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告白
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祐樹さんは、私の腕を掴んだまま近くの駐車場まで歩いて行った。そして私にバッグを返すと、車のロックを遠隔で解除する。そして、険しい顔をしたまま私に言った。
「乗って。俺と話したかったんでしょ? 俺の家まで行こう」
祐樹さんの有無を言わさないオーラに戸惑う私は、「は、はい……」と言う事しか出来なかった。
祐樹さんのマンションに向かう車内でも、気まずい空気が流れていた。私は、無言で運転する祐樹さんの横顔をチラリと見る。祐樹さんはまだ険しい顔をしていた。祐樹さんのこんな顔、見た事が無い。
どうしてそんなに怒っているんだろう。島本さんの件で、お店に迷惑をかけてしまっただろうか。
◆ ◆ ◆
マンションに到着し、私達は祐樹さんの部屋に足を踏み入れた。玄関のドアが閉まった途端、祐樹さんは私の身体を壁に押し付け、私の唇を奪う。
「んっ……!!」
祐樹さんの舌が私の口内に潜り込んできた。舌同士が絡まり、激しく口内を犯され、私は息も出来ない程だった。
苦しくなって逃げようとしても、両手首を祐樹さんに押さえ付けられているので逃げる事が出来ない。
やっと唇が離れたかと思うと、祐樹さんは目を伏せがちにして言った。
「……ごめんね、紗季さん。いきなりこんな事して。それに……元カレと復縁するのを邪魔して」
「あ……」
そうだった。私は、島本さんに未練があると嘘を吐いたんだった。
祐樹さんは、ギュッと私を抱き締めると、泣きそうな声で言葉を続けた。
「……紗季さん、俺のものになってよ。身体だけじゃなくて、心もさ。あんな男の事なんて、忘れてよ。俺の方が、ずっと紗季さんの事を大切にするよ。俺の方が……ずっと、紗季さんの事を好きだよ」
私は、目を見開いて固まった。……今、好きって言った? 祐樹さんが? 私の事を?
「……嘘。だって、祐樹さんには、睦月さんっていう恋人が……」
私が震える声で言うと、祐樹さんは私の身体を離し、目を丸くして言った。
「何で紗季さんが睦月さんの名前を……っていうか、恋人って何。睦月さんは、俺の兄貴の恋人だけど」
「へ?」
私は、間抜けな声を出してしまった。祐樹さんのお兄さんの恋人……? という事は、睦月さんが祐樹さんの恋人だっていうのは、私の勘違い……?
私の目からは、涙がボロボロ零れ落ちていた。
「ど、どうしたの、紗季さん。そんなに復縁を邪魔されたのが嫌だったの?」
祐樹さんがオロオロしながら聞いてくる。私は、首を左右に振って答えた。
「違うんです……。私、本当は……島本さんに未練なんて無いんです。私は……祐樹さんの事が、好きなんです」
祐樹さんは、呆然として私を見つめた後、また私の身体を抱き締めた。
「ハ、ハハ……! これ、夢じゃないよね? 本当に、紗季さんが俺の事を好きになってくれたんだよね?……ありがとう、紗季さん。大切にする」
「……はい、よろしくお願いします」
私は、穏やかな顔で笑った。
それから私達は、リビングに移動して色々な話をした。祐樹さんが、私と初めて会った日から私の事を好きだったと知って、私はびっくりした。私が睦月さんとそのお友達の話を聞いたと知った祐樹さんもびっくりしていた。本当に、世間は狭い。
「そっか。紗季さん、俺を諦めようとして、あの男に未練があるなんて言ったんだ」
ハーブティーを一口飲んだ祐樹さんが、苦笑してティーカップをテーブルに置く。私は、目を伏せて消え入るような声で言った。
「はい……あんな嘘を吐いて、その……本当にごめんなさい……」
祐樹さんは、わざとらしく溜息を吐いて言った。
「あー、傷付いたなー。俺はこんなに紗季さんの事が好きなのに、嘘とはいえ元カレに未練があるとか言われて。……これはもう、お仕置きするしかないなー」
「お、お仕置き……?」
