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歴史上最も忌むべき悪女
魔法の土
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以前にも触れたとおり、マオレルトン領の農地のポテンシャルはかなりの高さを持ったものだった。
しかし、かつてのマオレルトン領民らは清貧を旨として<ほどほどの収穫>で満足していたため、非常に無駄になっている部分があった。
それを商人達は再開発して農地を求める者に有償で貸し出し、そして土地を借りた者達はさすがに高い意欲でもって作物を育てたため、単位面積当たりの収穫量は、戦争前の実に五倍近いものになったという。
これはもちろん、農民達の努力によるものが一番なのだが、同時に、
<商人達が外国の呪術師から仕入れた魔法の土>
の効能も大きかったのかもしれない。
<呪術師から仕入れた魔法の土>と聞いてピンとくる者もいるだろう。そう、それは、マオレルトン領で出た大量の死体を原料に作られた、要するに<肥料>である。
人間の死体を肥料にすることにどれだけ合理的な意味があるのかはいろいろ意見もあるところだとしても、これは化学的な有用性ということ以上に、<魔法の土>と言われるだけあって呪術的な意味合いが強いものだろうと思われる。
とは言え、実際に効果が出たこともまた事実。何しろそれは、必ずしも専門家ではなかったもののある程度の知識を持っていたミカが高性能な肥料の作り方を提案。それを<呪術師>達が形にし、さらに独自に知恵を絞ってより確実なものに変えていったのだ。
もっとも、実際に肥料を使っている農民達はそれがどのような原料を用いてどのような経緯で作られたものかということを、まるで知ることはなかったが。
そもそも、<呪術師が作った魔法の土>ともなれば余計な詮索をする方が藪蛇になると考える者がほとんどというのもあり、言われるままに用法用量を守って使ったことが功を奏したと言える。
そんなわけで、復興を開始してわずか二年でマオレルトン領は、いや、元・マオレルトン領は、地獄のような有様を想像できないくらいに美しく豊かな領地へと変わっていった。
人の動きも激しくなり、いくつもの<街>ができ、商店ができ、経済活動も活発になった。
さらには、この地でそういう<熱>に感化された者が他の地に行って、元・マオレルトン領で学んだやり方を実践し、次々と成功を収めはじめてもいる。
無論、その陰には、ミカの息がかかった商人達の支援があったのだが。
ただ見よう見真似でやって必ず成功するほど商売というものも甘くない。なので、利益の何割かを上納してもらうことを条件に支援したのだ。こうすることで市場が拡大。商人達の狙いはそこにある。
こうして、セヴェルハムト帝国全土へと広がってかつてない好景気となり、それをもたらした王妃ミカを讃える声も大きくなったのであった。
しかし、かつてのマオレルトン領民らは清貧を旨として<ほどほどの収穫>で満足していたため、非常に無駄になっている部分があった。
それを商人達は再開発して農地を求める者に有償で貸し出し、そして土地を借りた者達はさすがに高い意欲でもって作物を育てたため、単位面積当たりの収穫量は、戦争前の実に五倍近いものになったという。
これはもちろん、農民達の努力によるものが一番なのだが、同時に、
<商人達が外国の呪術師から仕入れた魔法の土>
の効能も大きかったのかもしれない。
<呪術師から仕入れた魔法の土>と聞いてピンとくる者もいるだろう。そう、それは、マオレルトン領で出た大量の死体を原料に作られた、要するに<肥料>である。
人間の死体を肥料にすることにどれだけ合理的な意味があるのかはいろいろ意見もあるところだとしても、これは化学的な有用性ということ以上に、<魔法の土>と言われるだけあって呪術的な意味合いが強いものだろうと思われる。
とは言え、実際に効果が出たこともまた事実。何しろそれは、必ずしも専門家ではなかったもののある程度の知識を持っていたミカが高性能な肥料の作り方を提案。それを<呪術師>達が形にし、さらに独自に知恵を絞ってより確実なものに変えていったのだ。
もっとも、実際に肥料を使っている農民達はそれがどのような原料を用いてどのような経緯で作られたものかということを、まるで知ることはなかったが。
そもそも、<呪術師が作った魔法の土>ともなれば余計な詮索をする方が藪蛇になると考える者がほとんどというのもあり、言われるままに用法用量を守って使ったことが功を奏したと言える。
そんなわけで、復興を開始してわずか二年でマオレルトン領は、いや、元・マオレルトン領は、地獄のような有様を想像できないくらいに美しく豊かな領地へと変わっていった。
人の動きも激しくなり、いくつもの<街>ができ、商店ができ、経済活動も活発になった。
さらには、この地でそういう<熱>に感化された者が他の地に行って、元・マオレルトン領で学んだやり方を実践し、次々と成功を収めはじめてもいる。
無論、その陰には、ミカの息がかかった商人達の支援があったのだが。
ただ見よう見真似でやって必ず成功するほど商売というものも甘くない。なので、利益の何割かを上納してもらうことを条件に支援したのだ。こうすることで市場が拡大。商人達の狙いはそこにある。
こうして、セヴェルハムト帝国全土へと広がってかつてない好景気となり、それをもたらした王妃ミカを讃える声も大きくなったのであった。
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