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7:続く謎の夢と情交後の避妊行為と
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「お前がゆったりと入れ。この湯は別名、不老不死温泉と呼ばれるほど、疲労回復に定評がある」
額に唇を寄せられて。ギュッと一度だけ強く抱きしめられた後、アトラスが離れた。
「ここには誰も近づかないように手配している。ルーベとケールもいる。何も心配はいらない。少し骨休めをしろ」
おそらくはこちらの心情を察したのだろう。ザブンッと立ち上がって、湯から出て行く背中をそのまま見送る。来た道を戻り、姿が見えなくなると、ホッと一息ついた。
(あぁ・・・)
その、どうにも持っていきようのないやるせなさを。勢いにでもするようにして、湯の中を前に進んだ。野湯の中央にある、魚のひれに似た大きな石に着くと。溜め息とともに、コツンと額を寄せた。
(なんで・・・こんなことに・・・なったんだ・・・)
整理のつかない心を抱えたまま。身体の向きを変えて、もたれる。緑の木々の向こう側に広がる青い空を見つめた。
(アトラス・・・)
その澄んだ空の色合いに。あの瞳を思い出す。青みが増したり、紫色が深くなったりと。朝、昼、日暮れ時、夜と。時間や感情によって色味が異なる、あの美しい瞳を。
その不思議な瞳の持ち主に抱かれてしまったのだ、思う存分。心が伴わないというのに、一晩中。そして――
(オレは・・・オレは・・・あぁ・・・)
瞳を閉じて。湧き上がった思考と向き合った。
(オレは・・・オメガだ・・・)
この身体は男を知っていたのだ。男に愛されることを。痛みを感じるどころか、最初から濡れていたのだ。
間違いない。グライアイの異形たちが告げていた言葉は正しかったのだ。
淫毒がきっかけになったとしても。性愛の器として申し分のない反応を見せて。アトラスの雄の性に乱れに乱れた。
そう、自分は偽りなく。雄性の外見を持ちながら雌性も併せ持つ、受胎する身体の・・・オメガなのだ。
震える指先で。そっと首に巻かれている貞操帯に触れる。
(オレには・・・ツガイが・・・いたんだろうか・・・)
既に抱かれることを知っていた自分の肉体が。不特定多数を相手に、性交を楽しんでいたとは思いたくない。
誰か特別な相手がいて、その相手にだけ身を許していたと思いこんでいたい。信じられないくらいに淫らな自分だったけれども。
(あぁ・・・)
抱く側ではなく。孕まされる側であったことに衝撃を受けているのか。あんなにもいやらしい反応を見せた自分に嫌気を感じているのか。何なのか。
(アトラス・・・)
好きでもどこか受け入れられない何かを感じてしまうのは、どうしてなのか。
(無理矢理だったから・・・?)
いや、違う。強引だったけれども、拒みきれなかった自分もいたわけで。そうじゃなくて、そうじゃなくて、何かが。何かが――と心の深淵を探ろうとした時、パシャンッ!! と水しぶきが上がった。
額に唇を寄せられて。ギュッと一度だけ強く抱きしめられた後、アトラスが離れた。
「ここには誰も近づかないように手配している。ルーベとケールもいる。何も心配はいらない。少し骨休めをしろ」
おそらくはこちらの心情を察したのだろう。ザブンッと立ち上がって、湯から出て行く背中をそのまま見送る。来た道を戻り、姿が見えなくなると、ホッと一息ついた。
(あぁ・・・)
その、どうにも持っていきようのないやるせなさを。勢いにでもするようにして、湯の中を前に進んだ。野湯の中央にある、魚のひれに似た大きな石に着くと。溜め息とともに、コツンと額を寄せた。
(なんで・・・こんなことに・・・なったんだ・・・)
整理のつかない心を抱えたまま。身体の向きを変えて、もたれる。緑の木々の向こう側に広がる青い空を見つめた。
(アトラス・・・)
その澄んだ空の色合いに。あの瞳を思い出す。青みが増したり、紫色が深くなったりと。朝、昼、日暮れ時、夜と。時間や感情によって色味が異なる、あの美しい瞳を。
その不思議な瞳の持ち主に抱かれてしまったのだ、思う存分。心が伴わないというのに、一晩中。そして――
(オレは・・・オレは・・・あぁ・・・)
瞳を閉じて。湧き上がった思考と向き合った。
(オレは・・・オメガだ・・・)
この身体は男を知っていたのだ。男に愛されることを。痛みを感じるどころか、最初から濡れていたのだ。
間違いない。グライアイの異形たちが告げていた言葉は正しかったのだ。
淫毒がきっかけになったとしても。性愛の器として申し分のない反応を見せて。アトラスの雄の性に乱れに乱れた。
そう、自分は偽りなく。雄性の外見を持ちながら雌性も併せ持つ、受胎する身体の・・・オメガなのだ。
震える指先で。そっと首に巻かれている貞操帯に触れる。
(オレには・・・ツガイが・・・いたんだろうか・・・)
既に抱かれることを知っていた自分の肉体が。不特定多数を相手に、性交を楽しんでいたとは思いたくない。
誰か特別な相手がいて、その相手にだけ身を許していたと思いこんでいたい。信じられないくらいに淫らな自分だったけれども。
(あぁ・・・)
抱く側ではなく。孕まされる側であったことに衝撃を受けているのか。あんなにもいやらしい反応を見せた自分に嫌気を感じているのか。何なのか。
(アトラス・・・)
好きでもどこか受け入れられない何かを感じてしまうのは、どうしてなのか。
(無理矢理だったから・・・?)
いや、違う。強引だったけれども、拒みきれなかった自分もいたわけで。そうじゃなくて、そうじゃなくて、何かが。何かが――と心の深淵を探ろうとした時、パシャンッ!! と水しぶきが上がった。
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