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第百二話 話せること、話せないこと
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さっさと部屋を出て行ってしまったアインス。アマンダは焦って呼び戻そうと腰を上げた。
「ちょ、ちょっと! 違う部屋はまずいわ!」
しかし、アインスを追おうとしたアマンダを、今度はレオナが腰を上げて制止する。
「アマンダ先生、ダメです。ご主人様はおやすみになりました。妨げないで下さい」
と、同時にカタリナがアマンダにこう尋ねた。
「そもそも、なんで違う部屋はまずいんですの?」
アマンダは中腰の姿勢のまま、カタリナの問いに答えた。
「そもそも見張りで起きてるのよ? アインス君に何かあったらどうするのよ? 違う部屋じゃ気がつかないわよ?」
するとその言葉にカタリナが首を傾げてしまう。
「え? 御主神様に何かあったらですって? アマンダ先生もおかしな話を致しますのね?」
その言葉にレオナが頷きながら同意の言葉を述べた。
「ええ、ご主人様に何かあるとしたら、その前に私たちに何かあった後でしょう。そもそも私たちはお休みになってるご主人様の足元にも及びませんから……だから、お休みになられているご主人様に何か出来るような存在に私たちが抗えるはずがありません。それにわざわざ私たちに気を遣って別の部屋でお休み下さったご主人様のお気持ちを理解して頂けませんか? アマンダ先生」
その言葉を聞いてアマンダは諦めたように椅子に座り直した。そしてレオナとカタリナに問いかける。
「いやいや、ちょっと色々と理解出来ないんだけど、寝ているアインス君に私たちじゃ勝てないって言いたいの? そりゃアインス君の避ける腕はたいしたもんだけど、いくらなんでも寝てる相手に、避けられるとは思えないわ。それにカタリナちゃんの魔法だってあるのよ? 買い被りすぎじゃ……」
その言葉にカタリナが静かに首を横に振りながら答えを返した。
「そもそも私が御主神様に魔法を使う事など絶対に有り得ませんわ」
「それを言ったらそうなんだけど……って、そう言えば前から気になっている事があるんだけど、何故レオナちゃんとカタリナちゃんは、アインス君に付き従ってるの? アインス君には失礼だけど、勉強だって魔法だって二人の方が上、よね?」
「なるほど。アマンダ先生はそう思われますか……」
アマンダの問いにレオナが顔を伏せてボソリと呟く。それから顔を上げて、アマンダの目をじっと見つめながらこう言葉を返した。
「それは勿論、二人ともご主人様に救われたからです」
「救われた? どういう事?」
「私は偶然ご主人様に強姦の手から救って頂きました」
レオナの言葉のあとにカタリナが続いて答える。
「私は申し上げる事は出来ないですわ。御主神様に他言しないように言われておりますから。ただ、一つだけ言えるのは、それまでの絶望しかない人生を一変させて頂き、未来への希望を与えて頂いた、ただ、それだけです」
アマンダは一つ頷いていたあと、少し腑に落ちない様子で首を傾げてから口を開いた。
「なるほどねぇ。でも、アインス君と剣の訓練してても、彼、避けるのは超人的だけど、腕は素人なのよね。剣を振るおうとはしないし……私が知らないだけでそんなに凄いの?」
するとアマンダにレオナが少し困った表情になりながら言葉を返した。
「うーん。これ以上の話はご主人様の許可を頂かないと出来ないですね……」
「そう……それなら仕方ないか……」
「それにそもそもアマンダ先生に話した所で理解して頂けるかどうかわからないですわ」
「どういうこと?」
アマンダのその言葉にレオナとカタリナは静かに首を横に振った。その様子を見たアマンダは諦めるようにこう呟く。
「そう、それもダメってことね」
「ただ、一つだけ。ご主人様はアマンダ先生の事も大切な人物の一人だと思ってらっしゃいます。ご主人様を信じれば必ず救われるでしょう……さて、まだ夜明けまで時間はあります。カタリナちゃんはそのソファでおやすみになって下さい。その他の話であれば、アマンダ先生のお時間は潰させて頂きますよ?」
