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9:塗り替えられていく身体と心と※
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ビュンッ、ビュンッ、ビュンッと風を切るような勢いで。腕の中にいても、あまりの速度に視線が追いつかない。
ブオォオンッ!! ブオォオンッ!!
と上空から、石柱が次々と襲いかかってくる。
サッ、サッとかわした横で、ドゴォオォンッ!! ズォオオンッ!! とぶつかり合いながら、豪快に転げ落ちていく。
ゴゴゴゴゴォォォーーッ・・・・・・
と下から烈風が巻き上がり、空間そのものが大きく揺れ動いた。
(あ、危ない!!)
眼下に気を取られていた隙に、巨石が目前まで飛びこんで来た。思わず、ギュッと目をつぶる。すると、タンッ!! と一際高く、アトラスが飛翔した。
(す、すごい・・・)
まるで翼でもあるかのように、パタパタと。外套をたなびかせて、長く長く上昇すると、境界線の床へとスタンッと降り立った。その着地したタイミングで――
ズドドドドドォォォォーーッ・・・・・・ドドドォォォォーーッ・・・・・・
と背後で床そのものが、歪んだ空間そのものが。深く暗い奈落の底へと崩れ落ちていく。
(そ、そんな・・・)
その壮絶なまでに損壊していく様を、アトラスの肩越しに呆然と見守った。
ズドォオオォォーーーンッ!!
まるで巨人が力尽きて倒れたような、格段と激しい轟音と凄まじい振動がして。視線の先に、ぽっかりと抉れた黒い穴が広がった。
(あぁ・・・)
一瞬にして、全てが窪みに飲みこまれたかのような、全てが破壊つくされたかのようなその痕跡に。信じがたい気持ちで一杯になる。つい先ほどまで、その下にいたというのに。
けれども、スタスタスタ・・・と。何の感慨も見せることなく、何一つ顧みることもなく。前に進むアトラスによって、元いた祭壇の上に降ろされ、座らされた。
床にはキラキラとアリアドネーの糸玉が光っている。
「ケール」
「ワフッ!!」
「どこかに転がっているはずだ。楯を取って来い」
「ワフッ!!」
命令に忠実な小型の魔獣が、タッとまた先ほどの空間へと戻っていく。
「えっ・・・待っ・・・て…あぶな・・・から・・・ハァハァ・・・いい・・・って・・・そんな・・・しなくて」
楯なんてこの際、どうでもいいじゃないかと。荒い呼吸を押さえながら、瞳で訴える。
「問題ない。終わってる。瓦礫の中から探すだけだ。それよりも・・・」
バッと、前を隠していた外套が大きな手で払われる。胸を押されて、台座に肘をついた。
「お前から、他のオスの臭いがしているのがどうにも耐えられない」
思い詰めたような声とともに、グッと両膝を持ち上げられて。反動で、力の入らない身体が、ふわさっと仰向けになる。
(えっ・・・)
そのまま足の裏を台の縁にかけるように、両脚を立てさせられて。目を大きく見開いた。
「ア、アト・・・ラス?」
貫頭衣の下に身に着けていた下穿きは、ミノタウロスに奪い取られている。裾を捲られて、前も後ろも晒されたその恥ずかしい体勢に。頬にカッと朱が走った。
ブオォオンッ!! ブオォオンッ!!
と上空から、石柱が次々と襲いかかってくる。
サッ、サッとかわした横で、ドゴォオォンッ!! ズォオオンッ!! とぶつかり合いながら、豪快に転げ落ちていく。
ゴゴゴゴゴォォォーーッ・・・・・・
と下から烈風が巻き上がり、空間そのものが大きく揺れ動いた。
(あ、危ない!!)
眼下に気を取られていた隙に、巨石が目前まで飛びこんで来た。思わず、ギュッと目をつぶる。すると、タンッ!! と一際高く、アトラスが飛翔した。
(す、すごい・・・)
まるで翼でもあるかのように、パタパタと。外套をたなびかせて、長く長く上昇すると、境界線の床へとスタンッと降り立った。その着地したタイミングで――
ズドドドドドォォォォーーッ・・・・・・ドドドォォォォーーッ・・・・・・
と背後で床そのものが、歪んだ空間そのものが。深く暗い奈落の底へと崩れ落ちていく。
(そ、そんな・・・)
その壮絶なまでに損壊していく様を、アトラスの肩越しに呆然と見守った。
ズドォオオォォーーーンッ!!
まるで巨人が力尽きて倒れたような、格段と激しい轟音と凄まじい振動がして。視線の先に、ぽっかりと抉れた黒い穴が広がった。
(あぁ・・・)
一瞬にして、全てが窪みに飲みこまれたかのような、全てが破壊つくされたかのようなその痕跡に。信じがたい気持ちで一杯になる。つい先ほどまで、その下にいたというのに。
けれども、スタスタスタ・・・と。何の感慨も見せることなく、何一つ顧みることもなく。前に進むアトラスによって、元いた祭壇の上に降ろされ、座らされた。
床にはキラキラとアリアドネーの糸玉が光っている。
「ケール」
「ワフッ!!」
「どこかに転がっているはずだ。楯を取って来い」
「ワフッ!!」
命令に忠実な小型の魔獣が、タッとまた先ほどの空間へと戻っていく。
「えっ・・・待っ・・・て…あぶな・・・から・・・ハァハァ・・・いい・・・って・・・そんな・・・しなくて」
楯なんてこの際、どうでもいいじゃないかと。荒い呼吸を押さえながら、瞳で訴える。
「問題ない。終わってる。瓦礫の中から探すだけだ。それよりも・・・」
バッと、前を隠していた外套が大きな手で払われる。胸を押されて、台座に肘をついた。
「お前から、他のオスの臭いがしているのがどうにも耐えられない」
思い詰めたような声とともに、グッと両膝を持ち上げられて。反動で、力の入らない身体が、ふわさっと仰向けになる。
(えっ・・・)
そのまま足の裏を台の縁にかけるように、両脚を立てさせられて。目を大きく見開いた。
「ア、アト・・・ラス?」
貫頭衣の下に身に着けていた下穿きは、ミノタウロスに奪い取られている。裾を捲られて、前も後ろも晒されたその恥ずかしい体勢に。頬にカッと朱が走った。
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