オメガの戦士はアルファに囚われる～ギリシャ神話オメガバース～

12：ペガサスの懇願とツガイとしての求愛と※

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　「ぁっ･･･」

　捉えられたまま、この身体を確かめろとばかりに。首に、肩に、胸にと順番に置かれて、その強靱な肉体の手応えに今から愛される期待と実感が湧き上がる。カァ･･･と頬がさらに熱くなった。

　そのまま、スルリと。下穿きの中へと誘導され、

　「ア、アトラスッ！！」

　と激しく動揺する。すぐさま引き戻そうとした手が、許さないとばかりにグッと強く押さえられた。

　「テセウス、これはお前のモノだ･･･これがいつもお前の中で･･･お前を･･･愛してる･･･わかるか？」

　耳元で熱く囁かれて。ゾクッゾクッとした疼きが走り抜ける。

　「やっ･･･ぁっ･･･」

　触れられることで興奮したのか、ブルンッと。余り余るほどの大きさで、下着から飛び出したその性の棒に。自分のとは比べようもない質量に。

 　本当に、これほどまでに大きなモノが自分の中に入っているのかと。おののくのと同時に、ただただ恥ずかしくてたまらない。それなのに――

　「オレはお前の男で･･･オレがお前のツガイだ」

　と告げられながら、握らされて。上から覆う手に導かれるまま、怒張した男根を扱く形になる。

　「ア、アトラス･･･」

　まさか、こんなことをさせられるなんて。どういうつもりなのか。

　「も･･･こ、これは･･･あっ･･･」

　恥じらっても、許されることなく。手を上下させられる度に、ぬっちぬっちと濡れた音がし始めて。そして、明らかに昂ぶっている相手から、劣情のこもった視線で見られていて。もう、やめて欲しいと思った途端に、

　「テセウス･･･いいぞ、すごく･･･」

　と吐息混じりに呟かれた。

　（そ、そんな･･･）

　自分がする行為に感じているのだ、アトラスが。この屈強な男が。いつも、自分ばかりを喘がしている相手が。

　「！！」

　ググッと膨張度を増して、腹に着くまでに反り返り、ビキビキッと硬くなった雄の突起が。タラリと先走りの液を零して、手を濡らす。

　（あぁ･･･）

　そのいやらしい反応と淫靡な行為にもぞっと身を捻った。下半身がもどかしくて。

　（触って･･･欲しい･･･）

　自分の勃ち上がって震えている性器もまた、早く触って。これまでみたいに。こんな風に――と包んでいた大きな手が離れているというのに、気が付けば、率先して扱いていて。

　「あっ･･･」

　「テセウス･･･」

　ハッと我に返った時には、首の後ろに手が添えられて。劣情のこもった青紫色の瞳に見下ろされていて。そして――唇を重ねられた。

　「んぅっ･･･んぅっ･･･んんっ･･･」

　熱くぬめっとしていて、時に長さを感じさせる舌の。この身勝手に舐め回す舌の。この侵略を待ち望んでいたとばかりに。強く欲する―――欲しい、欲しい。この男が欲しいと。愛して欲しい。もっと、して欲しいと。

　「んっ･･･ぁんっ･･･ぅぅんっ･･･」

　たまらなく、気持ちが競り上がる。好きだ、好きだと。唾液が滴り落ちるのも気にせずに、夢中になって応じる。だというのに―――

　「ふっ･･････んんーっ！！」

　口蓋を突くようにして舐められた後、ふいっと唇が離れた。

　「ぁっ･･･」

　どうして･･･と。物足りなさで見送る視線の先で、アトラスが口角を上げ、動きを忘れていた手がまた覆われた。

　「！！」

　ぬちっと垂れる液ごと、オスの性を再び握らされて。だが、すぐさま、そのままゆっくりと手が持ち上げられる。

　「舐めろ」

　濡れた指を顔の前へと突き付けられて、大きく目を見開いた。