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17話

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 試験で私の魔法を見てから、二年生のドレークが興味を持ったらしい。
 それはわかるけど、カルドの発言が気になった。

 対面している状況で、私はドレークに尋ねる。

「ドレーク様は、マリザ様に何か言われて私の元に来たのでしょうか?」
「カルドの言うことは気にしなくていい。彼はおかしくなっている」
「それは――」
「――マリザは関係ない。俺と君は同じ剣を使う魔法士だから、興味があったのさ」

 距離が近いけど、私に婚約者がいることを知っているのだろうか?
 相手は侯爵令息だから戸惑ってしまい、ハネス王子が来てくれる。

「貴方がマリザと親しいのは事実だろう。警戒するのは当然のことだ」
「それなら仕方ないな。話すのは今度にしよう」

 ドレークが教室から去っていくけど、本当に話したかっただけだろうか?
 それでもカルドの発言的に、マリザからの刺客と思うしかなかった。

   ◇◆◇

 その後は屋敷に戻り、部屋で私はハネス、フィリスと話している。

「ソニアはドレークを気にしていたが、剣を使う魔法士に興味があったのか?」
「それもありますけど、ドレーク様は人の姿をした悪魔なのではないでしょうか?」

 推測を伝えると、ハネスは驚きながらも納得したようだ。

「……そういうことか。確かにカルドは存在を知っていたようだから、関わることで力を与えたのかもしれない」
「ドレークの強さは有名だが、その力が悪魔絡みなら納得もできる」

 入学前のドレークを生贄にして、入学した悪魔がドレークの姿となっているのならありえる。
 実力もあるしマリザと親しいことから、可能性は高そうだ。

 人を攻撃しないという制限は、調整しているのかもしれない。
 それなら学園生活を送ることもできそうで、私はドレークを疑っている。
 フィリスとハネスは、別のことも考えているようだ。

「ハネスとしては、ドレークに嫉妬していそうだな」
「……奴の言い分もわかる。剣を扱う魔法士なら、ソニアに興味を持つのは普通だ」

 フィリスの発言を聞き、ハネスは思案している。
 私としてはドレークと関わりたくないけど、マリザの指示なら関わってきそうだ。
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