声劇・セリフ集

一人用セリフ

語り 淡々と 「狂ウモノ」 ⚠️精神に障りの可能性あり

【説明】

　本セリフは精神病院などにいる《患者の精神状態をモデル》にして作られたモノです。
　支離滅裂を極める思考回路を文字にしたらこうなると言うのを表現して作られました。
　常人には理解し難い言葉の羅列ではありますが、場合によっては聞く人の精神に影響を与える可能性がありますので、読む際はお気をつけください。













【セリフ】

　定期的に浮き出る狂気に、脳みそが掻き乱される。
　まとまった思考すら掻き乱されて、ほぐされて、ちぎれてバラバラになる。
　そうしてあちこちに散らばったかけらから受け取るイメージは、いつもドロドロしていて真っ黒ななにか。

　壊せ。殺せ。こわせ、コワセ。こわ瀬。コロセ。コロせ。

　ずっと。私の命を削って抑えてきたものが浮き上がる。
　衝動が、慟哭が、狂気が、悲鳴が、頭の中に響いてやまない。
　やめてくれと泣いても。助けてくれと叫んでも。誰も助けてはくれないし、助けられるわけもない。
　
　締め上げろ。切り刻め。欲に忠実に殺してしまえ。目に映るもの全部を壊してしまえ。

　あらゆるものを。自分でさえも。

　視界に入る全てのものが憎い。
　耳から入る音が憎い。
　肌に伝わる温度が憎い。
　心臓の音が憎い。

　腕の一本でも引きちぎって捨ててしまえ。
　視界に入った指を折ってしまえ。
　視界に入った心を乱して堕としてしまえ。

　ただただ破壊の衝動が。飢えが止まない。やまない。ヤマナイ。
　全てのものが気持ち悪い。
　吐き出して、噛み砕いて、引きちぎって、舐め回す。
　「なにを？」
　何をだろう。
　頭の中を蛇が這う。
　冷たくざらざらした肌で脳を這う。
　這った先から溢れ出る。
　誰ともしれない慟哭を。

　言葉と音とにわしとだれと。
　まともに纏まとまらぬ思考を話して投げて。
　手放す前に気づけたら。まだマシな方だろうか。
　否。そうなる前に殺すのが先。
　誰ともいえぬ先の庭。ことにつけてはのもいえず。
　正気を取り戻すのには気力がいる。
　縛り上げて吊るして縛り上げ。
　何もなかったかのようになり変わる。
　狂ったものの、成れの果て。
　人でありたいと願ったモノの。
　人にはなれなかった独り言。