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第2部 始祖竜編
43話 ポッカポカスープと山の案内人
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外に飛び出した私を強めの雪風が出迎える。
顔は冷たくて鼻がジンとしたけど、そこ以外はなんともなかった。
「冷たいっ!……けど寒くない!」
『そりゃあ良かったな……。
まさか俺まで着せられるとは……。
まぁ……おかげで寒くねぇけど』
「なら、文句言わないでよ。さっきみたいにクシャミして雪に転げ落ちてたかもしれないんだから。
とりあえず町の中を歩こっか」
私の動きに合わせて肩の上で小さく跳ねるラディウス。
青い帽子と黒いマフラーがついて、さらに可愛くなっている。
「やっぱり可愛いよね、ラディウス」
『どこがだよ!?俺はドラゴンなの!可愛いはスライムに言え!』
「だって可愛いのは事実だし――」
その時、私のお腹が音を鳴らした。
思わずラディウスと目が合って、顔が熱くなってくる。
「お腹空いちゃった……」
『そうだろうよ。お前、ロートア出てすぐにパン食っただけだもんな』
ラディウスの言う通り、私はリンダさんに作ってもらったパーネラを既に平らげていた。
ロートアからブラウアまで長い時間乗っていたし、さっきの買い物で緊張して神経はすり減ってる。
お腹が空くには十分だった。
さっそく看板を探すことにする。
「えーっと、ご飯屋さんの看板……あった!」
『お前、相変わらず見つけるの早ぇよな……』
しかし、パンの絵が描かれてある看板のすぐ横に吊り下がっている看板を見て、私の気分が下がった。
そこには、泡が溢れているグラスの絵。
「酒場も一緒なんだ……」
『コルタルでもそうだったろうがよ』
「は~い……」
だけど空腹には勝てない。
時々なるお腹を擦りながら、私は店のドアを開けた。
室内はテーブル席が2つと大きな長机に椅子が10脚ほど。
服屋さんと同じように暖炉の火が燃えていて、私達を迎え入れてくれる。
「こんにちはー」
「おう!いらっしゃい!アンタ、1人か?」
「1人です!」
「なら、こっちに座りな!」
頭にハチマキを巻いた男の人が長机の席の1つを指差す。
緊張しながらそこに座った。
「ん?初めて見る顔だな」
「はい。この大陸が初めてなんです。山に行こうと思ってて……」
「へぇ、山に向かうのか?だったら、このスープ飲んでけよ。暖まるぞ?」
そう言って男の人が差し出したのは、火のように真っ赤なスープ。
湯気がモクモクと立っていて美味しそうだけど、香辛料のツンとした匂いが鼻をつく。
「こ、これは……?」
「ブラウア大陸2番目の名物、ポッカポカスープだ!」
「辛そうですね……」
呟くと、彼がニカッと歯を見せる。
「そりゃあロートア大陸から仕入れた、ビスカの実っていう香辛料使ってるからなぁ。辛いぞ?」
「そ、そうなんですね……」
少し目眩がしてきた。辛いのはあまり得意じゃないからだ。
『匂いだけで鼻がヒリヒリしてきたぜ。
今回ばかりはメシ食えなくて良かったって思う……』
食事をとる時、いつもは『俺にも食わせろ』と言ってくるラディウスが珍しく消極的になっている。
ジッとスープを見つめていると、男の人が覗き込んできた。
「なんだ?辛いの苦手か?」
「あんまり得意じゃないです……」
「そうかそうか!でも雪国に慣れてないんなら飲んどいた方がいいぜ!
水なら何杯飲んでも良いからよ!
ミーシャ!隣で水持って立ってな!」
「は~い!わかりました~大将~」
のんびりとした声とともに、店の奥から金髪のお姉さんが顔を出した。
両手で抱えるほどの大きな水入れを持って私の隣に立つ。
「水ならたくさんあるから、頑張ってね!」
「は、はい。頑張ります……」
今さらやっぱりやめますとも言えず、私は激辛スープを飲むハメになった。
20分ぐらい経った。
どうにかスープを飲み終えた私は、お行儀が悪いけど机に突っ伏していた。
「熱い……まるで風邪引いたみたい」
「今はな。でもあとで飲んでてよかったって絶対思うぜ!」
「そうだったら……いいですね……」
途切れ途切れに答えると、大将が思い出したように手を叩いた。
「ああ、そうだ!アンタ、ちょうど良かったな!
