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26 ユリウス殿下視点

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俺は学園から王宮に戻り、公務で忙しくしていた。

隣国から客人が来ると話を聞いてアリーシアも呼ぶと聞いて反対しようと思い国王達のいる部屋に向かうと中からアリーシアが出てきた。

「アリーシア。父と母から何か言われたか?」

『大丈夫です。何でもありませんでした。』

彼女は俺の横を通り抜けようとしたが止まった。

『お渡ししたい物がございまして、今お時間ありますでしょうか?』

「アリーシアの為ならいくらでも時間を作るよ。」

彼女は一歩後ろに下がり、持って来ていたプレゼントを侍女から受け取った。

長方形の箱を受け取った。

『昨日、クラリスとマリーと一緒に王都を見て回ったのです。その時にユリウス殿下に似合うのでは無いかと思い買ったのですが、気に入らなければ捨ててください。それでは私はこれで失礼します。』

彼女はプレゼントを渡して逃げるように帰った。

俺は初めてのプレゼントにドキドキした。

「(アリーシアが俺にプレゼント!うわぁー!初めてだ。)」

俺はプレゼントを持ったまま、王の間に入った。

「お呼びでしょうか?」

「ユリウス、お前は何があろうとアリーシア嬢が婚約者でないと駄目なのだったな。」

「はい。」

「ならば、隣国の王女が来年から学園に留学してくる。惑わされずにアリーシア嬢を大切にしなさい。」

「分かっております。それだけならもう失礼していいですよね。」

俺は父上と母上の返事を聞く前に部屋を出て急いで自室に戻り、プレゼントを開けた。

中には翡翠の宝石が付いている万年筆が入っていた。

その時はもうアリーシアの事しか考えていなかった。

「(アリーシアはどんな顔でどんな気持ちでこれを買ってくれたのかな~。)」

俺は嬉し過ぎて有頂天になっていた。
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