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本当はもっと甘えてイチャイチャしたいなっていう気持ちは正直言ってある
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エマが来たことで、ルイスベントやアルカセリスについてのことが後回しになっちゃったけど、もちろん忘れてる訳じゃないんだよ。
ルイスベントと一緒に暮らし始めた私だけど、だからって急に夫婦然とした態度になったりはしない。
…なんて、照れ隠しの強がりなんだけどさ。
本当はもっと甘えてイチャイチャしたいなっていう気持ちは正直言ってある。
でも、そうしてしまうと際限なく甘えてしまいそうなのも分かるんだ。
だって、彼がとっても優しくて素敵すぎて。
私が片付けとか苦手なのをメチャクチャ補ってくれるんだよ。むしろ彼が主夫した方がいいかもって感じで。
だけど、
『ヒモになんかならせないからね!』
と宣言しちゃった手前、今さら、
「主夫でいいよ」
とは言えないからな~。
って、だからって私は『主夫=ヒモ』って思ってる訳じゃないからね? そういうのはあくまでそれぞれの夫婦の事情で決めればいいことだと思ってる。
主婦としての適性のない女性と、外での仕事ではパッとしないけど主夫としての適性の方が高い男性との組み合わせだったりすればそれこそ、男性に主夫をしてもらう方がよっぽど合理的じゃないかな。
せっかく上手くいく形があるのにわざわざそうじゃないやり方をする意味はないと思うんだ。
もっとも、この世界じゃそういう選択が難しいことも分かってる。でもだからこそ、
『結婚するかどうかは本人の自由』
『子供をもつかどうかも本人の自由』
ってなった今の日本でなら、男性が主夫をする選択についてとやかく言うのはおかしいと思うんだよ。
だってさ、結婚しないとか子供は要らないとかって、ちょっと前までは『体裁が悪い』とか『世間体が悪い』とか言われてたことなんだよ? そういうのは<個人の自由>になったのに、男性が主夫になるのをバカにするとかおかしいよ。
―――――なんてね。
また話が逸れちゃったな。
とは言え、ルイスベントについては、彼を<主夫>にするのは正直言って惜しいんだよね。
人当たりが良くて気遣いができて頭が回るから折衝とかもできるし、騎士でもあってしかも肉体の鍛練を怠らないから体力もあるしで、これで家庭に入られちゃうとそれこそ宝の持ち腐れにもなりかねない。もとより彼自身がそういう仕事を嫌がらないし苦痛にも感じてないからさ。
もし彼がそういうのを嫌がってたら無理にやらせようとは思わない。
でもな~。
「お茶が入りましたよ」
私が、使用人用の部屋を転用した仕事部屋でいつものようにサンプルの土を調べてると、彼がそう言って紅茶を用意してくれた。
ちくしょ~。ホントに勝てないな、そういうところ。
ルイスベントと一緒に暮らし始めた私だけど、だからって急に夫婦然とした態度になったりはしない。
…なんて、照れ隠しの強がりなんだけどさ。
本当はもっと甘えてイチャイチャしたいなっていう気持ちは正直言ってある。
でも、そうしてしまうと際限なく甘えてしまいそうなのも分かるんだ。
だって、彼がとっても優しくて素敵すぎて。
私が片付けとか苦手なのをメチャクチャ補ってくれるんだよ。むしろ彼が主夫した方がいいかもって感じで。
だけど、
『ヒモになんかならせないからね!』
と宣言しちゃった手前、今さら、
「主夫でいいよ」
とは言えないからな~。
って、だからって私は『主夫=ヒモ』って思ってる訳じゃないからね? そういうのはあくまでそれぞれの夫婦の事情で決めればいいことだと思ってる。
主婦としての適性のない女性と、外での仕事ではパッとしないけど主夫としての適性の方が高い男性との組み合わせだったりすればそれこそ、男性に主夫をしてもらう方がよっぽど合理的じゃないかな。
せっかく上手くいく形があるのにわざわざそうじゃないやり方をする意味はないと思うんだ。
もっとも、この世界じゃそういう選択が難しいことも分かってる。でもだからこそ、
『結婚するかどうかは本人の自由』
『子供をもつかどうかも本人の自由』
ってなった今の日本でなら、男性が主夫をする選択についてとやかく言うのはおかしいと思うんだよ。
だってさ、結婚しないとか子供は要らないとかって、ちょっと前までは『体裁が悪い』とか『世間体が悪い』とか言われてたことなんだよ? そういうのは<個人の自由>になったのに、男性が主夫になるのをバカにするとかおかしいよ。
―――――なんてね。
また話が逸れちゃったな。
とは言え、ルイスベントについては、彼を<主夫>にするのは正直言って惜しいんだよね。
人当たりが良くて気遣いができて頭が回るから折衝とかもできるし、騎士でもあってしかも肉体の鍛練を怠らないから体力もあるしで、これで家庭に入られちゃうとそれこそ宝の持ち腐れにもなりかねない。もとより彼自身がそういう仕事を嫌がらないし苦痛にも感じてないからさ。
もし彼がそういうのを嫌がってたら無理にやらせようとは思わない。
でもな~。
「お茶が入りましたよ」
私が、使用人用の部屋を転用した仕事部屋でいつものようにサンプルの土を調べてると、彼がそう言って紅茶を用意してくれた。
ちくしょ~。ホントに勝てないな、そういうところ。
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