山を案内してくれる物好きがこの町に居るんだよ!」
「アオトさんのこと?」
「そうそう!」
2人の会話をよく聞こうと顔を上げる。
1度熱くなった体はなかなか冷めてくれない。
「その、アオトさんって人のところに、行ったら良いんですね?」
「おう!ここを出て左、奥の方にポツンと建ってる家に住んでるぜ!
お人好しな兄ちゃんだから、すぐ案内してくれるはずだ!」
『へー、お人好しなのか。どっかの誰かさんと似てるよな』
「情報を教えてくれて、ありがとうございます。
だけど、もう少し休憩させてください……」
「はっはっはっ!アンタ相当辛いの苦手なんだな!
……ちょっと申し訳なかったな……」
「私が、慣れていないだけなので……」
そこから10分ほど休憩して、ようやく熱が引いてきた。
それでも暖炉の火にあたっているかのようにポカポカする。
「じゃあ、そろそろ行きますね。本当にありがとうございました!」
「気をつけていけよ~」
「また寄ってね~」
大将とミーシャさんにお礼を言って酒場を出た。
激辛スープのおかげで外の寒さなんて全く気にならない。
そのまま、酒場で紹介してもらったお兄さんの所へ向かう。
「こんにちはー」
ドアをノックして挨拶をすると、黒髪のお兄さんが顔をのぞかせた。
一見、おとなしそうな人だ。この人がアオトさんだろう。
「こんにちは。僕に何か用かな?」
「はい!酒場の人に山を案内してもらえるって聞いて……」
「ああ、そういうこと……ちょっと待っててね」
お兄さんは家の中に入ると何やらゴソゴソと物を動かす音がした。
少しして防寒着に身を包んだお兄さんが現れる。
「じゃ、行こうか」
「え、いいんですか!?会ったばかりなのに」
「うん。僕は頼まれごとは断らない主義だからね」
「ありがとうございますっ!」
そこから、西にしばらく歩いた。
街道を外れると一気に木々が広がり、雰囲気が変わる。
山の入り口はそんな木々の奥にあった。
「雪山入口」という古びたボロボロの看板が、地面に突き刺さっている。
「さぁ着いたよ。
だけど、ごめんね。僕が案内できるのはここまでなんだ」
「そうなんですか?あ、もしかして用事があって――」
そう言うとアオトさんは悲しそうに目を伏せた。
「違うよ。僕だって山に入りたいんだ。でも、山に入った瞬間空気が変わるんだ。
まるで来るなって言われてるようで……」
「そんな……。そのこと町の人達は知らないんですよね?」
「うん。だから僕を紹介したんだろう。
ところで、君はどうして山に?」
ふと、尋ねられて固まった。
また言い訳をしようか。
でも、ここで嘘をついても意味がない気がする。
それに、アオトさんなら真面目に聞いてくれそうだと思った。
「笑ってもらって構わないんですけど、
私、ブルードラゴンに会いに来たんです」
「ブルードラゴン!?」
彼は大きく目を見開くと、興奮した様子で私にグッと顔を近づける。
「本当かい!?本当にブルードラゴンに会いに!?」
「は、はい……。やっぱり変ですよね……」
私の反応を見たアオトさんは慌てて距離を取ると、一息ついた。
「いや、変じゃないよ。
ごめんね。興奮しちゃったのは、僕もブルードラゴンに会いたいからなんだ」
「え?」
「僕は幼い頃、ブルードラゴンに助けてもらってね。
ずっとお礼が言いたいんだけど、さっき言った通り、山に入れないんだ。
だから……」
「わかりました!ブルードラゴンに会ったら伝えておきます!」
元気よく答えると、アオトさんが黒目を大きく見開いた。
「え?いいのかい!?」
「はいっ!」
「ありがとう。それじゃあよろしくね。
あ、そうだ。雪山にはいろいろなモンスターがいるけど、
その中でも1番危険なのがワイルドベアって言うやつなんだ」
「ワイルドベア……」
「うん。大きな鋭い爪を持ってて、走ったら速いらしくてね。
景色を楽しもうと山に登った町の人が何人も被害に遭ったんだよ……」
そう言いながら、私に小さな革袋を差し出した。
「これ、ピスカの実をすりつぶして粉にしたものなんだ。
倒すまではいかないけど、目にかけたりして足止めならできると思うから」
