【幼馴染の過去改変はハッピーエンドで終われるか!?】

久久泉

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【 1章 】

2話 〔3〕

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「大体その相対性理論の信憑性ってどうなのよ?」
「それは、とんでもなく偉い科学者さん達が、きっちり証明してるんじゃないか?」

 科学の常識。普通そんなことに疑問を持ったりはしない。

「そうとも言い切れないのよね、当時の検証が精確じゃなかったり……。今日こんにちの科学の進歩によって相対性理論では証明できない事象だったり、検証結果が出てきてるの……」

 ここで双子姉妹の妹。由那が僕の曖昧な言葉について答えていた。

 未那と由那は一卵性らしく、見た目の背格好や顔の作りはうりふたつだけど、由那のほうはストレートで美しい艶髪が腰まで伸び、いかにも知的と思わせるような眼鏡をかけている。
 眼鏡をかけているのは、これといって眼が悪いわけではなく周囲の人がふたりを区別しやすいようにとの心遣いだそうだ。



「へぇーそうなのか? じゃあ、飛行機に乗って移動すると、機内に持ち込んだ時計は時間が遅れて、地上の時計より僅かに差が出るって話は?」
「それって、1971年のジョー・ハーフウェルとリチャード・キーティングの世界一周旅行実験が元になってるんでしょうけれど」

 すかさず未那がくいつく。

「十億分の五十九秒遅れる、だよね……。『原子時計』っていう極めて精密な時計が使われたらしいけど……」
「そうそれ、理論値だと一致するって話らしいんだけどさ。いくら調べても飛行速度とか飛行時間や経路。一般相対性理論も考慮するなら、飛行高度も安定してたかどうか? 当時の実験データが出てこないのよねぇ」

 一般相対性理論とは、単純にいうと重力の影響も考えるというもので、時間は強い重力を受けると遅く、逆に弱い重力では相対的に速くなる。つまり、飛行機は地上から離れることで地球からの重力は弱まり、時間の流れは速くなる。

 ふたりともよく調べてるな。由那は前々からしっかり勉強しているようだけど、特に未那は今日のために、何か仕込んできてる感じさえする。

「実験が捏造を含むのか。もしくは静止状態じゃない不安定な環境が原子時計に誤差を発生させるような、何らかの要因があった可能性も考えられるか」
「一方で、相対性理論で証明できる事象もあるから、全て間違っているとも言えないんだけど……」

 相対性理論が現代物理学で根強く提唱されているのは、それに代替する優れた理論が発見されないからでもある。
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