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もっと体を労わってくださいよ!
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って、なんだかこれで終わりみたいな雰囲気を出してしまったけど、別にまだ終わりじゃないからね?
私の<終わり>は、私の人生の終わりの時だから。それがいつ訪れるかは分からないにしても、今はまだ終わるつもりはない。
そんな訳で、取り敢えず現場に出ての仕事についてはセーブするけど、その分、監督役の社員教育には一層、力を入れなきゃね。
私の代わりに現場を仕切ってもらわなきゃいけないんだから。
「だから、このタイミングで土を寄せてね……」
と、無理のない範囲で実際に畑に出て、現場で実地で私の持つ知識のすべてを伝授するつもりで指導する。
もっとも、今の時点で伝えると逆に混乱しそうなことについては伝えないけどさ。
なんてしてたら、そこに、
「何やってるんですか、カリンさん! もっと体を労わってくださいよ!」
って声が。
「……え…?」
その聞き覚えのある声に思わず振り向くと、私の目が捉えたのは、
「レンチ……!?」
そう。なんだかすっかり<オジサン>っぽくはなってるけど、間違いなくそこにいたのはバンクレンチだった。
「レンチなんだよね!? え? どうしてここへ…!?」
あまりの驚きに小走りで駆け寄って、詰問してしまった。
するとバンクレンチに、
「だ~か~ら! 今は大事な体なんでしょ!? いい加減、少しは落ち着いたらどうなんですか!?」
とか叱られてしまった。
って言うか、なんで知ってんの?
「何ですかその顔は。リレに手紙送ったんですよね? 俺もそれ、読ませてもらいましたよ。今は俺、彼女の会社の下請けとして働いてますから」
「なんですと!?」
つい、素っ頓狂な声が出ちゃった。
確かに、子供ができたことはリレにも手紙で伝えてた。他にも、取り敢えず宛てがあるところには一通り送ったんだ。ただ、バンクレンチは、奥さんのご両親が亡くなってそれを機に他の土地に移ったっていうのを、彼の元部下からの手紙で知って、連絡先が分からなくてそのままになってたんだよね。
正直、ちょっと心配もしてたんだけど、なんで?
「ああ、やっぱり手紙が届いてなかったんですね? 半年ほど前に送ったんですけど」
「あ、そうなんだ?」
実際、出した手紙が相手に届かないなんてことも、別に珍しくない。手紙を運んでくれる商人も、中にはいい加減なのもいるし、時には強盗や盗賊に荷物を奪われたりってこともあるからね。
でも、そっかあ。
「よかった…元気でやってたんだ……」
大体の事情が分かって、私はなんだか力が抜けてしまった。そんな私を、バンクレンチが支えてくれる。
「ほらほら、とにかく大事にしてください。うちもそれで、一人目を亡くしたんですから……!」
私を真っ直ぐに見詰めてそう言った彼の顔は、厳しくも優しい<父親>のそれになってたのだった。
私の<終わり>は、私の人生の終わりの時だから。それがいつ訪れるかは分からないにしても、今はまだ終わるつもりはない。
そんな訳で、取り敢えず現場に出ての仕事についてはセーブするけど、その分、監督役の社員教育には一層、力を入れなきゃね。
私の代わりに現場を仕切ってもらわなきゃいけないんだから。
「だから、このタイミングで土を寄せてね……」
と、無理のない範囲で実際に畑に出て、現場で実地で私の持つ知識のすべてを伝授するつもりで指導する。
もっとも、今の時点で伝えると逆に混乱しそうなことについては伝えないけどさ。
なんてしてたら、そこに、
「何やってるんですか、カリンさん! もっと体を労わってくださいよ!」
って声が。
「……え…?」
その聞き覚えのある声に思わず振り向くと、私の目が捉えたのは、
「レンチ……!?」
そう。なんだかすっかり<オジサン>っぽくはなってるけど、間違いなくそこにいたのはバンクレンチだった。
「レンチなんだよね!? え? どうしてここへ…!?」
あまりの驚きに小走りで駆け寄って、詰問してしまった。
するとバンクレンチに、
「だ~か~ら! 今は大事な体なんでしょ!? いい加減、少しは落ち着いたらどうなんですか!?」
とか叱られてしまった。
って言うか、なんで知ってんの?
「何ですかその顔は。リレに手紙送ったんですよね? 俺もそれ、読ませてもらいましたよ。今は俺、彼女の会社の下請けとして働いてますから」
「なんですと!?」
つい、素っ頓狂な声が出ちゃった。
確かに、子供ができたことはリレにも手紙で伝えてた。他にも、取り敢えず宛てがあるところには一通り送ったんだ。ただ、バンクレンチは、奥さんのご両親が亡くなってそれを機に他の土地に移ったっていうのを、彼の元部下からの手紙で知って、連絡先が分からなくてそのままになってたんだよね。
正直、ちょっと心配もしてたんだけど、なんで?
「ああ、やっぱり手紙が届いてなかったんですね? 半年ほど前に送ったんですけど」
「あ、そうなんだ?」
実際、出した手紙が相手に届かないなんてことも、別に珍しくない。手紙を運んでくれる商人も、中にはいい加減なのもいるし、時には強盗や盗賊に荷物を奪われたりってこともあるからね。
でも、そっかあ。
「よかった…元気でやってたんだ……」
大体の事情が分かって、私はなんだか力が抜けてしまった。そんな私を、バンクレンチが支えてくれる。
「ほらほら、とにかく大事にしてください。うちもそれで、一人目を亡くしたんですから……!」
私を真っ直ぐに見詰めてそう言った彼の顔は、厳しくも優しい<父親>のそれになってたのだった。
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