料理スキルで完璧な料理が作れるようになったから、異世界を満喫します

黒木 楓

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56話

 冒険者登録をして部屋に案内されると、いきなり冒険者達に取り囲まれてしまう。

 レーリアは私を抱きしめながら守ってくれているけど、今の状況は、レーリアが危惧していたことらしい。

「主と言っていたが、騙して人質にするとはな……この外道が!」

 レーリアの行動は私を守るためのものだけど、それが更に誤解を招いているようだ。

 最初から部屋に居た初老の青年がそんなことを言い出して、私はレーリアから抜け出し。

「違います! 私は今までレーリアと行動していました。レーリアがリドラの街を破壊するだなんてありえません!」

「アカネ様……」

 レーリアが外道呼ばわりされるのが許せなくて、私は叫ぶ。

 周囲を見ると武器を持った6人ぐらいの人が取り囲んでいて……レーリアを警戒しているようだ。

 私とレーリアの正面に居た初老の青年が、叫びを聞いて首を傾げながら。

「……どうやら本心で言ってるみてぇだが、嘘かどうかはすぐ解る。おいゾート、どうだ?」

 部屋の中で両手に鉄の警棒らしき武器を持つ青年……呼ばれてすぐ反応した辺り、ゾートは彼なのでしょう。

 ゾートは鉄棒をレーリアに向けて、困惑した表情を浮かべながら。

「……彼は違う」

「なんだと!? こいつはお前が言った通りの見た目だろ!?」

「いや……長い髪が短くなっているし、目つきも奴ほど鋭くない」

 その発言と同時に、周囲がレーリアを更に警戒している。

 レーリアより長い髪で、目つきが鋭いも似ている人が居るのだろうか?

 そしてそのエルフが……私達が居るリドラの街を破壊しようと目論んでいる。

「見た目ぐらい、変えようと思えば――」

「――魔力が違う。この武器の探知能力は外れたことがないから、別人なのは間違いない」

 そう言って鉄棒の先端をレーリアに向けながら呟き、他の人達が納得したのか武器を下ろしていた。

 もしかしたらあの鉄棒……調べることのできるダウジング的な能力があるのかもしれない。

 ゾート困惑しながら、レーリアをじっと眺めて。

「見た目は瓜二つなんだ……どういうことだ?」

「それについては説明いたします……アカネ様。危惧していたことが起きたようです。申しわけありません」

 私の後ろでレーリアが謝ると、初老の青年が手を上げて、ゾート以外の人達が部屋から出て行く。

 それから椅子に案内されて……私とレーリアは、テーブル越しに青年とゾートと対面する。

「別人だとしても、反応的に何か知っているのは間違いねぇな……オレはロドリゴ。この街のギルドマスターだ」

 ギルドマスターって、ギルドで一番偉くて強い人だと聞いている。

「私はレーリア。彼女は私の主アカネ様です……ひとまず何が起きているのか、説明をお願いします」

 お互いが自己紹介をしてから、ロドリゴは私を眺めて。

「いいだろう。今この街で何が起きているかを先に教えるが……レーリア。お前も全て話せ。言っておくが、ゾートの武器があるから嘘はすぐバレるぞ」

「わかっています。嘘をつく気はありません」

 今までレーリアは言いたくなさそうにしていたから、契約している私は聞かなかった。

 どうやらレーリアが言えなかったことが関係していそうだけど、まずはこの街の危機を教えてくれそうだ。

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