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第3章 雇われ勇者は、雇い主編
【雇用№028】雇われ勇者 今日の夕飯は?
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「ふぁ~~~っ、よく寝た。ねえチルみんな帰った?」
ティタニアがバッグの中から顔をのぞかせて聞いてきた。
「リュウ兄ちゃんはいるよ。今後もずっと一緒だよ」
「あ~ティタニアさん、ずっとそこにいたのか狭い場所にいさせてごめんな。」
「リュウ。もう別にいいのよ。あなたは勇者なんだから。気にしないわ。本来なら、人間の前では姿を隠したままでいられるのだけど、体調が悪いから見えるか見ないかわからなかったので、ずっとバックの中にいたのよ。」
「あらためまして、チル、ティタニアさんようこそ我が家へ。これから一緒に住むんだし、もっと気楽に話そう。その方が色々相談しやすいだろうし。」
「ええ、わかったわリュウ。宜しくね。私もティタニアでいいわ。さん付しなくてもいいのよ。宿に居た時は、他の人が移動してたから、出られないけど、ここなら、自由に飛び回っても大丈夫そうね。」
「ああ、大丈夫だ。僕しか住んでなかったから、他に誰もいないし、気兼ねすることなく好きな所を飛んでいいよ。これから、毎日、さっきのウェルザさんとモニカちゃんは朝から夕飯までは一緒にいることになるから、気をつけて欲しいけど。」
「そうね。わかった。一つリュウに確認したいことがあるの。今の私の姿は見えているの?」
「ん、見えているけど、どうかしたかい?」
「私もティタニアちゃんは見えるよ」
「やっぱりだめみたいね。人間にはみえないようにしたんだけど。体調不良なのか、勇者とチルだから特別なのか判断がつかないわ。
人間に私のことが知られる可能性がある以上危険はかけられないわね。他の人間がいるときは、チルの部屋でおとなしくしておくわ。」
「ごめんね。ティタニアちゃん。もっと自由にしてもらいたいのに。あと、近くに咲いてた、お花をもってきたの。いる?」
「ありがと~~~チル。覚えててくれたのね。朝から何も食べてなかったのよ。う~~ん甘露な味。あ~美味しかった。ご馳走様」
「へ~妖精さんは、花の蜜が主食なのか。お肉や野菜は食べられるの?」
「私が食べるのは主に花の蜜だけね。」
「了解。なら食事しやすいように庭に好きな蜜の花を植えておくよ。食べたかったら、とってきてもいいし。自分で好きな時に行ってもいいよ。」
「ありがと。リュウ。あなたってとっても気が利くのね」
「さて、チル。僕らはどうしようか?二人分だけなら、残っているものでなんとかなるよ」
「なら、今夜は私が作るよ。今日から泊めてもらうわけだから、私のできることはやりたいの。せっかくだから、美味しいもの作りたいの。でも、お店閉まっちゃってるよね。」
「夕方過ぎているからね。やってるのは、居酒屋くらいだよ。」
「なら、あるものでちゃちゃっと作りますか。リュウ兄ちゃんは、どしんと座って待っててね。」
・・・・
リュウはチルが料理を作っている間、明日の予定を考えていた。僕が雇い主だから、しっかり指示しないとみんな何をしていいかわからなくなる。
ウェルザさんと、モニカちゃんは、晴れたら、今日の午前と同じことをしてもらって。雨が降ったら、ポーションの作り方を教えよう。一通りの流れを教えたら、僕の指示がなくても、二人とも出来るだろうし。
チルの方は、護身術や戦い方の基本を学んでもらいたいから、グラマン隊長にお願いして基礎訓練をしてもらおう。
あっ、忘れてた。薬草の栽培を促進するために魔物の灰が必要だったな。明日、二人が来た後で、大きな袋をもって、取りに行こう。チルも来てもらって、灰を運んでから、グラマン隊長のとこに変更だな。
