未開の惑星に不時着したけど帰れそうにないので人外ハーレムを目指してみます(Ver.02)

京衛武百十

文字の大きさ
77 / 2,961
大家族

相互理解(いや、現実問題として無理なものは無理)

しおりを挟む
ロボットであるエレクシアは、手加減はしても決して油断はしない。あくまでその場その場での最適解を導き出すだけだ。

だから、フィクションにありがちな、

『手加減をすることで逆にピンチを招く』

ということはない。ピンチになりそうであれば、その時には容赦はしない。

なので、エレクシアが間に合った時点で俺は何も心配してはいなかった。



ところで、クモ人間の、人間の体にも見える部分は、彼らにとっての<頭>であって、人間の体としての機能はほとんど備わっていないと推測されている。

人間の頭に見える部分に脳に相当する器官があると思われ、また、人間の目に見える部分が実際に目の役目をして、人間の耳に見える部分で音を聞き、人間の口に見える部分で摂食してるのは確かだが、それ以外の重要な器官はそこには存在しないのも、エレクシアが取得したバイタルサインを後程解析したことでほぼ間違いないと確認された。心臓の鼓動は聞こえるものの、他の臓器が確実に働いている音が、その部分からは聞こえてこないのだ。

クモのような本体側にも心臓があり、そちらがクモ人間としての心臓である。人間体の方のそれは補助的な役目をしている可能性があるとしても、人間の体に見える部分はやはりほとんど<人間のようにも見える造形>なだけでしかないんだろうな。

その所為か、同じく昆虫の特徴を持つじん達からは感じられる、僅かに残された<人間性>のようなものも、クモ人間からは感じ取れなかった。

一方、じんやその娘のめいは、肉体的にはあくまで<昆虫の特徴を取り入れた人間>のそれであり、肉体的な感覚も人間と共通する部分が多いのに比べ、クモ人間には全くそれがない。乳房や外性器に見える部分も恐らく機能しておらず、まだ確認はされていないが卵生である可能性が極めて高い。胴体内の空洞は、卵をそこで孵して子供の形で出産する為の空間であり、サメなどにもみられる<卵胎生>ではないかと俺は推測してたりもする。

そう、クモ人間は、じん達とは逆に、<外見の一部に人間の特徴を取り入れた昆虫>であって、その行動パターンはそれこそ完全に昆虫のそれであり、人間っぽい情動は欠片ほども存在しないのである。だから<クモ人間>という表現は正しくないかもしれない。

じん達とも人間としての感覚を共有するのは困難だと実感してるが、それ以上に困難、いや、現実問題として不可能だろう。人間と昆虫が相互理解しようとするようなものだからな。

俺が彼らを『ヤバい』と認識してるのは、そういう意味でもある。なにしろ大きさ約三メートルの昆虫なわけだし。戦闘モードのエレクシアが相手ではさすがに敵わなくても、生物としては破格の強さだろう。しかも本来なら昆虫としては大きすぎて自壊しかねないあの巨体を維持できるのは、脊椎動物としての肉体の構造も取り入れてるからかもしれない。脊椎動物の<骨格>に相当するものがあるのだ。その上で昆虫的な外骨格も有している。更に人間並みの<脳>に該当するものも備えている。とんでもない生き物だと言えるだろう。

これが、あの不定形生物によって人間と昆虫とそれ以外の何かがキメラ化されたことで生み出されたのだとしたら、実に恐ろしいと思わなくもない。冷静に考えれば巨大化しすぎて昆虫としてのメリットの多くを失い、生物としてここから先も進化するには行き詰まりを感じさせるものの、単純な<強さ>という意味では究極の姿の一種とも思えたりはする。

が、エレクシアとクモ人間との戦いそのものは、呆気ない幕切れを迎えていた。自身の全力でもってしても敵わないと察したのか、一目散に逃げ出したのである。

まあその辺りの切り替えの早さも、さすが野生ということなのだろう。人間のようにプライドに命を賭けたりしないだろうからな。

しおりを挟む
感想 8

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。

みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。 高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。 地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。 しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。

