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第6章 精霊樹の苗木 準備編
【雇用№90】薬儒の森 精霊樹その4
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「ティタニアどうしたんだいその身体は?」
「リュウ。私もびっくりしたのよ。チルに言われて小屋の中で食べてよかったわ。私の場合は一口たべるごとに身体が大きくなっていったのよ。一つまるまる精霊樹の果実を食べた結果がこの通りよ。」
「いやでも成長しすぎじゃないのか?精霊ってそもそもサイズ的には、さっきまでのティタニアのサイズが一般的じゃないのか?」
「そんなことはないわよ。妖精は大体私と同じくらいの大きさだけど、妖精以外の上級の精霊たちは私よりも身体の大きい人はいるわよ。精霊王様は、リュウより大きいくらいだしね。」
「いや、それはもろに上の人が精霊樹を食べて大きくなっている結果な気がするぞ。」
「そうかも知れないわね。逆に言えば、階級で食べられる人が明確に決められているからのこの結果な気がするわ。ということは、私も晴れて、妖精を卒業して、上級精霊になるのかしら?」
「いや、ティタニアさんや。あなた様は精霊の中でも上の方だと思ってたんだけど、上級ですらもなかたのかい?精霊樹の苗木の件てかなり、重要なことじゃなかったのか?それに精霊神からのご神託の結果、僕に協力を求めていたんだろう?下っ端にさせる仕事じゃないと思うのだが。」
「私は上級精霊ではないけど、妖精としてはピカイチで、頭一つ分抜けて優秀なのよ。その能力と適正を慮(おもんばか)った精霊王様の判断なのよ。もしかしたら、この精霊樹の果実をもらって食べることまでが筋書だったのかもしれないわ。きっとそうよ。私の能力に合わせて階級を上げるためにこの任務をお与え下さったのよ。」
「ふむ、ティタニアにも詳しいことはわからないか。色々と疑問が残るが解決しないし横に置いて置こう。それで体のサイズ以外で変わったことはないのか?」
「そうね。私は、精霊術を使える量がぐ~~~んと増えた感じがするわ。きっと、きっと、精霊術を扱うための気の量が身体のサイズに合わせて増えたのよ。あとは私は特段ないかな。チルも同じだったわよ。リュウはどうなの?見た所何も変わっていないような形に見えるけど。」
「うん、私もリュウ兄ちゃんは外見が全然変わっていないように見えるよ。」
「やっぱり、何も変わっていないのか。いや、僕自身も何か変わったかというとなにも変わってないような気はしてたんだ。でも、ウリと、ボスが大きくなって、チルが少し大きくなって、ティタニアがダメおしで巨大化したから。僕もと少し期待したんだが。やっぱり何も変化なかったか。はぁ~~」
「そんなに気を落とさないでよ。リュウ兄ちゃん。それ以上大きくなったら生活が大変だよ。今でも時々、扉のとこで、頭をぶつけているの知ってるんだから。」
「うん、そうだね、チル。確かに僕はこれ以上身長は伸びなくていいかな。扉を出入りするときにこれ以上高さを気にしなくてよくなるしね。」
それにあんまりリュウ兄ちゃんが背が高いと、せっかく私が慎重伸びて、差が縮まったのに開いちゃったら、いざ、こっちからキスしようとするときに不意打ちで出来なくなるから絶対ダメだよ。とチルは思いました。
「なら、確認は変化の確認は終わったし、急いで帰ろうか。、流石にもう、2日も農園を空けているから、早く戻った方がいいだろ。向こうもきっと心配しているだろうし。」
「じゃ~ボス、ウリ、今度こそお別れだ。またな」
『ぷぎゅ~~~』
とボスが鳴いた。ウリは
『ぶぎゅ、ぷぎゅ、ぷぎゅ~~~』
と何かをボスに言っているようだ。
「リュウ。どうやら、ウリは私達に着いてくるみたいよ。ボスもやむなくそれを今了承したわ。」
「いや、了承したって、ウリは魔猪だろ。流石に町には連れていけないだろう。連れていったら、討伐されて、食われちゃうんじゃないのか?」
「リュウ兄ちゃん。それは多分大丈夫だと思う。ちゃんと飼い主がしっかりしていれば、魔物も買っていいことになってるし。持ち主のものであるという証明に首輪が必要になってくるし、役所への登録も必要だよ。牧場とかでは、魔物の牛や豚とかを調達して、飼育したって聞いたことあるから。」
「そうなのか。それなら、うちはいいんだけど。ボス達はいいのか?群れから離れることになるんだぞ。」
『ぶぎゅ、ぷぎゅ、ぷぎゅ~~~』
「ええとね。小さい子には旅をさせろだって。後は今回の魔熊との体験がよかたみたいで、もっと経験を積んで強くなってから帰ってこいだそうよ。そうしたら、群れのボスとして、引継ぎを行うんだって。」
「は~お前も大変ななんだな。ウリ」
『ぶぎゅ~~~』
「そんなことはないよ。ボスの長男として生まれたからには当然の務めさ。長たるもの、幾多の経験とそれを乗り越える力がないと、引継ぎしてもお飾りになって群れを危機に陥れるからね。だって」
いやはや耳が痛いお話である。勇者であることを嫌って、魔王を討伐しにいこうとしない僕とは雲泥の差である。もう、ウリが勇者でいいんじゃないの?必ずしも人間である必要はないでしょうよ。
こうして、僕達の仲間にウリが加わることになった。成長したウリと成長したティタニアは丁度いいようで、まあ、またがって移動している。犬にまたがる子供に見えてくるから不思議なもんだ。
