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 その言葉に京平さんはクスリとする。

「へぇー、成都さんは私たちにそういう事言う人だったんですか……」

 ……うん! 京平さんは、そうなりますよね?

 売り言葉に買い言葉……。

 あの京平さんにそんな事を言ったら、絶対的に怒らせてしまったというのか、なんていうのか……。

 きっと京平さんからしてみたら何かのスイッチを押してしまったみたいになってるんでしょうね……きっと……。

 ……そりゃ、大人なんで、殴ったりとかそういう事ではなくて、京平さんは成都さんの為に優しく責めているのに、激しく責める事になるのかも。 いや……多分……。 だって、今の成都さんの言葉で京平さんのオーラがこう何か変わったような気がしてきまして。 ちょっと、そのオーラを受けている俺は怖いというのかなんていうのか。 玲音だったら、別にそういうオーラは出していなかったような気がするんですけど。

「ちょっと、玲音と諒馬君は手を出さないでいて下さいね。 私だけで成都さんの事、イかせてしまいますから」
「え?」
「あ……うん!」

 と玲音の方はその京平さんの言葉に元気よく返事をしている。

 きっと玲音にも今の京平さんのオーラに気付いたというのか京平さんが本気モードになった事に気付いたのであろう。

 俺と玲音は京平さんの言う通り成都さんの体から少し離れる。

 いや今はそれしか出来なかった。

 京平さんは今俺がいた成都さんの足と足の間に体を置く。

 って、今まで京平さんが本気モードな姿は見たことはなかった。 玲音だけを責めている時はそう穏やかで自分のペースで事を進めていたのかもしれないのだけど成都さんの場合にはこうオーラまでも変わってしまっている。

 そりゃ、京平さんからしてみたら成都さんは完全な赤の他人なのだから玲音の時みたく優しくはしないだろう。

 そういう人に「足りない……」と言われてしまったら本気モードになるしかないと思ったのかもしれない。

 玲音と俺はベッドの端に座って隣同士でその京平さんと成都さんの事を見守る事しか今は出来ない状況だ。

 玲音もその京平さんの今の気迫に負けたという所であろうか?
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