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音楽が二曲流れた後、アリーシアはユリウス王子の手を離し、クラリスの方に行った。
ユリウス王子はアリーシアの手を掴もうとしたが、他の令嬢達に囲まれて掴め無かった。
アリーシアはクラリスの方に向かう途中にリゼルグとゼルドラに声を掛けられた。
「アグーリア嬢、我々とも踊って下さりませんか?」
「分かりました。」
アリーシアはリゼルグの手を先に取り踊り始めた。
「アグーリア嬢はどうして殿下から離れようとするのですか?」
「殿下は婚約者である私以外の女性とあまり関わる機会が無かったので私を好きだと勘違いをしてらっしゃるのです。」
リゼルグは視線を感じ、アリーシアから目を逸らし、振り返るとユリウス王子が睨んでいた。
(あんなに好きをアピールしてらっしゃるのに、どうしてアリーシア様はお気付きにならないのか、謎過ぎる。)
リゼルグは失礼ながらそんな事を思った。
「でも、本当に殿下の気持ちが変わらず私を好きだと卒業まで続いたらその時は諦めて殿下の気持ちを受け取りますわ。」
アリーシアは一曲リゼルグと踊り切りそう告げるとゼルドラの方を向いた。
「約束して下さいますね?」
「勿論、我がアグーリア家の名の元に約束致しますわ。」
「次は僕と踊って下さい。アグーリア嬢。」
「はい。喜んで。」
ゼルドラの手を取ろうとした所をユリウス王子が横からアリーシアの手を掴んだ。
ユリウス王子が怒って居る事に顔を見なくてもアリーシアには分かっていた。
「殿下?」
ユリウス王子はアリーシアの呼び掛けに返事を返さず、バルコニーに連れ出した。
「他の男と踊らないでくれ。嫉妬でどうにかなりそうだ。」
「リゼルグ様もゼルドラ様も殿下を支える御方になるのです。無碍には出来ません。殿下とは二曲踊りました。」
「そういう事を言って居るんじゃ無いんだ。もっとアピールした方が良いのかな?はぁ。」
ユリウス王子は頭を抱えながら、アリーシアの手を離さなかった。
リゼルグとゼルドラとクラリスはカーテンの影から二人を見ていた。
ユリウス王子はアリーシアの手を掴もうとしたが、他の令嬢達に囲まれて掴め無かった。
アリーシアはクラリスの方に向かう途中にリゼルグとゼルドラに声を掛けられた。
「アグーリア嬢、我々とも踊って下さりませんか?」
「分かりました。」
アリーシアはリゼルグの手を先に取り踊り始めた。
「アグーリア嬢はどうして殿下から離れようとするのですか?」
「殿下は婚約者である私以外の女性とあまり関わる機会が無かったので私を好きだと勘違いをしてらっしゃるのです。」
リゼルグは視線を感じ、アリーシアから目を逸らし、振り返るとユリウス王子が睨んでいた。
(あんなに好きをアピールしてらっしゃるのに、どうしてアリーシア様はお気付きにならないのか、謎過ぎる。)
リゼルグは失礼ながらそんな事を思った。
「でも、本当に殿下の気持ちが変わらず私を好きだと卒業まで続いたらその時は諦めて殿下の気持ちを受け取りますわ。」
アリーシアは一曲リゼルグと踊り切りそう告げるとゼルドラの方を向いた。
「約束して下さいますね?」
「勿論、我がアグーリア家の名の元に約束致しますわ。」
「次は僕と踊って下さい。アグーリア嬢。」
「はい。喜んで。」
ゼルドラの手を取ろうとした所をユリウス王子が横からアリーシアの手を掴んだ。
ユリウス王子が怒って居る事に顔を見なくてもアリーシアには分かっていた。
「殿下?」
ユリウス王子はアリーシアの呼び掛けに返事を返さず、バルコニーに連れ出した。
「他の男と踊らないでくれ。嫉妬でどうにかなりそうだ。」
「リゼルグ様もゼルドラ様も殿下を支える御方になるのです。無碍には出来ません。殿下とは二曲踊りました。」
「そういう事を言って居るんじゃ無いんだ。もっとアピールした方が良いのかな?はぁ。」
ユリウス王子は頭を抱えながら、アリーシアの手を離さなかった。
リゼルグとゼルドラとクラリスはカーテンの影から二人を見ていた。
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