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それから七年間二人の関係は余り変わらなかった。

二人は学園入学年齢になった。

新しい制服に袖を通し、学園に行く準備をしてマリーと一緒に馬車に乗った。

「今日からですね、学園。」

「えぇ、とても楽しみよ。」

王侯貴族は一人に一人メイドを連れて行ける為アリーシアはマリーを選んだ。

(ユリウス殿下もこれから多くの人々に関わっていくから私との婚約を考え直す事もあるかも。)

「お嬢様、学園では一番何を学びたいですか?」

「?そうね、魔法かしら。私の家は代々水魔法と氷魔法の使い手で私は両方を使えるから、より使える様になりたいわ。」

「ユリウス王子はどの様な魔法をお使いになるのですか?」

「風魔法と雷魔法よ。国王陛下が雷魔法で王妃殿下が風魔法と炎魔法なの。二人の力の雷と風を受け継いでいらっしゃるのよ。」

「そうなのですか。」

アリーシアはマリーに笑顔で答えた。

聖フェアトラーク学園まで来ると馬車が止まった。

外に出ると既に来ていたユリウス王子がやって来てアリーシアに手を差し伸ばした。

「ユリウス殿下、もう来てらっしゃったんですね。ありがとうございます。」

「アリーシアの事だから、早く来て俺から逃げると思ったからね。」

「お見通しだったのですね。これから多くの人々と交流があるのですから、私にばかり居てはなりませんよ。」

「例え君が言おうと俺は君から離れる気無いからね。」

ユリウス王子は満面の笑みを浮かべていて早くに来ていた他の生徒達の目を釘付けた。
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