と、夜明けまで三人で交代に時間を潰すのであった。
「ちょ、ちょっと! 違う部屋はまずいわ!」
しかし、アインスを追おうとしたアマンダを、今度はレオナが腰を上げて制止する。
「アマンダ先生、ダメです。ご主人様はおやすみになりました。妨げないで下さい」
と、同時にカタリナがアマンダにこう尋ねた。
「そもそも、なんで違う部屋はまずいんですの?」
アマンダは中腰の姿勢のまま、カタリナの問いに答えた。
「そもそも見張りで起きてるのよ? アインス君に何かあったらどうするのよ? 違う部屋じゃ気がつかないわよ?」
するとその言葉にカタリナが首を傾げてしまう。
「え? 御主神様に何かあったらですって? アマンダ先生もおかしな話を致しますのね?」
その言葉にレオナが頷きながら同意の言葉を述べた。
「ええ、ご主人様に何かあるとしたら、その前に私たちに何かあった後でしょう。そもそも私たちはお休みになってるご主人様の足元にも及びませんから……だから、お休みになられているご主人様に何か出来るような存在に私たちが抗えるはずがありません。それにわざわざ私たちに気を遣って別の部屋でお休み下さったご主人様のお気持ちを理解して頂けませんか? アマンダ先生」
その言葉を聞いてアマンダは諦めたように椅子に座り直した。そしてレオナとカタリナに問いかける。
「いやいや、ちょっと色々と理解出来ないんだけど、寝ているアインス君に私たちじゃ勝てないって言いたいの? そりゃアインス君の避ける腕はたいしたもんだけど、いくらなんでも寝てる相手に、避けられるとは思えないわ。それにカタリナちゃんの魔法だってあるのよ? 買い被りすぎじゃ……」
その言葉にカタリナが静かに首を横に振りながら答えを返した。
「そもそも私が御主神様に魔法を使う事など絶対に有り得ませんわ」
「それを言ったらそうなんだけど……って、そう言えば前から気になっている事があるんだけど、何故レオナちゃんとカタリナちゃんは、アインス君に付き従ってるの? アインス君には失礼だけど、勉強だって魔法だって二人の方が上、よね?」
「なるほど。アマンダ先生はそう思われますか……」
アマンダの問いにレオナが顔を伏せてボソリと呟く。それから顔を上げて、アマンダの目をじっと見つめながらこう言葉を返した。
「それは勿論、二人ともご主人様に救われたからです」
「救われた? どういう事?」
「私は偶然ご主人様に強姦の手から救って頂きました」
レオナの言葉のあとにカタリナが続いて答える。
「私は申し上げる事は出来ないですわ。御主神様に他言しないように言われておりますから。ただ、一つだけ言えるのは、それまでの絶望しかない人生を一変させて頂き、未来への希望を与えて頂いた、ただ、それだけです」
アマンダは一つ頷いていたあと、少し腑に落ちない様子で首を傾げてから口を開いた。
「なるほどねぇ。でも、アインス君と剣の訓練してても、彼、避けるのは超人的だけど、腕は素人なのよね。剣を振るおうとはしないし……私が知らないだけでそんなに凄いの?」
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「うーん。これ以上の話はご主人様の許可を頂かないと出来ないですね……」
「そう……それなら仕方ないか……」
「それにそもそもアマンダ先生に話した所で理解して頂けるかどうかわからないですわ」
「どういうこと?」
アマンダのその言葉にレオナとカタリナは静かに首を横に振った。その様子を見たアマンダは諦めるようにこう呟く。
「そう、それもダメってことね」
「ただ、一つだけ。ご主人様はアマンダ先生の事も大切な人物の一人だと思ってらっしゃいます。ご主人様を信じれば必ず救われるでしょう……さて、まだ夜明けまで時間はあります。カタリナちゃんはそのソファでおやすみになって下さい。その他の話であれば、アマンダ先生のお時間は潰させて頂きますよ?」
と、夜明けまで三人で交代に時間を潰すのであった。
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