「ありがとうございます!」
「どういたしまして。……気をつけてね」
私はアオトさんに何度もお礼を言って、雪山に足を踏み入れた。
顔は冷たくて鼻がジンとしたけど、そこ以外はなんともなかった。
「冷たいっ!……けど寒くない!」
『そりゃあ良かったな……。
まさか俺まで着せられるとは……。
まぁ……おかげで寒くねぇけど』
「なら、文句言わないでよ。さっきみたいにクシャミして雪に転げ落ちてたかもしれないんだから。
とりあえず町の中を歩こっか」
私の動きに合わせて肩の上で小さく跳ねるラディウス。
青い帽子と黒いマフラーがついて、さらに可愛くなっている。
「やっぱり可愛いよね、ラディウス」
『どこがだよ!?俺はドラゴンなの!可愛いはスライムに言え!』
「だって可愛いのは事実だし――」
その時、私のお腹が音を鳴らした。
思わずラディウスと目が合って、顔が熱くなってくる。
「お腹空いちゃった……」
『そうだろうよ。お前、ロートア出てすぐにパン食っただけだもんな』
ラディウスの言う通り、私はリンダさんに作ってもらったパーネラを既に平らげていた。
ロートアからブラウアまで長い時間乗っていたし、さっきの買い物で緊張して神経はすり減ってる。
お腹が空くには十分だった。
さっそく看板を探すことにする。
「えーっと、ご飯屋さんの看板……あった!」
『お前、相変わらず見つけるの早ぇよな……』
しかし、パンの絵が描かれてある看板のすぐ横に吊り下がっている看板を見て、私の気分が下がった。
そこには、泡が溢れているグラスの絵。
「酒場も一緒なんだ……」
『コルタルでもそうだったろうがよ』
「は~い……」
だけど空腹には勝てない。
時々なるお腹を擦りながら、私は店のドアを開けた。
室内はテーブル席が2つと大きな長机に椅子が10脚ほど。
服屋さんと同じように暖炉の火が燃えていて、私達を迎え入れてくれる。
「こんにちはー」
「おう!いらっしゃい!アンタ、1人か?」
「1人です!」
「なら、こっちに座りな!」
頭にハチマキを巻いた男の人が長机の席の1つを指差す。
緊張しながらそこに座った。
「ん?初めて見る顔だな」
「はい。この大陸が初めてなんです。山に行こうと思ってて……」
「へぇ、山に向かうのか?だったら、このスープ飲んでけよ。暖まるぞ?」
そう言って男の人が差し出したのは、火のように真っ赤なスープ。
湯気がモクモクと立っていて美味しそうだけど、香辛料のツンとした匂いが鼻をつく。
「こ、これは……?」
「ブラウア大陸2番目の名物、ポッカポカスープだ!」
「辛そうですね……」
呟くと、彼がニカッと歯を見せる。
「そりゃあロートア大陸から仕入れた、ビスカの実っていう香辛料使ってるからなぁ。辛いぞ?」
「そ、そうなんですね……」
少し目眩がしてきた。辛いのはあまり得意じゃないからだ。
『匂いだけで鼻がヒリヒリしてきたぜ。
今回ばかりはメシ食えなくて良かったって思う……』
食事をとる時、いつもは『俺にも食わせろ』と言ってくるラディウスが珍しく消極的になっている。
ジッとスープを見つめていると、男の人が覗き込んできた。
「なんだ?辛いの苦手か?」
「あんまり得意じゃないです……」
「そうかそうか!でも雪国に慣れてないんなら飲んどいた方がいいぜ!
水なら何杯飲んでも良いからよ!
ミーシャ!隣で水持って立ってな!」
「は~い!わかりました~大将~」
のんびりとした声とともに、店の奥から金髪のお姉さんが顔を出した。
両手で抱えるほどの大きな水入れを持って私の隣に立つ。
「水ならたくさんあるから、頑張ってね!」
「は、はい。頑張ります……」
今さらやっぱりやめますとも言えず、私は激辛スープを飲むハメになった。
20分ぐらい経った。
どうにかスープを飲み終えた私は、お行儀が悪いけど机に突っ伏していた。
「熱い……まるで風邪引いたみたい」
「今はな。でもあとで飲んでてよかったって絶対思うぜ!」
「そうだったら……いいですね……」
途切れ途切れに答えると、大将が思い出したように手を叩いた。
「ああ、そうだ!アンタ、ちょうど良かったな!