そのあとは、灰の指示は明後日することにして。役所に行って、エルザさんから、今回の魔物の報酬と、今日やっている魔物の対策会議の結果を聞いて。時間があれば、冷蔵庫とお風呂も作って置きたいな。
洗濯物もそろそろ洗わなきゃだけど、毎回、手もみ洗いってのもつかれるし。なんか考えなきゃな~~~。やること一杯ありすぎるわ。転移先で技術チートしようにも原理知ってないと出来ないのがつらいとこだよな。
「おっまたせ~~~。リュウ兄ちゃん。チルの特製野菜炒めだよ♪ウェルザさんの料理までとはいかないけど、ぜ~~~ったい美味しいから食べてみて。」
「できたんんだ、ありがとう。うん、薄味でいながらほどよく味がついていておいしいよ。これなら、いいお嫁さんになれるんじゃない」
「えっ、お嫁さん。そっそんな~~嬉しいけど、早いよ~~~」
顔が赤くなって、聞こえないくらいの声で話す。
リュウはというと。
「うん、どこにお嫁にだしても問題ない味だよ。」
とチルの気持ちがわからず、とんちんかんなことを言う始末である。
は~~~っ、ホント鈍いわリュウ兄ちゃん。
「えっ、どうしたの?何かあった?」」
「ううん、なんでもないよ。一緒に食べよう」
ホント鈍いんだから、バカっ。元に戻しても恥ずかしいだけだから、話を変えよう。
「ところで、料理作っている間なにを考えてたの?」
「明日のチルたちにやってもらうことを色々ね。チルには一緒に行ってもらうとこがあるから、手伝ってね」
・
・
・
こうして夜は更けていく。チルは初めて男性との一夜なので、もしかしたら、と思って期待しながら布団の中でドキドキしながら待っていたが。。。。
紳士かつチルを妹対象と思っているリュウは、布団の中でぐっすりと寝ているのであった。
「あ~~~ん。リュウにィ。来るなら早く来てよ。ドキドキしっぱなしで心臓に悪いよ~~~」
とティタニアさんは、まだまだチルも若いわね~~と思いながら新しく作ってもらった自分専用のベッドで眠るのでした。
ティタニアがバッグの中から顔をのぞかせて聞いてきた。
「リュウ兄ちゃんはいるよ。今後もずっと一緒だよ」
「あ~ティタニアさん、ずっとそこにいたのか狭い場所にいさせてごめんな。」
「リュウ。もう別にいいのよ。あなたは勇者なんだから。気にしないわ。本来なら、人間の前では姿を隠したままでいられるのだけど、体調が悪いから見えるか見ないかわからなかったので、ずっとバックの中にいたのよ。」
「あらためまして、チル、ティタニアさんようこそ我が家へ。これから一緒に住むんだし、もっと気楽に話そう。その方が色々相談しやすいだろうし。」
「ええ、わかったわリュウ。宜しくね。私もティタニアでいいわ。さん付しなくてもいいのよ。宿に居た時は、他の人が移動してたから、出られないけど、ここなら、自由に飛び回っても大丈夫そうね。」
「ああ、大丈夫だ。僕しか住んでなかったから、他に誰もいないし、気兼ねすることなく好きな所を飛んでいいよ。これから、毎日、さっきのウェルザさんとモニカちゃんは朝から夕飯までは一緒にいることになるから、気をつけて欲しいけど。」
「そうね。わかった。一つリュウに確認したいことがあるの。今の私の姿は見えているの?」
「ん、見えているけど、どうかしたかい?」
「私もティタニアちゃんは見えるよ」
「やっぱりだめみたいね。人間にはみえないようにしたんだけど。体調不良なのか、勇者とチルだから特別なのか判断がつかないわ。
人間に私のことが知られる可能性がある以上危険はかけられないわね。他の人間がいるときは、チルの部屋でおとなしくしておくわ。」
「ごめんね。ティタニアちゃん。もっと自由にしてもらいたいのに。あと、近くに咲いてた、お花をもってきたの。いる?」
