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翌日マリーとクラリスと王都を見てまわる為にシンプルな服に着替えクラリスを待っていた。

ダークブラウン家の馬車がやって来た。

両親に彼女が来ることを話していなかった為に驚かしてしまった。

『クラリス。おはよう。』

「アリーシア、ごめんなさい。連絡なしに来てしまって。」

『大丈夫。私が伝え忘れていたのですから。お父様もお母様もごめんなさい。』

アリーシアはマリーとクラリスの乗って来た馬車で王都に向かった。

三人で馬車を降り、歩いて色々なお店を周り宝石店の前を通った時、アリーシアは足を止めた。

そこにはユリウス王子に似合う万年筆があった。

翡翠の宝石がついた物でとても綺麗だった。

アリーシアは即購入した。

『買ってしまったわ。』

「いいじゃない。ユリウス殿下も喜ぶわ。」

「そうですよ。ユリウス殿下はアリーシア様の事が大好きですから、御喜びになると思います。」

アリーシアは自分がユリウス王子に今まで買った事が無かった為、不安になったがマリーとクラリスは喜ぶと言ってくれて嬉しかった。

『クリスマスプレゼントで渡す事にするわ。』

アリーシアは恥ずかしそうに万年筆が入った箱を大切に馬車に乗せた。

アリーシアは次、王城に行く時に持って行くのを忘れないようにしようと思った。

その後は、三人でカフェに入り、休憩を取った。

「アリーシアは、どうしてユリウス殿下から逃げようとしてるのですか?」

『生まれた時から殿下には私が婚約者として居たから勘違いしているのです。だから、ディアナ様との関係を知って色んな女性と関わって私では無く別に好きな人が出来るのではなくかと思ったのだけど、違ったけどね。』

「ユリウス王子はとてもお嬢様を愛している様子です。心配することは無いと思いますが。」

『何も心配していないわ。卒業まで、このままなら私は殿下と結婚しますわよ。でも、好きな人と結婚してほしいので、殿下にそういう相手が出来る事を願ってますわ。』

アリーシアの言葉を聞いた二人は頭を抱えていた。

「(どうしてこうもユリウス殿下の気持ちが届いていないのだろうか?)」

「(お嬢様はどうしてユリウス王子の気持ちに答えないようにしていらっしゃるのか謎だわ。)」

二人の考えに気が付いてないほど鈍感ではないアリーシアは苦笑いを浮かべていた。

帰るのにちょうどいい時間になったので、クラリスの馬車でアグーリア家まで乗せて貰って帰った。

『今日は楽しかったわ、有り難う。次は学園で会いましょう。またね、クラリス。』

「私も楽しかったわ。またね、アリーシア。」

アリーシアはクラリスに挨拶して家に入って行った。
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