35 / 85
35話
しおりを挟む
ラッセルは持っていたポーションや緊急用の閃光弾の魔道具を、冒険者に売っていく。
後払いでも構わないと言っていたけど、ラッセルが渡している間に、私に通貨を渡している。
「……それで、何があったのですか?」
ラッセルが回復ポーションや魔道具を渡している間に、私が冒険者に尋ねてみると。
「ダンジョンに行くのなら異常種、異種と呼ばれている特殊なモンスターを知っているな?」
「ええ。普通のモンスターとは違う、異常な強さを持っている突然変異種ですね」
私も昨日ラッセルから聞いていたけど、その異種というモンスターが原因のようだ。
「小型の、そう言っても3メートルぐらいはある二足歩行のドラゴンが現れたが、そのブレスが問題なんだ」
「ブレスドラゴン……現れるとしても8階層以降だと聞いているが、5階層に居るのか?」
ラッセルが尋ねると、冒険者は慌てた様子で。
「ああ。どうも奴は階段を昇り外に出ようとしているらしい……あんなのが外に出れば、この国が大変なことになる!」
モンスターは、本来ダンジョンに存在できないほどの数になると、ダンジョンの外で生まれるようになるらしい。
基本的にダンジョンで生まれたモンスターはその階層にいるはずなのに、外に出ようとしている異常種?
そんなのは聞いたことがないけど……この大陸だと、普通のことなのだろうか。
「5階層は冒険者が多くて、かなりの犠牲者が出るかもしれない……売ってくれて感謝する!」
そう言って持って来たポーションを全部受け取った冒険者が頭を下げると、ラッセルがその冒険者の後を追う。
「ラッセル?」
私もラッセルの横を走ると、私達に気付いた冒険者が驚いた様子で。
「ど、どうした?」
「この時に備えて対異種用の魔道具を持ってきているから、試してみようと思ってな」
確かに、このままダンジョンに向かっている冒険者達がやられると、経営に影響が出る可能性は高い。
ラッセルは売ってはいるけど私達が使う用の魔道具は残しているし、最悪の事態になっても逃げきることはできるはずだ。
「わかったが……敵は相当強いぞ。大丈夫か?」
「無理なら諦めるさ。位置も解っているからな」
そう言って、ラッセルは杖のような鉄の棒を地図に出して、異種の位置を特定していた。
周囲のモンスターで最も魔力が高い存在を検知する道具で、最深部のボス用なのに……反応している。
「そ、そんな魔道具が、トールズ魔道具店にはあるのか……」
冒険者の人も驚きながら、避難している場所に向かうようで私達と離れている。
そして――5階層の大部屋に向かうと、二足て立っている巨大なドラゴンの姿があった。
後払いでも構わないと言っていたけど、ラッセルが渡している間に、私に通貨を渡している。
「……それで、何があったのですか?」
ラッセルが回復ポーションや魔道具を渡している間に、私が冒険者に尋ねてみると。
「ダンジョンに行くのなら異常種、異種と呼ばれている特殊なモンスターを知っているな?」
「ええ。普通のモンスターとは違う、異常な強さを持っている突然変異種ですね」
私も昨日ラッセルから聞いていたけど、その異種というモンスターが原因のようだ。
「小型の、そう言っても3メートルぐらいはある二足歩行のドラゴンが現れたが、そのブレスが問題なんだ」
「ブレスドラゴン……現れるとしても8階層以降だと聞いているが、5階層に居るのか?」
ラッセルが尋ねると、冒険者は慌てた様子で。
「ああ。どうも奴は階段を昇り外に出ようとしているらしい……あんなのが外に出れば、この国が大変なことになる!」
モンスターは、本来ダンジョンに存在できないほどの数になると、ダンジョンの外で生まれるようになるらしい。
基本的にダンジョンで生まれたモンスターはその階層にいるはずなのに、外に出ようとしている異常種?
