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次の日の朝、マリーに起こされ朝食に遅れないように準備をした。

食堂に行くともう既にルージュ王女が来ていた。

アリーシアが入って来たのを見ると睨みつけて来た。

マリーがアリーシアの前に立ちルージュ王女からアリーシアを見えないようにした。

ルージュ王女はそれが気に食わなくずっと睨み付けて来た。

すると、ユリウス王子が食堂に入ってくると何も無い様にユリウス王子にルージュ王女が話し掛けようとしたがユリウス王子はアリーシアに気が付いてアリーシアの隣の席に座った。

「アリーシア、おはよう。」

アリーシアは席を立ち、ユリウス王子に挨拶した。

『おはようございます。ユリウス殿下。』

「アリーシア、座って。」

アリーシアは自分が座って居た席に座り直した。

それを見ていたルージュ王女はそれが嫌だったのか、まだ国王も王妃を来ていないのに侍女にご飯を持って来る様に命令した。

だが侍女が断った。

「国王様も王妃様も来ていませんので、お待ちください。」

「何よ!!良いじゃない!遅れてる方が悪いのよ!!」

『………………。』

「………………。」

侍女に怒鳴り本当に王族なのかとアリーシアは呆れて何も言わなかった。

ユリウス王子も自分と同じ王族なのか疑うような目を向けていた。

すると、ルージュ王女は何も言ってこない二人を見て顔を赤くして黙った。

『どうかされました?顔が赤いようですが、熱でもあるんじゃありませんか?』

「本当だね。部屋での方が良いじゃないかな。」

アリーシアとユリウス王子がルージュ王女の様子を見てそう伝えた。

「いえ、大丈夫です。このまま、私も此処で食べますわ。」

『そうですか。では、静かに国王様と王妃様が来るのを待ちましょう。それにアポロン殿下もまだですし。』

アリーシアは優しく笑いルージュ王女に伝えた。

アポロン王子が慌てて入って来た。

「ルージュ!!部屋に居ろとあれほど言っていただろ!!」

「お兄様!どうしてですか?彼女は此処なのに私が部屋なのですか!?」

「昨日、あれほど国王にも王妃にも迷惑をかけ、その上ユリウスにもアリーシア嬢にも迷惑かけたんだぞ。学園が始まるまで大人しくしててくれ。」

「おはよう、アポロン。」

『おはようございます、アポロン殿下。』

「あっ、おはよう、二人共。」

『もう直ぐ国王様と王妃様が来ますので席に着いた方が良いかもしれません。』

「アリーシアの言う通りだ。父上も母上もそろそろ来るぞ。」

「分かった。そうさせて貰う。」

アポロン王子も席に着き国王と王妃を四人で待った。

国王と王妃は仲良く入って来た。

「遅くなったな。」

「遅くなりましたね。」

二人は微笑んでいた。

『(これはお二人共ルージュ王女の先程の様子を隠れてみていたのですね。私とユリウス殿下の対応を試したって感じですわね。)』

「おはようございます。父上、母上。」

『おはようございます。国王陛下、王妃殿下。』

「おはよう、二人共。」

「おはよう。アリーシア、よく眠れましたか?」

『はい。』

「其れは良かったです。」

『お気遣いいただき有り難うございます。』

アリーシアは席を立ち頭を下げた。

その後国王と王妃と話をして椅子に座り直して朝食を食べた。

朝食を食べ終わった後、国王と王妃が先に部屋を出て行った。

「それじゃあ、俺達も退出しようか。」

『そうですね。』

ユリウス王子の手を取りアリーシアは部屋を出ようとした。

「お待ちになって。ユリウス様、私をエスコートして下さいませんか。」

「どうして君を?君にはアポロンが居るじゃないか。俺はアリーシアと話したい事もあるから。」

ユリウス王子はルージュ王女の事はほってアリーシアの手を取り二人で部屋を出て行った。

その後ろを大きな声で叫んでいたが二人共気にせずユリウス王子の執務室に移動した。

「はぁ。」

『お疲れ様です。ルージュ王女は昨日の事があっても態度を改めませんでしたね。』

「あぁ。本当に学園に留学させるのかと思うとアポロンが可哀想だと思ったよ。」

『そうですわね。ルージュ王女の態度、行動は全てアポロン殿下とその父親であるゼース王の責任になりますわ。』

「娘に甘いと近隣国で噂になるぐらいゼース王はルージュ嬢に甘いらしいよ。」

アリーシアはその話を聞いて少し頭を抱えた。

『学園での様子は見て置いた方が良いのでしょうけど、私も殿下もそんな時間はありませんがどうしますか?』

「ほっておくよ。俺に何か言ってきたり俺達の事について行ってくるようなら行動をするけどそうでないなら全責任は自分にあるのだから彼女自身に取って貰うよ。」

『分かりました。では、私は部屋に戻りますね。』

「あぁ。少しゆっくりしてくれ。」

アリーシアはマリーを連れて自分が使っている部屋に戻った。
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