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22話
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どうやら魔将衆と呼ばれる集団が、ルオドラン国を滅ぼそうとしているらしい。
幾つもの国を滅ぼしてきたこの世界で最も危険とされる謎の集団で、そんなのがこの国を狙っていることに驚くしかない。
「あの、アゼル殿下はどうして、そのことを知っているのですか?」
「俺はただのアゼルとして魔道具の研究をしていたから、魔道具について研究している仲間達から聞いた」
「なるほど……」
強力な魔道具を扱う集団と聞いているから、魔道具関連でアゼル殿下が知ったのかもしれない。
「狙っているというのは噂だから、父上に報告するも信じていない……自分の国は大丈夫だという、根拠のない自信があるのだろう」
陛下があそこまで焦っていたのは、最悪の事態を想像してしまったからなのかもしれないわね。
「この国は聖女セローナが無能だからな……それに関してはルオドラン国の責任だ」
決めたのはルオドラン王や貴族達だから、私には関係がない。
それよりも、この国を狙っている理由を聖女候補の時に聞いていた私は、アゼル殿下に尋ねる。
「ルオドラン国には神器という強力な魔道具が保管されていて……それが敵の狙いなのでしょうか?」
「そのはずだ。それを奪われると、魔将衆は更に強力になり、幾つもの国を亡ぼす……それだけは避けたい」
「それなら、神器を私達が先に破壊するというのはどうでしょうか?」
最悪の事態を想定して、事前にとれそうな行動を提案する。
私がルオドラン国がどうなっても構わないと思っているからこその提案で、アゼル殿下は少し考えてから。
「もし魔将衆の手に渡るのならそうするしかないが……それは最後の手段だな」
流石に神器とまで呼ばれる魔道具を壊すのは、アゼル殿下には抵抗があったようだ。
「貴重な魔道具ですものね……協力しましょう」
「本当か! ありがとう!!」
アゼル殿下がお礼を言って、私はとてつもなく嬉しくなる。
協力すると決めたけど……そうなると、新しい問題が発生してしまう。
「それで……これから私は、どうすればいいでしょうか?」
恐らくルオドラン国は総力をあげて私を捜索すると思うけど、アゼル殿下の頼みを聞く以上この国に居なければならない。
どうすればいいのかアゼル殿下に尋ねると、私は信じられない発言を耳にする。
「俺がシャロンと一緒に居るから、何も心配しなくていい」
「……えっ?」
「シャロン1人に任せたりしないさ……俺はもう身分を捨てた魔道具に詳しいただのアゼルだ。これからは、シャロンの為に動こう」
一緒に居てくれることになったアゼル殿下の発言に、私は驚くしかなかった。
幾つもの国を滅ぼしてきたこの世界で最も危険とされる謎の集団で、そんなのがこの国を狙っていることに驚くしかない。
「あの、アゼル殿下はどうして、そのことを知っているのですか?」
「俺はただのアゼルとして魔道具の研究をしていたから、魔道具について研究している仲間達から聞いた」
「なるほど……」
強力な魔道具を扱う集団と聞いているから、魔道具関連でアゼル殿下が知ったのかもしれない。
「狙っているというのは噂だから、父上に報告するも信じていない……自分の国は大丈夫だという、根拠のない自信があるのだろう」
陛下があそこまで焦っていたのは、最悪の事態を想像してしまったからなのかもしれないわね。
「この国は聖女セローナが無能だからな……それに関してはルオドラン国の責任だ」
決めたのはルオドラン王や貴族達だから、私には関係がない。
それよりも、この国を狙っている理由を聖女候補の時に聞いていた私は、アゼル殿下に尋ねる。
「ルオドラン国には神器という強力な魔道具が保管されていて……それが敵の狙いなのでしょうか?」
「そのはずだ。それを奪われると、魔将衆は更に強力になり、幾つもの国を亡ぼす……それだけは避けたい」
「それなら、神器を私達が先に破壊するというのはどうでしょうか?」
最悪の事態を想定して、事前にとれそうな行動を提案する。
私がルオドラン国がどうなっても構わないと思っているからこその提案で、アゼル殿下は少し考えてから。
「もし魔将衆の手に渡るのならそうするしかないが……それは最後の手段だな」
流石に神器とまで呼ばれる魔道具を壊すのは、アゼル殿下には抵抗があったようだ。
「貴重な魔道具ですものね……協力しましょう」
「本当か! ありがとう!!」
アゼル殿下がお礼を言って、私はとてつもなく嬉しくなる。
協力すると決めたけど……そうなると、新しい問題が発生してしまう。
「それで……これから私は、どうすればいいでしょうか?」
恐らくルオドラン国は総力をあげて私を捜索すると思うけど、アゼル殿下の頼みを聞く以上この国に居なければならない。
どうすればいいのかアゼル殿下に尋ねると、私は信じられない発言を耳にする。
「俺がシャロンと一緒に居るから、何も心配しなくていい」
「……えっ?」
「シャロン1人に任せたりしないさ……俺はもう身分を捨てた魔道具に詳しいただのアゼルだ。これからは、シャロンの為に動こう」
一緒に居てくれることになったアゼル殿下の発言に、私は驚くしかなかった。
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