幼なじみの彼女に裏切られ、親友と付き合っていたことを知ってしまったので、親友の婚約者であり幼なじみの天敵の悪役令嬢と組みたいと思います

幼馴染の元に届くビデオレター

　あの後、光輝くんを救出したが、結局光輝くんが自分の意思で賢治さんの元に居座っていたことが判明し、星源家は定期的に家に戻るように約束しただけで、光輝くんは賢治さんの元に戻ってしまった。

「もう本人の意思ならなんでもいいわ。千垣への義理立ては十分できたし」

　こんな感じで恵那ももうどうにかしようとする意思がない上、郷士さんも貸が作れた上、怯えている派閥の人間に俺が抑止力になることをアピールできたので、これ以上介入するつもりがないということなので俺も執着する理由がなくなってしまった。
　思うところがないでもないが、本人の選択なので、外野の俺たちにはこれ以上は当人たちの幸せを願う以外にできることはない。

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　ゴールデンウィーク最終日。
　摩耶が家の郵便受けを覗くと自分宛に光輝から荷物が届いてることに気づいた。
　プレゼントかと思い、喜び勇んで彼女が包みを開くと、DVDがでてきた。

「何これ？」

　不思議に思ったものの、何かしらのサプライ映像かと思い、近くにあるゲーム機に入れて再生する。

『yeah！　彼女見てる！』

「だ、誰よこいつ！？」

　再生すると首にジャラジャラと金色のチェーンをつけた金髪長身の浅黒い肌の男がランジェリー姿の女と共に出てきた。
　摩耶にとって意味不明だった。

『今から君の彼氏のヒカリたそとイチャイチャしたいと思いまーす！』

「よく見るとこの女、光輝じゃない！！」

　映像を見ている摩耶の顔からどんどんと血の気が引いていく。

『あっ♡ あっ♡』

「いやああああああああ！！　光輝ぃぃぃぃぃ！！！」

　摩耶の悲鳴が部屋の中で木霊した。