私は、恐る恐る祐樹さんと目を合わせる。祐樹さんは、悪魔のようにニンマリと笑うと、短く言った。
「例の『勉強』、しようね」
「乗って。俺と話したかったんでしょ? 俺の家まで行こう」
祐樹さんの有無を言わさないオーラに戸惑う私は、「は、はい……」と言う事しか出来なかった。
祐樹さんのマンションに向かう車内でも、気まずい空気が流れていた。私は、無言で運転する祐樹さんの横顔をチラリと見る。祐樹さんはまだ険しい顔をしていた。祐樹さんのこんな顔、見た事が無い。
どうしてそんなに怒っているんだろう。島本さんの件で、お店に迷惑をかけてしまっただろうか。
◆ ◆ ◆
マンションに到着し、私達は祐樹さんの部屋に足を踏み入れた。玄関のドアが閉まった途端、祐樹さんは私の身体を壁に押し付け、私の唇を奪う。
「んっ……!!」
祐樹さんの舌が私の口内に潜り込んできた。舌同士が絡まり、激しく口内を犯され、私は息も出来ない程だった。
苦しくなって逃げようとしても、両手首を祐樹さんに押さえ付けられているので逃げる事が出来ない。
やっと唇が離れたかと思うと、祐樹さんは目を伏せがちにして言った。
「……ごめんね、紗季さん。いきなりこんな事して。それに……元カレと復縁するのを邪魔して」
「あ……」
そうだった。私は、島本さんに未練があると嘘を吐いたんだった。
祐樹さんは、ギュッと私を抱き締めると、泣きそうな声で言葉を続けた。
「……紗季さん、俺のものになってよ。身体だけじゃなくて、心もさ。あんな男の事なんて、忘れてよ。俺の方が、ずっと紗季さんの事を大切にするよ。俺の方が……ずっと、紗季さんの事を好きだよ」
私は、目を見開いて固まった。……今、好きって言った? 祐樹さんが? 私の事を?
「……嘘。だって、祐樹さんには、睦月さんっていう恋人が……」
私が震える声で言うと、祐樹さんは私の身体を離し、目を丸くして言った。
「何で紗季さんが睦月さんの名前を……っていうか、恋人って何。睦月さんは、俺の兄貴の恋人だけど」
「へ?」
私は、間抜けな声を出してしまった。祐樹さんのお兄さんの恋人……? という事は、睦月さんが祐樹さんの恋人だっていうのは、私の勘違い……?
私の目からは、涙がボロボロ零れ落ちていた。
「ど、どうしたの、紗季さん。そんなに復縁を邪魔されたのが嫌だったの?」
祐樹さんがオロオロしながら聞いてくる。私は、首を左右に振って答えた。
「違うんです……。私、本当は……島本さんに未練なんて無いんです。私は……祐樹さんの事が、好きなんです」
祐樹さんは、呆然として私を見つめた後、また私の身体を抱き締めた。
「ハ、ハハ……! これ、夢じゃないよね? 本当に、紗季さんが俺の事を好きになってくれたんだよね?……ありがとう、紗季さん。大切にする」
「……はい、よろしくお願いします」
私は、穏やかな顔で笑った。
それから私達は、リビングに移動して色々な話をした。祐樹さんが、私と初めて会った日から私の事を好きだったと知って、私はびっくりした。私が睦月さんとそのお友達の話を聞いたと知った祐樹さんもびっくりしていた。本当に、世間は狭い。
「そっか。紗季さん、俺を諦めようとして、あの男に未練があるなんて言ったんだ」
ハーブティーを一口飲んだ祐樹さんが、苦笑してティーカップをテーブルに置く。私は、目を伏せて消え入るような声で言った。
「はい……あんな嘘を吐いて、その……本当にごめんなさい……」
祐樹さんは、わざとらしく溜息を吐いて言った。
「あー、傷付いたなー。俺はこんなに紗季さんの事が好きなのに、嘘とはいえ元カレに未練があるとか言われて。……これはもう、お仕置きするしかないなー」
「お、お仕置き……?」
私は、恐る恐る祐樹さんと目を合わせる。祐樹さんは、悪魔のようにニンマリと笑うと、短く言った。
「例の『勉強』、しようね」
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