読了しました
　二人の出会いなども知って、好きな人に好かれるために相手の理想を目指し努力することも素敵だし、また無理のない素の姿を愛してあげられるのも素敵だなと思いました。
　恋愛は一人でするものではないので、すれ違いによって別れてしまう人もいると思う。
　理想と違うからと言って心が離れてしまう場合もある。
　人の心が変わるのは、いろんな体験や知識を得ることで価値観が変わっていくからとも思います。

　確かに、子供の頃とは『理想の相手像』が変わったかもしれない。忘れてしまっている部分があるからその可能性はあるかもしれない。だからこそ話を聞き、理由を知ってそれを受け止め新しい形を築いていける二人は素敵だなと思いました。

ずっと先に進みたい考えながらも肝心なところで踏み出せない優衣に対し、さらっと良いところをかっさらっていく摩耶。とてもエモいカップルでした。思わずネタバレしてしまったので隠していただけるか非公開にしていただけると幸いです。

　初めはふわっとした物語なのかなと思っていましたが、告白するシーンで『どんなに両想いで互いが必要だとしても覚悟がいる』ということが伝わってきて同性愛の壁ってやっぱり世間の目なんだよなあと感じました。
　同性愛者であること自体は、周りが気にしないという状況であればそれなりに精神的に楽。
　けれども、相手がいるとなるとそうはいかない。少なくともこの世界の中ではまだ、二人を精神的に追い詰める存在はいないけれど。
　どんな愛の形であっても周りを気にしなくていい優しい世界になればいいなと思いました。
　そして二人がそんな世界で幸せになれたらいいなと。