そんなのは聞いたことがないけど……この大陸だと、普通のことなのだろうか。
「5階層は冒険者が多くて、かなりの犠牲者が出るかもしれない……売ってくれて感謝する!」
そう言って持って来たポーションを全部受け取った冒険者が頭を下げると、ラッセルがその冒険者の後を追う。
「ラッセル?」
私もラッセルの横を走ると、私達に気付いた冒険者が驚いた様子で。
「ど、どうした?」
「この時に備えて対異種用の魔道具を持ってきているから、試してみようと思ってな」
確かに、このままダンジョンに向かっている冒険者達がやられると、経営に影響が出る可能性は高い。
ラッセルは売ってはいるけど私達が使う用の魔道具は残しているし、最悪の事態になっても逃げきることはできるはずだ。
「わかったが……敵は相当強いぞ。大丈夫か?」
「無理なら諦めるさ。位置も解っているからな」
そう言って、ラッセルは杖のような鉄の棒を地図に出して、異種の位置を特定していた。
周囲のモンスターで最も魔力が高い存在を検知する道具で、最深部のボス用なのに……反応している。
「そ、そんな魔道具が、トールズ魔道具店にはあるのか……」
冒険者の人も驚きながら、避難している場所に向かうようで私達と離れている。
そして――5階層の大部屋に向かうと、二足て立っている巨大なドラゴンの姿があった。
14
あなたにおすすめの小説
婚約破棄されたら、多方面から溺愛されていたことを知りました
灯倉日鈴(合歓鈴)
恋愛
卒業パーティーの当日、王太子に婚約破棄された公爵令嬢フルール。
それをあっさり受け入れた瞬間から、彼女のモテ期が始まった。
才色兼備で資産家の娘である彼女は、超優良物件にも拘らず、生まれた時から王太子の婚約者ということで今まで男性から敬遠されていたのだ。
思ってもみなかった人達にアプローチされて戸惑うフルールだが……。
※タイトル変更しました。
※カクヨムにも投稿しています。
捨てられた地味な王宮修復師(実は有能)、強面辺境伯の栄養管理で溺愛され、辺境を改革する ~王都の貴重な物が失われても知りませんよ?~
水上
恋愛
「カビ臭い地味女」と王太子に婚約破棄された王宮修復師のリディア。
彼女の芸術に関する知識と修復師としての技術は、誰からも必要性を理解されていなかった。
失意の中、嫁がされたのは皆から恐れられる強面辺境伯ジェラルドだった!
しかし恐ろしい噂とは裏腹に、彼はリディアの不健康を見逃せない超・過保護で!?
絶品手料理と徹底的な体調管理で、リディアは心身ともに美しく再生していく。
一方、彼女を追放した王都では、貴重な物が失われたり、贋作騒動が起きたりとパニックになり始めて……。
【完結】大変申し訳ありませんが、うちのお嬢様に貴方は不釣り合いのようです。
リラ
恋愛
婚約破棄から始まる、有能執事の溺愛…いや、過保護?
お嬢様を絶対守るマンが本気を出したらすごいんです。
ミリアス帝国首都の一等地に屋敷を構える資産家のコルチエット伯爵家で執事として勤めているロバートは、あらゆる事を完璧にこなす有能な執事だ。
そんな彼が生涯を捧げてでも大切に守ろうと誓った伯爵家のご令嬢エミリー・コルチエットがある日、婚約者に一方的に婚約破棄を告げられる事件が起こる。
その事実を知ったロバートは……この執事を怒らせたら怖いぞ!
後に後悔しエミリーとの復縁を望む元婚約者や、彼女に恋心を抱く男達を前に、お嬢様の婿に相応しいか見極めるロバートだったが…?
果たして、ロバートに認められるようなエミリーお嬢様のお婿候補は現れるのだろうか!?
