料理スキルで完璧な料理が作れるようになったから、異世界を満喫します

黒木 楓

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45話

 私とレーリアは明日に備えて眠ることにしていたけど、私がベッドでレーリアがすぐ下の床に布団を敷いている。

「ねぇ……昨日は私がベッドで寝たし、今日はレーリアがベッドで寝ない?」

 私としては別に床でもベッドでも眠れるから提案するけど、レーリアは首を左右に振って。

「お気遣い感謝いたします。私は床で問題ありません」

 契約で嘘はつけないからレーリアの本心だけど、もし契約がなかったら疑心暗鬼になっていそうだ。

 私はベッドに腰かけて、レーリアが椅子に座って対面していると……いきなりレーリアが頭を下げて。

「アカネ様。ありがとうございます」

「えっ? どうして?」

 急にお礼を言い出したのが理解できないでいると、頭を上げたレーリアが私と目を合わせる。

 レーリアの奇麗は瞳は一生眺めていたくなる……そんなことを考えていると。

「リドラ大陸は……私が行きたかった場所でもありました」

「言ってる意味がよく解らないんだけど、行きたくなかったんじゃないの?」

 そういえばさっきも、レーリアは自分のせいで迷惑をかけるかもしれないと言っていた。

「……私の思い過ごしの可能性もありますし、アカネ様に余計な心配をさせたくありませんでした」

 私が尋ねれば、契約もあるしレーリアは理由を話してくれるけど……言いたくなさそうだ。

 それなら、私は詳しく聞かないでおく。

「私のために言わない方がいいと判断したのなら、それで構わないわ。言いたくなった時に言ってくれればいいから」

 私がそう言うと、レーリアは再び深く頭を下げて。

「ありがとうございます……とあるエルフが問題を起こしている可能性がありまして、私は糾弾されてしまうかもしれません」

「それでも、行きたいのね」

「はい。確認はしておきたいのです」

 そう告げて私を見るレーリアは真剣な眼差しで……顔が赤くなったのを自覚した私は逸らしてしまった。

 レーリアが問題が起きていないか確認するために、そして私はお米を購入するため――私達はリドラ大陸に行きたいと思っている。

 それならそれで構わないと考えた私はベッドで眠るけど、すぐ下の床でレーリアが眠っているから寝つけない……これは、慣れるのに時間がかかりそうだった。

 × × ×

 翌日の朝――私は起床して朝食を作り、それから船場に行って手続きを終える。

 料理は保存食のみの安い部屋が空いていたからレーリアがその部屋をとったみたいだけど、保存食の評判が悪いから予約なしでとれたらしい。

 私は料理スキルがあるから問題はないし、保存食も船から買うみたいだから、とらなくてもいいみたいね。

「2人部屋ではありますが、少し狭いのが難点です……」

「その分安いもの。私の料理スキルを怪しまれずに使えて、普通に眠れるのだから問題ないわ」

 レーリアが申し訳なさそうにしているけど、船の料理が出る部屋なら、料理スキルの料理以外を食べないといけなくなってしまう。

 この部屋なら、私は料理スキルをレーリア以外の誰にも気付かれずに使えるのだから、最高の部屋でもある。
  
 私達は、リドラ大陸行きの船に乗るけど、どうやら他の大陸の港にも途中で止まるらしい。

 それが気になっている間に魔石による魔力を動力とした魔道船が出港して――私達はリドラ大陸に向かっていた。

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