「ありがと~~~チル。覚えててくれたのね。朝から何も食べてなかったのよ。う~~ん甘露な味。あ~美味しかった。ご馳走様」
「へ~妖精さんは、花の蜜が主食なのか。お肉や野菜は食べられるの?」
「私が食べるのは主に花の蜜だけね。」
「了解。なら食事しやすいように庭に好きな蜜の花を植えておくよ。食べたかったら、とってきてもいいし。自分で好きな時に行ってもいいよ。」
「ありがと。リュウ。あなたってとっても気が利くのね」
「さて、チル。僕らはどうしようか?二人分だけなら、残っているものでなんとかなるよ」
「なら、今夜は私が作るよ。今日から泊めてもらうわけだから、私のできることはやりたいの。せっかくだから、美味しいもの作りたいの。でも、お店閉まっちゃってるよね。」
「夕方過ぎているからね。やってるのは、居酒屋くらいだよ。」
「なら、あるものでちゃちゃっと作りますか。リュウ兄ちゃんは、どしんと座って待っててね。」
・・・・
リュウはチルが料理を作っている間、明日の予定を考えていた。僕が雇い主だから、しっかり指示しないとみんな何をしていいかわからなくなる。
ウェルザさんと、モニカちゃんは、晴れたら、今日の午前と同じことをしてもらって。雨が降ったら、ポーションの作り方を教えよう。一通りの流れを教えたら、僕の指示がなくても、二人とも出来るだろうし。
チルの方は、護身術や戦い方の基本を学んでもらいたいから、グラマン隊長にお願いして基礎訓練をしてもらおう。
あっ、忘れてた。薬草の栽培を促進するために魔物の灰が必要だったな。明日、二人が来た後で、大きな袋をもって、取りに行こう。チルも来てもらって、灰を運んでから、グラマン隊長のとこに変更だな。
そのあとは、灰の指示は明後日することにして。役所に行って、エルザさんから、今回の魔物の報酬と、今日やっている魔物の対策会議の結果を聞いて。時間があれば、冷蔵庫とお風呂も作って置きたいな。
洗濯物もそろそろ洗わなきゃだけど、毎回、手もみ洗いってのもつかれるし。なんか考えなきゃな~~~。やること一杯ありすぎるわ。転移先で技術チートしようにも原理知ってないと出来ないのがつらいとこだよな。
「おっまたせ~~~。リュウ兄ちゃん。チルの特製野菜炒めだよ♪ウェルザさんの料理までとはいかないけど、ぜ~~~ったい美味しいから食べてみて。」
「できたんんだ、ありがとう。うん、薄味でいながらほどよく味がついていておいしいよ。これなら、いいお嫁さんになれるんじゃない」
「えっ、お嫁さん。そっそんな~~嬉しいけど、早いよ~~~」
顔が赤くなって、聞こえないくらいの声で話す。
リュウはというと。
「うん、どこにお嫁にだしても問題ない味だよ。」
とチルの気持ちがわからず、とんちんかんなことを言う始末である。
は~~~っ、ホント鈍いわリュウ兄ちゃん。
「えっ、どうしたの?何かあった?」」
「ううん、なんでもないよ。一緒に食べよう」
ホント鈍いんだから、バカっ。元に戻しても恥ずかしいだけだから、話を変えよう。
「ところで、料理作っている間なにを考えてたの?」
「明日のチルたちにやってもらうことを色々ね。チルには一緒に行ってもらうとこがあるから、手伝ってね」
・
・
・
こうして夜は更けていく。チルは初めて男性との一夜なので、もしかしたら、と思って期待しながら布団の中でドキドキしながら待っていたが。。。。
紳士かつチルを妹対象と思っているリュウは、布団の中でぐっすりと寝ているのであった。
「あ~~~ん。リュウにィ。来るなら早く来てよ。ドキドキしっぱなしで心臓に悪いよ~~~」
とティタニアさんは、まだまだチルも若いわね~~と思いながら新しく作ってもらった自分専用のベッドで眠るのでした。
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