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9:塗り替えられていく身体と心と※
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「いやだ!! アトラスッ!!」
慌てて身を立て直そうとするが、力が入らない。まさか、なにを考えているのか・・・と驚きながらも、咄嗟に閉じようとした膝頭が。
「あの畜生が・・・」
怒りの呟きともに、グッと割り開かれる。しっかりと開脚させられた脚に、アトラスが指を這わせた。
「よくもオレのモノに・・・許さない」
もはや消え失せた相手への怨恨がこもった声で、敏感な内股の付け根がそろりと擦られて。ビクンッと身体が大きく跳ね上がった。
(そんな・・・)
二度としないと言っていたはずなのに。相手から性的な意図を感じて、サーッと血の気が引く。
「よせっ・・・アト・・・ラス・・・ハァハァ・・・いやっ・・だ!!」
たとえ、勃ち上がったまま、はしたなく垂らす性と薬で潤みきった秘部であっても。同じことをまたしたくはない。懸命に首を振って抗う。
「よして・・・くれっ・・・アトラ・・・ハァハァ・・・んっ・・・アト・・・ラスッ!!」
あんな淫らな自分にはもう二度となりたくない。したくないのだ。いやなのだ。もっとしっかりと拒まなくては――そう思っているのに、身体がままならない。
それどころか、ミノタウロスの痕跡など消し去ってやるとばかりに。気を漲らせて触ってくる、アトラスのその手が気持ちよくて。
「はぁぁーーっ・・・んっ・・・ハァハァ・・・うぅんっ・・・」
と甘ったるい吐息が漏れる。薬を使われ、不本意な劣情を強いられて。悔しさで滲んでいるはずの瞳が、別の色合いを持ち始めた。けれども――
(いや・・・だ…こんなのは・・・)
なけなしの理性が必死になって、欲してしまいそうな兆しと溺れてしまいそうな快感とに逆らう。このまま、こんな場所で。性交になどなってはならない。
「アト・・・ラス・・・やめて・・・くれ・・・」
なんとかして相手の動きを戒めようと腕に力を入れて身を起こす。脚の間に陣取っている相手に訴えた。
「いやだ・・・アト・・・ラス・・・よせっ・・・」
「テセウス・・・お前はオレのモノだろう? そうだろう?」
青紫色の瞳が射貫くようにして見つめてくる。けれども、その視界は、
「あの身の程知らずのクズが・・・・・・もっと思い知らせてやるべきだった」
とここではないどこか別の光景を映した。ほの暗さを感じると同時に、言い知れぬ異様さを漂わせていて。言葉も出せずに嚥下する。
「お前は全て、オレのモノだ」
自分こそが正式なる所有者なのだと。その状態を塗り替えてやるという気迫で、ぐいっと膝頭を掴まれた。震えの止まらない太腿が撫で回された。
「あぁっ!!」
途端に、身体を支えていた腕がガクンッと力を失って。
「いやだ!! アト、ラス・・・いやだっ!!」
再び台の上へと仰向けとなって、首を横に振る。
「しない・・・って・・・約束・・・ハァハァ・・・いやだっ・・・」
これ以上は許してはならないのだ。だが、その開かれた脚の奥に、グッと。中指と薬指の、立てて揃えた二本の指が挿し入れられて。
「アァーーッ!!」
とのけぞった。
慌てて身を立て直そうとするが、力が入らない。まさか、なにを考えているのか・・・と驚きながらも、咄嗟に閉じようとした膝頭が。
「あの畜生が・・・」
怒りの呟きともに、グッと割り開かれる。しっかりと開脚させられた脚に、アトラスが指を這わせた。
「よくもオレのモノに・・・許さない」
もはや消え失せた相手への怨恨がこもった声で、敏感な内股の付け根がそろりと擦られて。ビクンッと身体が大きく跳ね上がった。
(そんな・・・)
二度としないと言っていたはずなのに。相手から性的な意図を感じて、サーッと血の気が引く。
「よせっ・・・アト・・・ラス・・・ハァハァ・・・いやっ・・だ!!」
たとえ、勃ち上がったまま、はしたなく垂らす性と薬で潤みきった秘部であっても。同じことをまたしたくはない。懸命に首を振って抗う。
「よして・・・くれっ・・・アトラ・・・ハァハァ・・・んっ・・・アト・・・ラスッ!!」
あんな淫らな自分にはもう二度となりたくない。したくないのだ。いやなのだ。もっとしっかりと拒まなくては――そう思っているのに、身体がままならない。
それどころか、ミノタウロスの痕跡など消し去ってやるとばかりに。気を漲らせて触ってくる、アトラスのその手が気持ちよくて。
「はぁぁーーっ・・・んっ・・・ハァハァ・・・うぅんっ・・・」
と甘ったるい吐息が漏れる。薬を使われ、不本意な劣情を強いられて。悔しさで滲んでいるはずの瞳が、別の色合いを持ち始めた。けれども――
(いや・・・だ…こんなのは・・・)
なけなしの理性が必死になって、欲してしまいそうな兆しと溺れてしまいそうな快感とに逆らう。このまま、こんな場所で。性交になどなってはならない。
「アト・・・ラス・・・やめて・・・くれ・・・」
なんとかして相手の動きを戒めようと腕に力を入れて身を起こす。脚の間に陣取っている相手に訴えた。
「いやだ・・・アト・・・ラス・・・よせっ・・・」
「テセウス・・・お前はオレのモノだろう? そうだろう?」
青紫色の瞳が射貫くようにして見つめてくる。けれども、その視界は、
「あの身の程知らずのクズが・・・・・・もっと思い知らせてやるべきだった」
とここではないどこか別の光景を映した。ほの暗さを感じると同時に、言い知れぬ異様さを漂わせていて。言葉も出せずに嚥下する。
「お前は全て、オレのモノだ」
自分こそが正式なる所有者なのだと。その状態を塗り替えてやるという気迫で、ぐいっと膝頭を掴まれた。震えの止まらない太腿が撫で回された。
「あぁっ!!」
途端に、身体を支えていた腕がガクンッと力を失って。
「いやだ!! アト、ラス・・・いやだっ!!」
再び台の上へと仰向けとなって、首を横に振る。
「しない・・・って・・・約束・・・ハァハァ・・・いやだっ・・・」
これ以上は許してはならないのだ。だが、その開かれた脚の奥に、グッと。中指と薬指の、立てて揃えた二本の指が挿し入れられて。
「アァーーッ!!」
とのけぞった。
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