転生王女は世界ランキング1位の元廃ゲーマー ~一生Lv1固定が確定しちゃってても、チート級な知識の前にはそんなの関係(ヾノ・∀・`)ニャイ

織侍紗(@'ω'@)ん?

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「め、面目無いわ」

 私はベッドの上で上半身だけ起こし、顔をふせながら横に座っているアルト兄さんにそう言葉を返した。顔を伏せたまま、チラリと視線を送ると、アルト兄さんは未だ怒った顔をしている。

「ま、全くアルト兄さんのおっしゃる通りです」

 今度はベッドの上で正座をし、突っ伏して許しを乞う。すると、アルト兄さんが溜息を吐いた感じがした。

「ふぅ、まずは自分の身を案じてくれよ」

 そうして、私の肩をポンッと叩く。

「は、はいぃ」

 私は土下座をしたまま、そう返事をした。

「ま、解ってくれればそれでいいよ。もう身体を起こしな? 別に一日単語アレ・・をやれば一日分、寝泊まりする以上は稼げる訳だし、こんな無茶する必要ないよな?」

 私は一旦身体を起こして、座り直してからアルト兄さんの言葉に対して、こう答えた。

「それに関してはぐうの音も出ないわ。ただ、私だって理解してない訳じゃないのよ。理解してるんだけど、スイッチが入っちゃうというか?」

「それが、げえまあとやらのサガってやつなのか?」

 私は静かに一つだけ頷くことでその問いに答えた。一つのことに専念してしまうと周りが見えなくなってやり続けてしまうのは、昔からよくあることだった。それが少しだけ、そう、ほーんの少しだけおかしいことも理解はしてる。でも、どうしても止められないのよね。

「まあ、毎日そうやって少しずつ稼いでいけば、他の街に行くお金も稼げるだろうしな。この街から離れてしまえば他に稼ぐ手段もあるだろう?」

「いや、その必要は無いわ」

 私は、今度は首を横に振りながらその問いに答えた。

「どういうことだ?」

「別にこの街から離れなくてもアレ・・以外でお金を稼げるようになれるの。ま、簡単に言えばアドベンチャーズ・ギルドに登録して普通にお金を稼げばいいのよ」

「いや、それってこないだ無理だって言ったばかりじゃないか? 倒せないモンスターばかりだって」

 確かにこの街に着いたばかりの時だから、一週間以上前にそう話したわね。って一週間もあんなことやり続けてたのだから、アルト兄さんが心配するのもしょうがないか。なんて思いながらも私はそのことには触れずに、アルト兄さんの質問だけに答えることにした。

「そうよ、言ったわ。だ・か・ら・こ・そ、あんなことをしてたのよ」

 そう、本来の目的は小銭稼ぎじゃない。あくまで副産物ではある。その為のアレ・・だった。

「は? まさかこれでアイラがモンスターを倒せるようになってるのか? そんなわけ……」

 私はアルト兄さんの言葉を遮るように首を横に振った。

「ないわよ、私はどうやっても成長しないわ。強くなるのは私じゃない」

「と、すると、俺だよな?」

 と、アルト兄さんは自分の事を、指で指し示しながら私にそう尋ねた。私はその問いに対して、じっとアルト兄さんの目を見つめながらこう返した。

「モチのロンよ。強くなるのはアルト兄さん、アナタよ」

「つっても俺は何もしてないぞ?」

 そう、アルト兄さんは特に何もしてない。いや、何もしてない訳じゃないのだけど。食べ物や飲み物を持ってきてくれたし、一週間以上も、あの店から出ることもなく続けられたのは、確実にアルト兄さんのおかげなんだけど、今回はそういうことじゃない。だから感謝の気持ちだけは持ちつつも、私はアルト兄さんの問いを肯定することにした。

「ええ、そうよ。これから強くなってもらうんだから」

「それは無理だろ。俺はもうこんな身体なんだから」

 と言いながらアルト兄さんは自分の身体を見回した。そう、アルト兄さんはもう普通の身体じゃない。機械仕掛けの身体。機械仕掛けの人間は正直弱い。種族がヒューマンでなくサイボーグだから。成長が阻害されちゃってるのか、ステータスの伸びはヒューマンのそれとは比べ物にならないくらい鈍化する。ただ、サイボーグは装備でステータスは変化するけど、その伸びは微々たるもの。だから弱くて侮蔑の対象になってしまう。ただ、私は知っている。アルト兄さんだからこそとてつもなく強くなるその方法を。

「だからこそ、よ。アルト兄さん、その身体はマイナスじゃないわ。私のココ・・をもってすれば、ね」

 と、私は自分の頭を指し示しながらそう告げた。

「まあ、アイラがそう言うのなら。で、どうすればい?」

 私はチラッと窓の外に視線を送る。まだ日が高く、とても明るい。行動できるのは深夜になってから。そうじゃないと意味が無い。そう思った私はアルト兄さんにこう告げた。

「まだ早いわね。実際にその場で教えた方がいいわ。夜が更けるまでもう一休みしましょ」

 そして、ベッドの中に再び潜り込み、布団を被って目を閉じたのだった。
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