俺だけ毎日チュートリアルで報酬無双だけどもしかしたら世界の敵になったかもしれない

宍戸亮
ファンタジー
朝起きたら『チュートリアル 起床』という謎の画面が出現。怪訝に思いながらもチュートリアルをクリアしていき、報酬を貰う。そして近い未来、世界が一新する出来事が起こり、主人公・花房 萌(はなぶさ はじめ)の人生の歯車が狂いだす。 不意に開かれるダンジョンへのゲート。その奥には常人では決して踏破できない存在が待ち受け、萌の体は凶刃によって裂かれた。 そしてチュートリアルが発動し、復活。殺される。復活。殺される。気が狂いそうになる輪廻の果て、萌は光明を見出し、存在を継承する事になった。 帰還した後、急速に馴染んでいく新世界。新しい学園への編入。試験。新たなダンジョン。 そして邂逅する謎の組織。 萌の物語が始まる。

男:女=1:10000の世界に来た記憶が無いけど生きる俺

マオセン
ファンタジー
突然公園で目覚めた青年「優心」は身辺状況の記憶をすべて忘れていた。分かるのは自分の名前と剣道の経験、常識くらいだった。 その公園を通りすがった「七瀬 椿」に話しかけてからこの物語は幕を開ける。 彼は何も記憶が無い状態で男女比が圧倒的な世界を生き抜けることができるのか。 そして....彼の身体は大丈夫なのか!?

友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。

石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。 だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった 何故なら、彼は『転生者』だから… 今度は違う切り口からのアプローチ。 追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。 こうご期待。

戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件

さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。 数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、 今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、 わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。 彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。 それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。 今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。   「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」 「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」 「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」 「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」   命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!? 順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場―― ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。   これは―― 【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と 【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、 “甘くて逃げ場のない生活”の物語。   ――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。 ※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。

落ちこぼれの貴族、現地の人達を味方に付けて頑張ります!

ユーリ
ファンタジー
気がつくと、見知らぬ部屋のベッドの上で、状況が理解できず混乱していた僕は、鏡の前に立って、あることを思い出した。 ここはリュカとして生きてきた異世界で、僕は“落ちこぼれ貴族の息子”だった。しかも最悪なことに、さっき行われた絶対失敗出来ない召喚の儀で、僕だけが失敗した。 そのせいで、貴族としての評価は確実に地に落ちる。けれど、両親は超が付くほど過保護だから、家から追い出される心配は……たぶん無い。 問題は一つ。 兄様との関係が、どうしようもなく悪い。 僕は両親に甘やかされ、勉強もサボり放題。その積み重ねのせいで、兄様との距離は遠く、話しかけるだけで気まずい空気に。 このまま兄様が家督を継いだら、屋敷から追い出されるかもしれない! 追い出されないように兄様との関係を改善し、いざ追い出されても生きていけるように勉強して強くなる!……のはずが、勉強をサボっていたせいで、一般常識すら分からないところからのスタートだった。 それでも、兄様との距離を縮めようと努力しているのに、なかなか縮まらない! むしろ避けられてる気さえする!! それでもめげずに、今日も兄様との関係修復、頑張ります! 5/9から小説になろうでも掲載中

ギャルい女神と超絶チート同盟〜女神に贔屓されまくった結果、主人公クラスなチート持ち達の同盟リーダーとなってしまったんだが〜

平明神
ファンタジー
 ユーゴ・タカトー。  それは、女神の「推し」になった男。  見た目ギャルな女神ユーラウリアの色仕掛けに負け、何度も異世界を救ってきた彼に新たに下った女神のお願いは、転生や転移した者達を探すこと。  彼が出会っていく者たちは、アニメやラノベの主人公を張れるほど強くて魅力的。だけど、みんなチート的な能力や武器を持つ濃いキャラで、なかなか一筋縄ではいかない者ばかり。  彼らと仲間になって同盟を組んだユーゴは、やがて彼らと共に様々な異世界を巻き込む大きな事件に関わっていく。  その過程で、彼はリーダーシップを発揮し、新たな力を開花させていくのだった!  女神から貰ったバラエティー豊かなチート能力とチートアイテムを駆使するユーゴは、どこへ行ってもみんなの度肝を抜きまくる!  さらに、彼にはもともと特殊な能力があるようで……?  英雄、聖女、魔王、人魚、侍、巫女、お嬢様、変身ヒーロー、巨大ロボット、歌姫、メイド、追放、ざまあ───  なんでもありの異世界アベンジャーズ!  女神の使徒と異世界チートな英雄たちとの絆が紡ぐ、運命の物語、ここに開幕! ※不定期更新。最低週1回は投稿出来るように頑張ります。 ※感想やお気に入り登録をして頂けますと、作者のモチベーションがあがり、エタることなくもっと面白い話が作れます。

処理中です...