ウリがいたおかげで、道中迷うことも、魔物に襲われることもなく、森を通り過ぎることができた。各種の珍しい薬草や花などを途中途中で寄り道して採取しながら。
「リュウ。私もびっくりしたのよ。チルに言われて小屋の中で食べてよかったわ。私の場合は一口たべるごとに身体が大きくなっていったのよ。一つまるまる精霊樹の果実を食べた結果がこの通りよ。」
「いやでも成長しすぎじゃないのか?精霊ってそもそもサイズ的には、さっきまでのティタニアのサイズが一般的じゃないのか?」
「そんなことはないわよ。妖精は大体私と同じくらいの大きさだけど、妖精以外の上級の精霊たちは私よりも身体の大きい人はいるわよ。精霊王様は、リュウより大きいくらいだしね。」
「いや、それはもろに上の人が精霊樹を食べて大きくなっている結果な気がするぞ。」
「そうかも知れないわね。逆に言えば、階級で食べられる人が明確に決められているからのこの結果な気がするわ。ということは、私も晴れて、妖精を卒業して、上級精霊になるのかしら?」
「いや、ティタニアさんや。あなた様は精霊の中でも上の方だと思ってたんだけど、上級ですらもなかたのかい?精霊樹の苗木の件てかなり、重要なことじゃなかったのか?それに精霊神からのご神託の結果、僕に協力を求めていたんだろう?下っ端にさせる仕事じゃないと思うのだが。」
「私は上級精霊ではないけど、妖精としてはピカイチで、頭一つ分抜けて優秀なのよ。その能力と適正を慮(おもんばか)った精霊王様の判断なのよ。もしかしたら、この精霊樹の果実をもらって食べることまでが筋書だったのかもしれないわ。きっとそうよ。私の能力に合わせて階級を上げるためにこの任務をお与え下さったのよ。」
「ふむ、ティタニアにも詳しいことはわからないか。色々と疑問が残るが解決しないし横に置いて置こう。それで体のサイズ以外で変わったことはないのか?」
「そうね。私は、精霊術を使える量がぐ~~~んと増えた感じがするわ。きっと、きっと、精霊術を扱うための気の量が身体のサイズに合わせて増えたのよ。あとは私は特段ないかな。チルも同じだったわよ。リュウはどうなの?見た所何も変わっていないような形に見えるけど。」
「うん、私もリュウ兄ちゃんは外見が全然変わっていないように見えるよ。」
「やっぱり、何も変わっていないのか。いや、僕自身も何か変わったかというとなにも変わってないような気はしてたんだ。でも、ウリと、ボスが大きくなって、チルが少し大きくなって、ティタニアがダメおしで巨大化したから。僕もと少し期待したんだが。やっぱり何も変化なかったか。はぁ~~」
「そんなに気を落とさないでよ。リュウ兄ちゃん。それ以上大きくなったら生活が大変だよ。今でも時々、扉のとこで、頭をぶつけているの知ってるんだから。」
「うん、そうだね、チル。確かに僕はこれ以上身長は伸びなくていいかな。扉を出入りするときにこれ以上高さを気にしなくてよくなるしね。」
それにあんまりリュウ兄ちゃんが背が高いと、せっかく私が慎重伸びて、差が縮まったのに開いちゃったら、いざ、こっちからキスしようとするときに不意打ちで出来なくなるから絶対ダメだよ。とチルは思いました。
「なら、確認は変化の確認は終わったし、急いで帰ろうか。、流石にもう、2日も農園を空けているから、早く戻った方がいいだろ。向こうもきっと心配しているだろうし。」
「じゃ~ボス、ウリ、今度こそお別れだ。またな」
『ぷぎゅ~~~』
とボスが鳴いた。ウリは
『ぶぎゅ、ぷぎゅ、ぷぎゅ~~~』
と何かをボスに言っているようだ。
「リュウ。どうやら、ウリは私達に着いてくるみたいよ。ボスもやむなくそれを今了承したわ。」
「いや、了承したって、ウリは魔猪だろ。流石に町には連れていけないだろう。連れていったら、討伐されて、食われちゃうんじゃないのか?」
「リュウ兄ちゃん。それは多分大丈夫だと思う。ちゃんと飼い主がしっかりしていれば、魔物も買っていいことになってるし。持ち主のものであるという証明に首輪が必要になってくるし、役所への登録も必要だよ。牧場とかでは、魔物の牛や豚とかを調達して、飼育したって聞いたことあるから。」
「そうなのか。それなら、うちはいいんだけど。ボス達はいいのか?群れから離れることになるんだぞ。」
『ぶぎゅ、ぷぎゅ、ぷぎゅ~~~』
「ええとね。小さい子には旅をさせろだって。後は今回の魔熊との体験がよかたみたいで、もっと経験を積んで強くなってから帰ってこいだそうよ。そうしたら、群れのボスとして、引継ぎを行うんだって。」
「は~お前も大変ななんだな。ウリ」
『ぶぎゅ~~~』
「そんなことはないよ。ボスの長男として生まれたからには当然の務めさ。長たるもの、幾多の経験とそれを乗り越える力がないと、引継ぎしてもお飾りになって群れを危機に陥れるからね。だって」
いやはや耳が痛いお話である。勇者であることを嫌って、魔王を討伐しにいこうとしない僕とは雲泥の差である。もう、ウリが勇者でいいんじゃないの?必ずしも人間である必要はないでしょうよ。
こうして、僕達の仲間にウリが加わることになった。成長したウリと成長したティタニアは丁度いいようで、まあ、またがって移動している。犬にまたがる子供に見えてくるから不思議なもんだ。
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