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徹が切なげに目を細めた。日下は徹の胸に手をつくと、もう片方の手で自分の後孔に彼のペニスを押し当てた。
「いいか?」
一秒でも早く徹が欲しかった。徹が日下の身体を支えてくれる。
「――……っ」
カリの部分通るとき、少しだけ苦労した。わずかな痛みさえ悦びを感じた。自分の内部に徹のペニスが入ってくる感触に、ぞくぞくするほど快感が走る。やがてすべてを呑み込むと、日下はほっと息を吐いた。
「衛さん……」
愛おしそうに自分を見上げる徹に頭を下げ、口づける。
「好きだ」
囁いたとたん、日下の内部で徹の性器がぴくりと震えた。徹の素直な反応に、愛しさが増す。
始めはゆっくりと、徹の上で腰を揺らす。腰に添えられた徹の手が、やさしく日下の動きを助けてくれる。
「……ん、あ……っ、あ……んっ」
リズムを刻むごとに、堪え切れない衝動が日下の内側からこみ上げてくる。ずきずきと脈打つ徹のペニスが愛おしかった。日下のペニスは痛いほどに張りつめ、透明な滴が白い太股を濡らした。
徹の手が日下の胸を愛撫する。とっさに、彼のペニスを締め付けてしまった。はっと息を飲むような声が聞こえた。次の瞬間、くるりと体勢を入れ替えられる。
「あ……っ」
「ごめん、衛さん。これ以上は我慢ができない」
苦痛を堪えるように、日下を見つめる徹の瞳は情欲が滲んでいた。徹の髪から落ちた汗が日下の胸を濡らした。これまで見たこともないくらい、雄の本能を剥き出しにした徹の姿に、くらくらするほど欲情した。
これは僕のものだ。もう誰にも見せたくない。
次の瞬間、徹のペニスが一気に奥まで入ってくる。
「あ……っ、あっ、あぁ……っ」
激しさを増した抽送に、日下は翻弄されるように徹の身体にしがみつく。
「あっ、あん、あぁ……っ」
「衛さんが好きだ」
徹が顔を下げ、日下にキスをした。うれしそうな、ひどく幸せそうな笑顔に、胸の奥が苦しくなった。
これまで日下は気づかないうちに、自分の周りに壁をつくってきた。傷つきたくなかったからだ。人は嘘つきで、平気で誰かを裏切る。そのくせ、自分が悪者にはなりたくないから、いい人の振りをする。その矛盾に気づいてさえいない。
表では完璧な顔を装い、他人を受け入れないことで日下は自分を守ってきた。だけど徹といると、日下はそんな自分が嫌になる。たとえ傷ついてもいい、もっと他人を信じてもいいんじゃないかという思いが沸いてくる。
変わりたい。なぜだか泣きたいような気持ちで、日下は強く願った。
「……もっとキスしろ」
にっこり笑った徹が、すぐに日下の願いを叶えてくれる。やがて動きは再び激しくなる。心臓が破裂しそうなほど苦しい。脳が酸欠状態でくらくらする。でも止めたくない。
「あ……んっ、あ、あぁ……っ!」
達した瞬間、徹の身体に倒れ込んだ日下を、彼の腕が抱き止めてくれる。汗で額に張り付いた前髪を徹が掻き上げ、キスをした。
怖いことは何もなかった。あるのは圧倒的な幸福感と安堵だ。ゆらゆらと、たゆたうような心地よさに、日下は全身を委ねた。
「いいか?」
一秒でも早く徹が欲しかった。徹が日下の身体を支えてくれる。
「――……っ」
カリの部分通るとき、少しだけ苦労した。わずかな痛みさえ悦びを感じた。自分の内部に徹のペニスが入ってくる感触に、ぞくぞくするほど快感が走る。やがてすべてを呑み込むと、日下はほっと息を吐いた。
「衛さん……」
愛おしそうに自分を見上げる徹に頭を下げ、口づける。
「好きだ」
囁いたとたん、日下の内部で徹の性器がぴくりと震えた。徹の素直な反応に、愛しさが増す。
始めはゆっくりと、徹の上で腰を揺らす。腰に添えられた徹の手が、やさしく日下の動きを助けてくれる。
「……ん、あ……っ、あ……んっ」
リズムを刻むごとに、堪え切れない衝動が日下の内側からこみ上げてくる。ずきずきと脈打つ徹のペニスが愛おしかった。日下のペニスは痛いほどに張りつめ、透明な滴が白い太股を濡らした。
徹の手が日下の胸を愛撫する。とっさに、彼のペニスを締め付けてしまった。はっと息を飲むような声が聞こえた。次の瞬間、くるりと体勢を入れ替えられる。
「あ……っ」
「ごめん、衛さん。これ以上は我慢ができない」
苦痛を堪えるように、日下を見つめる徹の瞳は情欲が滲んでいた。徹の髪から落ちた汗が日下の胸を濡らした。これまで見たこともないくらい、雄の本能を剥き出しにした徹の姿に、くらくらするほど欲情した。
これは僕のものだ。もう誰にも見せたくない。
次の瞬間、徹のペニスが一気に奥まで入ってくる。
「あ……っ、あっ、あぁ……っ」
激しさを増した抽送に、日下は翻弄されるように徹の身体にしがみつく。
「あっ、あん、あぁ……っ」
「衛さんが好きだ」
徹が顔を下げ、日下にキスをした。うれしそうな、ひどく幸せそうな笑顔に、胸の奥が苦しくなった。
これまで日下は気づかないうちに、自分の周りに壁をつくってきた。傷つきたくなかったからだ。人は嘘つきで、平気で誰かを裏切る。そのくせ、自分が悪者にはなりたくないから、いい人の振りをする。その矛盾に気づいてさえいない。
表では完璧な顔を装い、他人を受け入れないことで日下は自分を守ってきた。だけど徹といると、日下はそんな自分が嫌になる。たとえ傷ついてもいい、もっと他人を信じてもいいんじゃないかという思いが沸いてくる。
変わりたい。なぜだか泣きたいような気持ちで、日下は強く願った。
「……もっとキスしろ」
にっこり笑った徹が、すぐに日下の願いを叶えてくれる。やがて動きは再び激しくなる。心臓が破裂しそうなほど苦しい。脳が酸欠状態でくらくらする。でも止めたくない。
「あ……んっ、あ、あぁ……っ!」
達した瞬間、徹の身体に倒れ込んだ日下を、彼の腕が抱き止めてくれる。汗で額に張り付いた前髪を徹が掻き上げ、キスをした。
怖いことは何もなかった。あるのは圧倒的な幸福感と安堵だ。ゆらゆらと、たゆたうような心地よさに、日下は全身を委ねた。
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