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国王と王妃に言っていた隣国からの客人がやって来た。
隣国に帰っていたアポロン王子と王子の妹のルージュ王女だった。
「この間ぶりだね。ユリウス。」
「そうだな。それとお久しぶりですね、ルージュ王女。」
「お久ぶりです、ユリウス様。」
ルージュ王女はユリウス王子に挨拶したら下を向き顔を赤くしていた。
アリーシアはその事に気が付いたが気にしなかった。
『アポロン王子、ご無沙汰しております。お初にお目にかかります、ルージュ王女様。ユリウス殿下の婚約者のアリーシア・アグーリアと申します。此れからよろしくお願いします。』
ルージュ王女は一瞬アリーシアに目を向けたが直ぐにユリウス王子の方を向いて返事を返さなかった。
「ルージュ!申し訳ない、アグーリア嬢。」
『アポロン殿下が謝る事では御座いません。それにルージュ王女様は気分が優れないのでしょう。私は大丈夫なのでお休みになられてはいかがでしょう。』
「それは良いですね。」
「隣国から来たのだから今日はお休みなられよ。案内を。」
「有り難う御座います。それでは私と妹はこれで失礼します。」
アリーシアは言葉を聞き、国王がアポロン王子とルージュ王女を準備して置いた客間に案内する様に命じた。
だが、ルージュ王女はユリウス王子の側に行き動かなかった。
「ユリウス様に案内して頂きたいわ。」
「ルージュ!」
『でしたら私が案内させて頂きますわ。』
「何よ、私はユリウス様が良いと言っているでしょう!邪魔しないで!!」
ルージュ王女はユリウス王子の腕を掴んで離さなかった。
「ルージュ王女、私はまだ此処でやらなくてはならない事があるので、近衛に案内させますので、部屋で休んで下さい。」
ユリウス王子はルージュ王女に優しく言った。
ルージュ王女は自分に優しくしてくれるユリウス殿下は自分に気があると思い込んでいる。
ルージュ王女は近衛とアポロン王子と一緒に部屋を出て行った。
「彼の国では、凄く甘やかされているとは聞いていたが、此処までとは。」
「本当に来年、学園に通わせるおつもりですか?」
「断ったが、しつこくてな。仕方が無くだ。ただし、一生徒として接する様にとは学園長に伝えてある。」
『ルージュ様は自身の国の学園ではなく聖フェアトラーク学園に通わると言う事ですか?』
「そうなの。だから、上学年に知り合いが居た方が良いと思い、貴女を呼んだの。まぁ貴女を呼んだ本当の理由は、ルージュ嬢にユリウスにはこんなにも綺麗で聡明な婚約者が居るから諦めてって分かって貰う為よ。」
「意味無かったけど。母上、父上は彼女の事どうお考えなのか私達に教えてくださいませんか?」
「特に考えてはおらん。」
「彼女の自滅を待っていますの。」
アリーシアは王と王妃の言葉に寒気がした。
『(この方々を敵に回しては駄目なお方。この国の民で良かった。)』
アリーシアは顔に出さず、心の中でそう思った。
隣国に帰っていたアポロン王子と王子の妹のルージュ王女だった。
「この間ぶりだね。ユリウス。」
「そうだな。それとお久しぶりですね、ルージュ王女。」
「お久ぶりです、ユリウス様。」
ルージュ王女はユリウス王子に挨拶したら下を向き顔を赤くしていた。
アリーシアはその事に気が付いたが気にしなかった。
『アポロン王子、ご無沙汰しております。お初にお目にかかります、ルージュ王女様。ユリウス殿下の婚約者のアリーシア・アグーリアと申します。此れからよろしくお願いします。』
ルージュ王女は一瞬アリーシアに目を向けたが直ぐにユリウス王子の方を向いて返事を返さなかった。
「ルージュ!申し訳ない、アグーリア嬢。」
『アポロン殿下が謝る事では御座いません。それにルージュ王女様は気分が優れないのでしょう。私は大丈夫なのでお休みになられてはいかがでしょう。』
「それは良いですね。」
「隣国から来たのだから今日はお休みなられよ。案内を。」
「有り難う御座います。それでは私と妹はこれで失礼します。」
アリーシアは言葉を聞き、国王がアポロン王子とルージュ王女を準備して置いた客間に案内する様に命じた。
だが、ルージュ王女はユリウス王子の側に行き動かなかった。
「ユリウス様に案内して頂きたいわ。」
「ルージュ!」
『でしたら私が案内させて頂きますわ。』
「何よ、私はユリウス様が良いと言っているでしょう!邪魔しないで!!」
ルージュ王女はユリウス王子の腕を掴んで離さなかった。
「ルージュ王女、私はまだ此処でやらなくてはならない事があるので、近衛に案内させますので、部屋で休んで下さい。」
ユリウス王子はルージュ王女に優しく言った。
ルージュ王女は自分に優しくしてくれるユリウス殿下は自分に気があると思い込んでいる。
ルージュ王女は近衛とアポロン王子と一緒に部屋を出て行った。
「彼の国では、凄く甘やかされているとは聞いていたが、此処までとは。」
「本当に来年、学園に通わせるおつもりですか?」
「断ったが、しつこくてな。仕方が無くだ。ただし、一生徒として接する様にとは学園長に伝えてある。」
『ルージュ様は自身の国の学園ではなく聖フェアトラーク学園に通わると言う事ですか?』
「そうなの。だから、上学年に知り合いが居た方が良いと思い、貴女を呼んだの。まぁ貴女を呼んだ本当の理由は、ルージュ嬢にユリウスにはこんなにも綺麗で聡明な婚約者が居るから諦めてって分かって貰う為よ。」
「意味無かったけど。母上、父上は彼女の事どうお考えなのか私達に教えてくださいませんか?」
「特に考えてはおらん。」
「彼女の自滅を待っていますの。」
アリーシアは王と王妃の言葉に寒気がした。
『(この方々を敵に回しては駄目なお方。この国の民で良かった。)』
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