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次の日、アリーシアは王城に来ていた。

王妃教育の進み具合の確認の為に王宮に呼ばれた。

何でも隣国から客人を招くらしく案内を任されたのだ。

アリーシアは王宮についてまず、国王と王妃に会った。

『遅くなり申し訳御座いません。』

「大丈夫ですよ。よく来てくれました。ユリウスとはどんな感じですか?ユリウスは話したがらなくて。」

「何度聞いても「問題はありません。」としか言わなくてな。」

『正直にお話しますと、今までと何も変わっていないとしか申し上げる事は出来ません。』

「ユリウスが気に入らないの?」

『そうではなく、ユリウス様は生まれて直ぐに私との婚約で他のご令嬢方を知りません。』

「それを言うなら君もだろう。生まれて直ぐユリウスとの婚約が決まった。」

『私は問題ありません。』

「他の好きな殿方でも居るの?」

『居ません。唯、私はユリウス様が私を見ている目が怖いだけですわ。』

二度目だが、アリーシアは幼い頃に感じた何かが怖くてユリウス王子が苦手なのだ。

アリーシアは王と王妃にカーテシーをして退出した。

部屋から出ると、外にユリウス王子が立っていた。

「アリーシア。父と母から何か言われたか?」

『大丈夫です。何でもありませんでした。』

アリーシアはユリウス王子の横を通り抜けようと思ったがやめた。

『お渡ししたい物がございまして、今お時間ありますでしょうか?』

「アリーシアの為ならいくらでも時間を作るよ。」

アリーシアは一歩後ろに下がり、持って来ていたプレゼントをマリーから受け取った。

ユリウス王子に渡した。

『昨日、クラリスとマリーと一緒に王都を見て回ったのです。その時にユリウス殿下に似合うのでは無いかと思い買ったのですが、気に入らなければ捨ててください。それでは私はこれで失礼します。』

アリーシアはプレゼントを渡して逃げるように帰った。
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