全てを失った私を救ったのは…

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再会

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私の悲鳴に驚いたのか、一匹の猫が飛び出してきた。
茶色と白の三毛猫。
ジッと私のことを見ては近づく事もなく、ただその場に座り出す。

「ね、猫かぁ……」

獣かと思った私は安心し、同時に腰を抜かしてその場にペタリと座り込んでしまった。
荒く、はぁはぁ……と息をしながら猫を見ていると毛繕いをしているようで見ていた視線はいつの間にか無くなっていた。

呼吸をしながら私はふと思った。
なぜこういう時に能力を使わなかったのだろうか、と。
使えばこんな悲鳴を上げる事もなかったし、猫に驚く事もなかった。
やるせない気持ちのなか、必死に体を立ち上がろうとしたが力が入らず全く立てない。
何度やっても同じ、そしてまたあの鳥の声が聞こえてくる。

「やめて、もう……」

耳を塞ぎ聞こえないような仕草を取ると猫は私へと近寄ってきた。

「なに?何も持ってないよ?」

だが、巻き付きながら『にゃあ』と鳴くと、私の周りをぐるぐると回り始めた。

「え、えぇ……なんで?」

不思議に思っていると木の向こう側から声がした。

「キース、そんなとこにいたのか。……え、リースさん?」

ジャックさんだ。
手には魚が数匹握られておりビチビチと暴れ回っている。

「ジャック、さ、ん……」

私は涙ぐんでしまい、目から大粒の涙を何粒も落とした。

「どうしたんですか!?……まさか、追ってきて?」

こくんと首を振り頷くと、ジャックさんは歩み寄って来てくれた。

「……もう暗くなります。行きましょう」

手を差し出してくれるが、私は腰を抜かし全くそれに対応できず、また泣きながら言う。

「腰が抜けて、動けないんです……」
「そこまでして僕を……」

泣き、腰を抜かす私を背中におぶり、家へと向かっていった。
男性の背中に乗るのは初めてだったがとても広く、そして暖かい。
そんな背中に私は涙をこぼしてしまっていた。

「ごめんなさい」
「いいえ、気にしなくていいですよ」

足元には私達について来る形でキースもいる。



ーーーーーー



私はまたベットへと戻され『ここで待っていてください』とジャックさんは告げ、また家の外へと行こうとしていた。

「ま、待って。……また外に?」

私の言葉にジャックさんは、天井を見た後、頷いた。

「あぁ、言ってなかったですね。家の中で調理は出来ないんです。外に器具などあるから」
「あっ」

確かに言われてみたらそうだと思った。
部屋の中にそれらしい器具は一切ない。
考えれば分かったのに引き留めてしまった……。

「すみません……」
「いいえ、こちらこそ。待っててください」
「いえ、私も!?」

ジャックさんは首を横に振り、私の手伝いを拒否した。

「腰、痛めますよ?今はゆっくり」

そう言うと外へいき、扉は閉まった。






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