料理スキルで完璧な料理が作れるようになったから、異世界を満喫します

黒木 楓

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31話

 私達の元に3頭もの巨大イノシシが迫っている中、レーリアは平然としている。

 レーリアが両手を広げた思えば、手の平から飛び出したようにレーリアの左右から水の球が1個ずつ発生していた。

 それが徐々に縦長になって水の槍になったかと思えば、一気に氷結して氷の槍が完成する。

「奇麗……って!?」

 まるで氷の彫刻のようだと思っていたら、レーリアは右手を巨大イノシシへ向ける。

 3頭は縦横になって走っていたけど……手を向けたと同時に氷の槍が飛んで、真ん中以外の巨大イノシシの動きが止まった。

 左右の巨大イノシシは氷の槍で貫かれている。

 私はその光景に唖然としてしまうけど、レーリアが振り向いて私を見ると、困惑した様子で。

「不安にさせてしまったようで申し訳ありません。ですが、契約によってもし私の魔法がアカネ様に当たったとしても、ダメージを受けることは絶対にありません」

「そ、そうなんだ……安心したわ」

 どうやら心配させてしまったみたいだからそう言っておくけれど、レーリアを不安にさせないよう冷静になる。

 残しておいたクッキーを1枚、もう1枚食べて精神を落ち着かせながら、迫ってくる1頭になったイノシシを見て。

「私が無力化しますから、アカネ様が仕留めてください」

「わ、わかったわ!」

 料理以外にもレーリアの役に立ちたい――これは私が言い出したことで、決意したことでもある。

 このイノシシ達は私とレーリアが獲物だと思って追いかけて、2頭はもう返り討ちにあっていた。

 これは自然の摂理……私はレーリアから魔法について教わって、金属魔法で刃を作り、浮遊させて操作することで、レーリアが動きを止めていた巨大イノシシにトドメを刺す。

 どうやら金属魔法の素質があるとレーリアは言っているけど、これは食器を作る必要があるからかしら?

 そして――レーリアは冒険者になることを考えていたみたいだから、鮮やかに仕留めた三頭のイノシシを解体していく。

 狩った私達にできることは、奪った命を粗末にしないこと。

 部位を取り除いて港町で売るみたいで、カバンに入れて残りは馬車に積んでいく。

「臭いが気になるかもしれませんが」

「大丈夫よ! それより、持ち運べないお肉で夕食といきましょう」

「それがいいとは思いますが、アカネ様がこのモンスターを見たのは初めてですが、料理スキルは発動するでしょうか?」

 そう言われて、魔力を持った獣、魔獣にしてモンスターなイノシシの肉を確認するけれど……あれはどこからどう見てもイノシシだった。

 ブタはイノシシを家畜化させたものみたいだから、イノシシを調理したことはないけれど……豚肉のように調理して大丈夫だと思っている。

 野生動物の肉だからかなり加熱しないといけないはずだけど、この料理スキルなら大丈夫のはずだ。

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