るとローズがゆっくりこちらに向かってきており、その傍らにはエリスが後をついてくる。

「……なにか用?」
「あら、なんだか不機嫌ね。……手なんか取ってなにしようとしたのかしら」
「う、うるさいっ」

ローズの言葉に私はイリーナを掴んだ手を離すと、ローズと向かい合い、私の意識が自身から離れた事でイリーナは少しホッとした様子を見せた。

「それよりも……」

ローズは私の薬指の指輪をチラッと見た後、顔を見て言ってきた。

「あなた、お兄様から離婚を告げられたみたいね。ほんといい気味だわ!?あなたなんかにはやっぱりお兄様の妻なんて器ないから」
「えっ」

イリーナが驚く声を上げた。
それ以上に何故あの場所にいなかったローズがその事を知ってるのかと衝撃を受けた私もいた。

「なんで知ってるの……」
「そりゃあ、ね」

ローズはエリスの方を見ると『ふふっ』と笑う。

「まさか、居たの……あの場所に」

エリスを問い詰めると首を縦に振る。

「私はローズ様の味方だから」
「ふふっ、だからあなたとお兄様の事は筒抜けなの。期限まで設けらたそうじゃない。……あー、早く日が経たないかしら、待ち遠しいっ」

コソコソと暗躍するエリスに苛立ち、私は掴み掛かろうとした。
だが、その手をローズは叩きだす。

「いたっ。なにするの!?」
「それはこちらの台詞。私の『可愛いエリス』に手を出さないでくれる?
そんな事してる場合なのかしら、刻一刻と期限を迎えるわよ」
「リース……」

私を気遣うイリーナをローズが声を掛ける。

「あなたもいいの?こんなのを相手にしていて」

その言葉の意味が私には分からなかった。
でもイリーナが少し顔を背け、下唇を軽く噛む仕草を見せた事で『えっ』と声を漏らした。

「エリス」
「はい」

何か知ってるのか?イリーナの秘密を…。

「あなたはニコル様と……」
「やめてっ!?」

イリーナの大声でエリスの言葉が遮られた。
でも尋常じゃないくらい顔は真っ赤で怒りに満ちているのはよく分かった。

「そんな声張らなくても良いんじゃない?……今が一番良いタイミングだと思うけど」

不適に笑みを浮かべるローズ、そして何かを知ってるエリス。
手をブルブルと振るわせ、下を向くイリーナの様子は明らかに変だ。

「イリーナ……?」

私の声にも反応を示さず、態度は一緒だ。

「……あなたはお兄様とコソコソと会ってる。一度だけじゃない、何度も」

ローズが真実を述べるとイリーナは手をグッと握りこんだ。

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