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33話
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翌日――週に一度は定休日にすることにしたようで、休むべきなのにラッセルは私と共にダンジョンへ向かっていた。
ダンジョンに向かう道で、私はラッセルに尋ねる。
「ラッセル、別に私1人でもよかったけど……休まなくていいの?」
私はあまり魔道具作りに協力できていないから、店の経営の大半はラッセルが行っている。
かなり激務なのは間違いないし、休みの日ぐらい休めばいいと思ってしまうと。
「好きなことで生活できているのだから、毎日が休日のようなものさ。今日だってミレイユと一緒に行動できていることが嬉しいんだ」
「そ、そう……」
確かに、ラッセルは毎日楽しそうだから……私の考え過ぎだったのかもしれない。
私とラッセルは大きい地下階段……ダンジョンと呼ばれる地下迷宮の入口にやって来ると、顔見知りに冒険者達の姿が見えて。
「おっ、ミレイユじゃないか。その店主は戦えるのか?」
「ミレイユに稼がせてるダメ店主が動くのか」
「トールズ魔道具店は店員のミレイユがとてつもなく強いし、店主もできるのかもしれないな」
最後の人以外は明らかにラッセルを馬鹿にした様子で、店主という立場上表情には出していないけど、ラッセルは全身を震わせている。
こういうことを言われるから、ダンジョンで名誉挽回したいのかもしれないわね。
「……行こう」
「えぅ、ええ」
ラッセルがそう言って、私達は地下階段を降りることで広大なダンジョンに入っていた。
ダンジョンは魔力のあるこの世界が生み出した場所で、モンスターが生まれる場所ともされている。
魔道具に使える素材が手に入るから潜るけど、モンスターはかなり強く、やられてしまう可能性が高い。
やられた場合は持っている物を奪い、宝箱の中身にして冒険者を引き寄せるらしくて……最深部にある核を壊すとダンジョンは元の土に戻っていく。
元の土に徐々に戻っていくから、とにかくダンジョンの格を破壊すべきとなっているらしい。
このダンジョンは核が壊れていないダンジョンで、6階層目の地図は完成しているようね。
7階層以降の地図は場所が途切れ途切れで、今のところ9階層までの階段は確認済み。
恐らく9階層が最深部だと予想されているみたいだけど、この情報と地図は購入したものだから、今日中に稼いでおきたかった。
ダンジョンに向かう道で、私はラッセルに尋ねる。
「ラッセル、別に私1人でもよかったけど……休まなくていいの?」
私はあまり魔道具作りに協力できていないから、店の経営の大半はラッセルが行っている。
かなり激務なのは間違いないし、休みの日ぐらい休めばいいと思ってしまうと。
「好きなことで生活できているのだから、毎日が休日のようなものさ。今日だってミレイユと一緒に行動できていることが嬉しいんだ」
「そ、そう……」
確かに、ラッセルは毎日楽しそうだから……私の考え過ぎだったのかもしれない。
私とラッセルは大きい地下階段……ダンジョンと呼ばれる地下迷宮の入口にやって来ると、顔見知りに冒険者達の姿が見えて。
「おっ、ミレイユじゃないか。その店主は戦えるのか?」
「ミレイユに稼がせてるダメ店主が動くのか」
「トールズ魔道具店は店員のミレイユがとてつもなく強いし、店主もできるのかもしれないな」
最後の人以外は明らかにラッセルを馬鹿にした様子で、店主という立場上表情には出していないけど、ラッセルは全身を震わせている。
こういうことを言われるから、ダンジョンで名誉挽回したいのかもしれないわね。
「……行こう」
「えぅ、ええ」
ラッセルがそう言って、私達は地下階段を降りることで広大なダンジョンに入っていた。
ダンジョンは魔力のあるこの世界が生み出した場所で、モンスターが生まれる場所ともされている。
魔道具に使える素材が手に入るから潜るけど、モンスターはかなり強く、やられてしまう可能性が高い。
やられた場合は持っている物を奪い、宝箱の中身にして冒険者を引き寄せるらしくて……最深部にある核を壊すとダンジョンは元の土に戻っていく。
元の土に徐々に戻っていくから、とにかくダンジョンの格を破壊すべきとなっているらしい。
このダンジョンは核が壊れていないダンジョンで、6階層目の地図は完成しているようね。
7階層以降の地図は場所が途切れ途切れで、今のところ9階層までの階段は確認済み。
恐らく9階層が最深部だと予想されているみたいだけど、この情報と地図は購入したものだから、今日中に稼いでおきたかった。
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