山を案内してくれる物好きがこの町に居るんだよ!」
「アオトさんのこと?」
「そうそう!」
2人の会話をよく聞こうと顔を上げる。
1度熱くなった体はなかなか冷めてくれない。
「その、アオトさんって人のところに、行ったら良いんですね?」
「おう!ここを出て左、奥の方にポツンと建ってる家に住んでるぜ!
お人好しな兄ちゃんだから、すぐ案内してくれるはずだ!」
『へー、お人好しなのか。どっかの誰かさんと似てるよな』
「情報を教えてくれて、ありがとうございます。
だけど、もう少し休憩させてください……」
「はっはっはっ!アンタ相当辛いの苦手なんだな!
……ちょっと申し訳なかったな……」
「私が、慣れていないだけなので……」
そこから10分ほど休憩して、ようやく熱が引いてきた。
それでも暖炉の火にあたっているかのようにポカポカする。
「じゃあ、そろそろ行きますね。本当にありがとうございました!」
「気をつけていけよ~」
「また寄ってね~」
大将とミーシャさんにお礼を言って酒場を出た。
激辛スープのおかげで外の寒さなんて全く気にならない。
そのまま、酒場で紹介してもらったお兄さんの所へ向かう。
「こんにちはー」
ドアをノックして挨拶をすると、黒髪のお兄さんが顔をのぞかせた。
一見、おとなしそうな人だ。この人がアオトさんだろう。
「こんにちは。僕に何か用かな?」
「はい!酒場の人に山を案内してもらえるって聞いて……」
「ああ、そういうこと……ちょっと待っててね」
お兄さんは家の中に入ると何やらゴソゴソと物を動かす音がした。
少しして防寒着に身を包んだお兄さんが現れる。
「じゃ、行こうか」
「え、いいんですか!?会ったばかりなのに」
「うん。僕は頼まれごとは断らない主義だからね」
「ありがとうございますっ!」
そこから、西にしばらく歩いた。
街道を外れると一気に木々が広がり、雰囲気が変わる。
山の入り口はそんな木々の奥にあった。
「雪山入口」という古びたボロボロの看板が、地面に突き刺さっている。
「さぁ着いたよ。
だけど、ごめんね。僕が案内できるのはここまでなんだ」
「そうなんですか?あ、もしかして用事があって――」
そう言うとアオトさんは悲しそうに目を伏せた。
「違うよ。僕だって山に入りたいんだ。でも、山に入った瞬間空気が変わるんだ。
まるで来るなって言われてるようで……」
「そんな……。そのこと町の人達は知らないんですよね?」
「うん。だから僕を紹介したんだろう。
ところで、君はどうして山に?」
ふと、尋ねられて固まった。
また言い訳をしようか。
でも、ここで嘘をついても意味がない気がする。
それに、アオトさんなら真面目に聞いてくれそうだと思った。
「笑ってもらって構わないんですけど、
私、ブルードラゴンに会いに来たんです」
「ブルードラゴン!?」
彼は大きく目を見開くと、興奮した様子で私にグッと顔を近づける。
「本当かい!?本当にブルードラゴンに会いに!?」
「は、はい……。やっぱり変ですよね……」
私の反応を見たアオトさんは慌てて距離を取ると、一息ついた。
「いや、変じゃないよ。
ごめんね。興奮しちゃったのは、僕もブルードラゴンに会いたいからなんだ」
「え?」
「僕は幼い頃、ブルードラゴンに助けてもらってね。
ずっとお礼が言いたいんだけど、さっき言った通り、山に入れないんだ。
だから……」
「わかりました!ブルードラゴンに会ったら伝えておきます!」
元気よく答えると、アオトさんが黒目を大きく見開いた。
「え?いいのかい!?」
「はいっ!」
「ありがとう。それじゃあよろしくね。
あ、そうだ。雪山にはいろいろなモンスターがいるけど、
その中でも1番危険なのがワイルドベアって言うやつなんだ」
「ワイルドベア……」
「うん。大きな鋭い爪を持ってて、走ったら速いらしくてね。
景色を楽しもうと山に登った町の人が何人も被害に遭ったんだよ……」
そう言いながら、私に小さな革袋を差し出した。
「これ、ピスカの実をすりつぶして粉にしたものなんだ。
倒すまではいかないけど、目にかけたりして足止めならできると思うから」
「ありがとうございます!」
「どういたしまして。……気をつけてね」
私はアオトさんに何度もお礼を言って、雪山に足を踏み入れた。
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