婚約者の王子が危険すぎるから、奪おうと目論んでいた妹に譲ります

黒木 楓

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40話

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 あれから数週間後、今回の定休日にラッセルはリバイスと会う約束をしているらしい。

 暇になった私は、モンスターを狩りに行くけど……こうして戦い出ているのはダンジョンの時以来ね。

 魔道具作りに協力したことで、どんな素材が必要なのかも解っている。

 どうせなら魔道具店の役に立つ素材を入手したいと考えた私は……鉱山の洞窟にやって来て、モンスターを狩りながら鉱石を入手していた。

「ミレイユじゃないか。今日はあの店主は居ないのかい?」

 そう言って声をかけてくれる冒険者の人は、店で何度か見たことがある。

「今日、ラッセルは用がありまして……依頼を受けているのですか?」

「そうなる……どうもここ最近、ミスリルゴーレムという異種がここに現れるらしい」

「異種、ミスリルゴーレム……ですか?」

 異種という発言を聞くと、私は不安になるしかない。

「ここの鉱石……特にミスリルが集まって動くようになったゴーレムで、とてつもない強さのようだ」

 そう一瞬間……遠くで、冒険者達の悲鳴が聞こえた。

 私達はかけつけると……全身がミスリルでできた甲冑が動いて、冒険者を傷つけている。

 腕の部分がミスリルの刃になっているようで、切れ味はかなりのものね。

 どうやら依頼を受けていた冒険者はかなり強い人のようで、ミスリルゴーレムと互角に戦っている。

 私が魔法で援護すると言っていたこともあって、ミスリルゴーレム自体は問題なく倒すことに成功していた。

 どうやら核の部分が砕けると、もうゴーレムとして存在しなくなり、上質なミスリルが手に入るらしい。

「あの……協力はしましたけど、こんなにミスリルを貰っていいのですか?」

 ミスリルゴーレムと戦った冒険者パーティは3組だけど、私の取り分が6割ぐらいある気がする。

「いいさ。元々色んなパーティに依頼していた討伐依頼で、ダメージをほとんど与えてくれたミレイユの報酬がないのなんてあんまりだ。倒した際に入手できる素材ぐらいは多く持っていって欲しい」

 他の2組のパーティも賛成しているみたいだから、私はお言葉に甘えることにしていた。

「ここ最近異種のモンスターが多いから、誰も負傷せずに倒せたのは最高の結果だ。気にすることはない」

 そう言われて……もしかして、異種が現れているのは自作自演だと思われている?

「去年ぐらいからこの周辺の四大陸で異変が起きていて、かなりの冒険者がこの大陸や周辺の大陸に集まっているが……どうした?」

「いえ、なんでもありません」

 冒険者の発言から、私とラッセルが疑われているというのは思い過ごしだったみたいでホッとする。

 危険だったフルディ殿下を対処していたこともあって……私は、かなり心配性になっているのかもしれない。
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