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番外編 その後の二人<アリシアの決意>
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結局その後大きな出来事もなく王女は帰国の日を迎えた。
すでに学園での体験授業も終えていた王女は、あの日ルーカスにはっきりと拒絶されたことがさすがにショックだったのかその後は大人しくしていたと聞いている。
本日アリシアはルーカスや他の主だった貴族と同様王城に招かれていた。
来国時と同じく謁見の間にてトウ国一行の帰国の挨拶がされたためだった。
「どうなるかと思いましたが、無事に帰られるということで安心しました」
「もう一回くらいごねるかと思ったが諦めてくれたようで良かった」
ルーカスとニキアスの会話に横からディミトラが口を挟む。
「しかし、この後ニキアスの応接室で最後の挨拶をしたいと申し込みがあったのだろう?」
ディミトラが言うように、王女は国王への謁見が終わってからそれとは別にニキアスへ面会を求めていた。
もちろん、そこにはルーカスも同席するようにとの依頼つきで。
「あの……」
三人の会話を見守っていたアリシアが意を結したように声を発したのを、ルーカスは心配そうに見る。
「アリシア、何かあったか?」
「この後アイラ王女にお会いするというのであれば、私も少しだけ言いたいことがあるのですがよろしいでしょうか?」
こういった場面でアリシアが自ら言いたいことがあると言うのは珍しい。
基本的に一歩引いたところで見守っていることが多いからだ。
「ほう。この後の面会にはルーカス公と一緒に参加してもらう予定だったが、発言に関しても許可しよう。さすがのアリシア夫人もアイラ王女に対して何か物申したいことがあるのだろうか?」
ニキアスの返答に、アリシアは苦笑で答える。
「面白い話にはなりませんよ。ただ、今後下手な希望を持ち続けられないように少しお伝えしたいことがあるだけです」
「というと?」
ディミトラが興味を引かれたように問いかけた。
この夫婦は気になることを聞く時の反応がそっくりだわ、なんてことを思いながら、アリシアは昨日から考えていたことを話す。
「そもそもアイラ王女は我が国が四大公爵家に課す子どもを持つ人数に対する制約を盾にいろいろおっしゃってきたのでしょう?」
アリシアはルーカスが自分やクラトスだけでなく他の女性に心を砕くのはやはり嫌だと思った。
公爵家に嫁いだ者の義務としてそれを受け入れなければならないのかと考えたこともあったが、そもそもルーカス自身がそれを望んでいない。
ならばアリシアも後ろに控えていてはいけないのだろう。
自分の立場を守るためには自らが戦わなければならない。
幸いにして結婚して以降ルーカスはよそ見をすることがまったくなかったし、誰に対してもアリシアが一番だということを言葉でも態度でも示していた。
そのため、国内でルーカスを望む女性が現れなかったからアリシアがそのことで悩む機会が今までなかったに過ぎない。
それは本当に幸運だったのだと、今回アイラ王女が来て初めて気づいたくらいだ。
(多くの女性は政略結婚で結婚することが多いし、結婚後も妾や愛人の存在に悩まされることもよくあると聞くわ。それを思えば、私は恵まれていたのね)
だから。
アリシアは自分の言葉を待つ三人にはっきりと告げた。
「公爵家当主が制約のために他の女性を迎え入れるにあたって、絶対に許可を得なければいけないことがあるのを皆さまお忘れですか?」
今まで、アリシアが表立って何も言わなかったからきっとみんな忘れていたこと。
それを思い出してもらうために。
そしてアリシアはそれを武器に戦うのだ。
すでに学園での体験授業も終えていた王女は、あの日ルーカスにはっきりと拒絶されたことがさすがにショックだったのかその後は大人しくしていたと聞いている。
本日アリシアはルーカスや他の主だった貴族と同様王城に招かれていた。
来国時と同じく謁見の間にてトウ国一行の帰国の挨拶がされたためだった。
「どうなるかと思いましたが、無事に帰られるということで安心しました」
「もう一回くらいごねるかと思ったが諦めてくれたようで良かった」
ルーカスとニキアスの会話に横からディミトラが口を挟む。
「しかし、この後ニキアスの応接室で最後の挨拶をしたいと申し込みがあったのだろう?」
ディミトラが言うように、王女は国王への謁見が終わってからそれとは別にニキアスへ面会を求めていた。
もちろん、そこにはルーカスも同席するようにとの依頼つきで。
「あの……」
三人の会話を見守っていたアリシアが意を結したように声を発したのを、ルーカスは心配そうに見る。
「アリシア、何かあったか?」
「この後アイラ王女にお会いするというのであれば、私も少しだけ言いたいことがあるのですがよろしいでしょうか?」
こういった場面でアリシアが自ら言いたいことがあると言うのは珍しい。
基本的に一歩引いたところで見守っていることが多いからだ。
「ほう。この後の面会にはルーカス公と一緒に参加してもらう予定だったが、発言に関しても許可しよう。さすがのアリシア夫人もアイラ王女に対して何か物申したいことがあるのだろうか?」
ニキアスの返答に、アリシアは苦笑で答える。
「面白い話にはなりませんよ。ただ、今後下手な希望を持ち続けられないように少しお伝えしたいことがあるだけです」
「というと?」
ディミトラが興味を引かれたように問いかけた。
この夫婦は気になることを聞く時の反応がそっくりだわ、なんてことを思いながら、アリシアは昨日から考えていたことを話す。
「そもそもアイラ王女は我が国が四大公爵家に課す子どもを持つ人数に対する制約を盾にいろいろおっしゃってきたのでしょう?」
アリシアはルーカスが自分やクラトスだけでなく他の女性に心を砕くのはやはり嫌だと思った。
公爵家に嫁いだ者の義務としてそれを受け入れなければならないのかと考えたこともあったが、そもそもルーカス自身がそれを望んでいない。
ならばアリシアも後ろに控えていてはいけないのだろう。
自分の立場を守るためには自らが戦わなければならない。
幸いにして結婚して以降ルーカスはよそ見をすることがまったくなかったし、誰に対してもアリシアが一番だということを言葉でも態度でも示していた。
そのため、国内でルーカスを望む女性が現れなかったからアリシアがそのことで悩む機会が今までなかったに過ぎない。
それは本当に幸運だったのだと、今回アイラ王女が来て初めて気づいたくらいだ。
(多くの女性は政略結婚で結婚することが多いし、結婚後も妾や愛人の存在に悩まされることもよくあると聞くわ。それを思えば、私は恵まれていたのね)
だから。
アリシアは自分の言葉を待つ三人にはっきりと告げた。
「公爵家当主が制約のために他の女性を迎え入れるにあたって、絶対に許可を得なければいけないことがあるのを皆さまお忘れですか?」
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