【物語補足情報】
世界観:貴族社会はあるものの、財を成した平民が貴族位を買い新興貴族(ブルジョア)として活躍している時代。
由緒正しい貴族の力は弱まりつつあり、借金を抱える高位貴族も増えていった。
コルチエット家:帝国一の大商会を持つ一族。元々平民だが、エミリーの祖父の代に伯爵位を買い貴族となった資産家。
虐げられた令嬢は、姉の代わりに王子へ嫁ぐ――たとえお飾りの妃だとしても
千堂みくま
恋愛
「この卑しい娘め、おまえはただの身代わりだろうが!」 ケルホーン伯爵家に生まれたシーナは、ある理由から義理の家族に虐げられていた。シーナは姉のルターナと瓜二つの顔を持ち、背格好もよく似ている。姉は病弱なため、義父はシーナに「ルターナの代わりに、婚約者のレクオン王子と面会しろ」と強要してきた。二人はなんとか支えあって生きてきたが、とうとうある冬の日にルターナは帰らぬ人となってしまう。「このお金を持って、逃げて――」ルターナは最後の力で屋敷から妹を逃がし、シーナは名前を捨てて別人として暮らしはじめたが、レクオン王子が迎えにやってきて……。○第15回恋愛小説大賞に参加しています。もしよろしければ応援お願いいたします。
挙式後すぐに離婚届を手渡された私は、この結婚は予め捨てられることが確定していた事実を知らされました
結城芙由奈@コミカライズ3巻7/30発売
恋愛
【結婚した日に、「君にこれを預けておく」と離婚届を手渡されました】
今日、私は子供の頃からずっと大好きだった人と結婚した。しかし、式の後に絶望的な事を彼に言われた。
「ごめん、本当は君とは結婚したくなかったんだ。これを預けておくから、その気になったら提出してくれ」
そう言って手渡されたのは何と離婚届けだった。
そしてどこまでも冷たい態度の夫の行動に傷つけられていく私。
けれどその裏には私の知らない、ある深い事情が隠されていた。
その真意を知った時、私は―。
※暫く鬱展開が続きます
※他サイトでも投稿中
【完結】使えない令嬢として一家から追放されたけど、あまりにも領民からの信頼が厚かったので逆転してざまぁしちゃいます
腕押のれん
ファンタジー
アメリスはマハス公国の八大領主の一つであるロナデシア家の三姉妹の次女として生まれるが、頭脳明晰な長女と愛想の上手い三女と比較されて母親から疎まれており、ついに追放されてしまう。しかしアメリスは取り柄のない自分にもできることをしなければならないという一心で領民たちに対し援助を熱心に行っていたので、領民からは非常に好かれていた。そのため追放された後に他国に置き去りにされてしまうものの、偶然以前助けたマハス公国出身のヨーデルと出会い助けられる。ここから彼女の逆転人生が始まっていくのであった!
私が死ぬまでには完結させます。
追記:最後まで書き終わったので、ここからはペース上げて投稿します。
追記2:ひとまず完結しました!
王妃の仕事なんて知りません、今から逃げます!
gacchi(がっち)
恋愛
側妃を迎えるって、え?聞いてないよ?
王妃の仕事が大変でも頑張ってたのは、レオルドが好きだから。
国への責任感?そんなの無いよ。もういい。私、逃げるから!
12/16加筆修正したものをカクヨムに投稿しました。
目覚めたら公爵夫人でしたが夫に冷遇されているようです
MIRICO
恋愛
フィオナは没落寸前のブルイエ家の長女。体調が悪く早めに眠ったら、目が覚めた時、夫のいる公爵夫人セレスティーヌになっていた。
しかし、夫のクラウディオは、妻に冷たく視線を合わせようともしない。
フィオナはセレスティーヌの体を乗っ取ったことをクラウディオに気付かれまいと会う回数を減らし、セレスティーヌの体に入ってしまった原因を探そうとするが、原因が分からぬままセレスティーヌの姉の子がやってきて世話をすることに。
クラウディオはいつもと違う様子のセレスティーヌが気になり始めて……。
ざまあ系ではありません。恋愛中心でもないです。事件中心軽く恋愛くらいです。
番外編は暗い話がありますので、苦手な方はお気を付けください。
ご感想ありがとうございます!!
誤字脱字等もお知らせくださりありがとうございます。順次修正させていただきます。
小説家になろう様に掲載済みです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる