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第8章 変わってしまう日常編
【雇用№176】完成した賢者の素5
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「なら、私も当事者になる~」
あーもうどうしよう。チルが言うことを聞かない子供の駄々を捏ねるみたいになっている。
「チルちゃんごめんね。リュウ君と私と二人で行かなきゃダメなの。リュウ君を連れて必ず帰ってくるから。ね。」
愛ちゃんがどうにもならないのを見兼ねてフォローを入れてくれる。
でも必ず戻ってくるなんて言っていいの?
「ううう。必ずリュウ兄ちゃんが戻って来てくれるなら、チルはお留守番する。」
いや、地球に帰ったらおそらく2度と帰って来れない気がするんだけど………。チラッと愛ちゃんの方を見ると鋭い視線で頷けとアイコンタクトが来る。
はぁー、しょうがないよな。チルを連れて行くわけには行かないんだから……。
「チル当たり前じゃないか。ちゃんと僕は、チルとノエルの元に帰ってくるよ。だから、安心してお城で待っててね。あっ、転移魔法が使えるなら、ドラゴンファームに二人とも送って来た方がいいか。」
「「いえ、ここでリュウ兄ちゃん(パパ)の帰りを待ってる」」
「二人とも、戻って来るまでにどのくらいの期間がかかるか分かんないんだぞ。もしかしたら10年かも知れないし。」
「リュウ兄ちゃん大丈夫だよ。チルは、リュウ兄ちゃんが帰って来るまでずっとここで待ってる。10年経っても20年経ってもずっとここで待ってる。」
「ノエルも同じです。パパが戻って来るまでは、10年でも100年でもずっとずっとずーーっと待ってます。」
二人の決心がかなり固い。神界に行くのを遠慮してもらった分、ここは折れてくれそうにない。流石に僕一人帰ってこなかったくらいで二人の人生をここで終わらせる訳には行かないな。
はぁー、地球には愛ちゃんだけ帰ってもらって、僕は一旦この地に戻って少なくとも二人をドラゴンファームに送り届ける必要があるか。
「分かってる分かってる。僕はちゃんと二人のいるこの魔王城に帰って来るよ。でも、愛ちゃん2人を僕が帰って来るまでの間預かってもらって大丈夫かな?」
「ええ、一人二人なら問題ないわ。後で連絡しておくわ。ずっと居てくれもいいけど、帰りたくなっても私たちが帰らないと故郷には帰れないけどそれでもいい?」
「ええ、帰って来るまでじっとここで待ちますから大丈夫です。その間お手伝いでもお仕事でも、居させてくれるなら何でもします。」
「ノエルも同じく何でもします。」
「でも愛ちゃん?お城の人に頼めばテレポートの魔法で僕達が来たところまで戻れるんじゃないの?難しかったら、チルに魔法を覚えてもらって使えばいいわけだし。」
「リュウ君は、テレポートの魔法は使ったことないものね。あの魔法は使い手を選ぶのよ。他の魔法の数倍から数十倍の魔力を消費するからこの国では使えるのは私ぐらいなものよ。リュウ君もスキルはあるけど、厳しいんじゃないかな?それに行ったことのある場所でないと出来ないから、城の人だとできないんだよ。」
「そうなの?そんなに魔力使うんだ。でも、多分僕なら行けると思うよ。一般の人の数十倍はあるし、多分チルも数倍以上はあるから出来ないことはないと思うんだ。お城の人が無理なら、教えてくれればチルならきっと使えると思うし。」
「リュウ兄ちゃん。私は別に使えなくていいよ。テレポート?だっけ?それ使える様になっていつでもウェルザさん達のとかに帰れる様になったら、リュウ兄ちゃんが帰ってくる理由が一つ減るでしょ?」
「そうです。私達はパパが帰ってくるまでここにいるんですから、テレポートはチルお姉ちゃんが覚えなくても大丈夫ですよ。」
まー確かに僕なら、チルとノエルがいつでもドラゴンファームに帰れる様になったら、どうしようもならないない限りは、地球に帰るか?幻想世界に帰るか?の二択なら地球に帰る気がするしな。
二人が言わんとしてることも分かる。って、僕に対する信頼が少ないかも。
「分かったよ。二人がそう言うなら、これ以上は何も言わないよ。でも、僕はテレポート覚えておこうかな。色々とこの世界では使い勝手が良さそうだし、ウェルザさん達の様子も見ておきたいから。」
「なら、私が教えてあげるわね。」
「ありがとう愛ちゃん。でも心配には及ばない。確かテレポートの魔法はマジックプログラミングで記録してるから。あれを使えばいんだろう一発楽々で使えるから……」
とユーザーインターフェースを起動して、記録した魔法の画面に進んでいくが。……。
「あっまたやっちゃった。記録開始したまま、終了ボタン押すのを忘れてた……。また、スクロールバーが一日分のコードが入ってミニマムサイズになってるや。まーとりあえず十は押しておこう。」
ポチっと終了ボタンを押して、コードの記録を終了させる。
「ということで、愛ちゃんテレポートの仕方教えてください。」
あーもうどうしよう。チルが言うことを聞かない子供の駄々を捏ねるみたいになっている。
「チルちゃんごめんね。リュウ君と私と二人で行かなきゃダメなの。リュウ君を連れて必ず帰ってくるから。ね。」
愛ちゃんがどうにもならないのを見兼ねてフォローを入れてくれる。
でも必ず戻ってくるなんて言っていいの?
「ううう。必ずリュウ兄ちゃんが戻って来てくれるなら、チルはお留守番する。」
いや、地球に帰ったらおそらく2度と帰って来れない気がするんだけど………。チラッと愛ちゃんの方を見ると鋭い視線で頷けとアイコンタクトが来る。
はぁー、しょうがないよな。チルを連れて行くわけには行かないんだから……。
「チル当たり前じゃないか。ちゃんと僕は、チルとノエルの元に帰ってくるよ。だから、安心してお城で待っててね。あっ、転移魔法が使えるなら、ドラゴンファームに二人とも送って来た方がいいか。」
「「いえ、ここでリュウ兄ちゃん(パパ)の帰りを待ってる」」
「二人とも、戻って来るまでにどのくらいの期間がかかるか分かんないんだぞ。もしかしたら10年かも知れないし。」
「リュウ兄ちゃん大丈夫だよ。チルは、リュウ兄ちゃんが帰って来るまでずっとここで待ってる。10年経っても20年経ってもずっとここで待ってる。」
「ノエルも同じです。パパが戻って来るまでは、10年でも100年でもずっとずっとずーーっと待ってます。」
二人の決心がかなり固い。神界に行くのを遠慮してもらった分、ここは折れてくれそうにない。流石に僕一人帰ってこなかったくらいで二人の人生をここで終わらせる訳には行かないな。
はぁー、地球には愛ちゃんだけ帰ってもらって、僕は一旦この地に戻って少なくとも二人をドラゴンファームに送り届ける必要があるか。
「分かってる分かってる。僕はちゃんと二人のいるこの魔王城に帰って来るよ。でも、愛ちゃん2人を僕が帰って来るまでの間預かってもらって大丈夫かな?」
「ええ、一人二人なら問題ないわ。後で連絡しておくわ。ずっと居てくれもいいけど、帰りたくなっても私たちが帰らないと故郷には帰れないけどそれでもいい?」
「ええ、帰って来るまでじっとここで待ちますから大丈夫です。その間お手伝いでもお仕事でも、居させてくれるなら何でもします。」
「ノエルも同じく何でもします。」
「でも愛ちゃん?お城の人に頼めばテレポートの魔法で僕達が来たところまで戻れるんじゃないの?難しかったら、チルに魔法を覚えてもらって使えばいいわけだし。」
「リュウ君は、テレポートの魔法は使ったことないものね。あの魔法は使い手を選ぶのよ。他の魔法の数倍から数十倍の魔力を消費するからこの国では使えるのは私ぐらいなものよ。リュウ君もスキルはあるけど、厳しいんじゃないかな?それに行ったことのある場所でないと出来ないから、城の人だとできないんだよ。」
「そうなの?そんなに魔力使うんだ。でも、多分僕なら行けると思うよ。一般の人の数十倍はあるし、多分チルも数倍以上はあるから出来ないことはないと思うんだ。お城の人が無理なら、教えてくれればチルならきっと使えると思うし。」
「リュウ兄ちゃん。私は別に使えなくていいよ。テレポート?だっけ?それ使える様になっていつでもウェルザさん達のとかに帰れる様になったら、リュウ兄ちゃんが帰ってくる理由が一つ減るでしょ?」
「そうです。私達はパパが帰ってくるまでここにいるんですから、テレポートはチルお姉ちゃんが覚えなくても大丈夫ですよ。」
まー確かに僕なら、チルとノエルがいつでもドラゴンファームに帰れる様になったら、どうしようもならないない限りは、地球に帰るか?幻想世界に帰るか?の二択なら地球に帰る気がするしな。
二人が言わんとしてることも分かる。って、僕に対する信頼が少ないかも。
「分かったよ。二人がそう言うなら、これ以上は何も言わないよ。でも、僕はテレポート覚えておこうかな。色々とこの世界では使い勝手が良さそうだし、ウェルザさん達の様子も見ておきたいから。」
「なら、私が教えてあげるわね。」
「ありがとう愛ちゃん。でも心配には及ばない。確かテレポートの魔法はマジックプログラミングで記録してるから。あれを使えばいんだろう一発楽々で使えるから……」
とユーザーインターフェースを起動して、記録した魔法の画面に進んでいくが。……。
「あっまたやっちゃった。記録開始したまま、終了ボタン押すのを忘れてた……。また、スクロールバーが一日分のコードが入ってミニマムサイズになってるや。まーとりあえず十は押しておこう。」
ポチっと終了ボタンを押して、コードの記録を終了させる。
「ということで、愛ちゃんテレポートの仕方教えてください。」
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