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第1章 帝国編
3話 冒険者登録
しおりを挟むキィと西部劇出てくるような腰までの扉を開けながら中へ入ると、一斉に視線が飛んできた。
臆せず気を引き締めて足を踏み出すと、それと同じようにいくつもの視線が付いてくる。
ギルドは思ったよりも広々としていて、入口からそのまま20m程真っ直ぐ行った先に受付のような場所がったため、そちらに向かってみる。
案の定受付だったようで、私は冒険者登録を行いたいと、茶髪の受付嬢に声をかけた。
「冒険者登録ですね、それではこちらにお名前と年齢、それから得意とするものを記入してください」
渡された紙にすらすらと名前と年齢を書く、しかし得意とするものがいまいち思いつかず書く手が止まってしまう。
小さい頃から英才教育を受けてきたから一通りなんでも出来る。
剣で戦えと言われれば、軍の隊長を倒せるぐらいには強いという自信もある。しかしそれと同じように魔法も得意なのだ。
うーん、と悩んでいると猫目をニコッとさせて受付嬢が声をかけてきた。
「決められませんか?」
「えぇ、実はそうなの、剣と魔法で迷っていて……どっちが得意なのかしら?」
「えぇ!?それは凄いですね!!では、魔剣士、というのはどうでしょう?サージェント王国には魔剣士の冒険者さんが3人いらっしゃるんです、どうですか?」
魔剣士、確か世界にも数名しかいないのではなかったかしら?どうやらサージェント王国にも3人しかいないと言うし、そんな役職を私が名乗ってもいいかどうか……。
でも、そうね、このまま役職を決めずにうだうだ悩んでいたってこの子に迷惑をかけるだけだし、他の魔剣士の皆様には悪いけど私もその役職の名を名乗らせて貰うわ。
よしっと、心の中で気合を入れると紙にサラッと魔剣士と書き込んだ。
「書けました、お願いします」
「はい、こちらお受け取りしますね、これより冒険者カードを制作しますが少々時間がかかるので、その間ギルドのランクと依頼書について説明させていただきます」
「はい、よろしくお願います」
それから少10分程受付嬢もとい、ミーナさんが丁寧に解説してくれた。
まずランクはFランクからSランクまであり、個人で依頼を受ける場合は自分のランクと同じもの、またはその下位のランクの依頼だけしか受けられない。それから、パーティで依頼を受ける場合は個人と同じでパーティランクと同じもの、またはその下位の依頼しか受けてはならないことになっている。
尚、ランクはその冒険者ランクごとに決められた条件を達成するとランクが上がる仕組みになっている。
そして、Bランクに到達した時、その次のAランクに上がるには条件を達成しても実技試験を受けなければランクアップは出来ないそうだ。
それからこの世界には4人、Sランク冒険者がいるが、そのSランクに到達するには、単独でドラゴンを撃破しうる実力がなければならないようだった。
「……以上が簡単な冒険者ギルドの説明になります、あっカードが出来上がったみたいです!!」
そう言ってミーナさんはその猫っ毛をふわふわと揺らして走っていくとものの数秒で戻ってきた。
しかし手には綺麗な銅色のカードが握られていて、こっちに戻ってくると「こちらが冒険者カードになります!!」と言って渡してきた。
カードを受け取り物珍しさにしげしげと眺めていると、「ふふっ」と笑ったミーナさんが補足で説明をしてくれた。
「冒険者カードは、討伐した魔物を逐一記録してくれるので偽装や隠蔽はできません、それと同じように同じギルド内の冒険者を意図的に殺してしまうなどの悪質な行為はしっかりと犯罪行為として記録されるので直ぐにギルドにバレてしまいます、なのでないとは思いますがくれぐれもそのような行動は控えてください、それでは新たな冒険者の誕生に祝福を!」
そう言って手を振りながらミーナさんが送り出してくれた。
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