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赤い鳥
しおりを挟む幻覚をみた
「赤い鳥?」
こんな鳥はみたことがない。
1部が赤いなら分かるけれど
体全部が赤い
「珍しい..写真撮っとこ」
パシャ!
「..ん?」
携帯のバグなのか、撮った写真には鳥の姿が写っていない
パシャ!
「あれ?なんでだ?」
何だか不気味に感じたので、俺は写真を諦めて帰ることにした
それからスーパーによった後に、家少し手前に着いたあたりで異変に気づいた。
「あれ?俺の家ってこっちだよな..」
家までの帰り道を忘れた
今までこんなことは無かったのに。
「気味悪い..」
俺はマップを開き、家の住所を打ち込み案内に従って道を進んだ。
『40メートル先右方向です』
アナウンスに従って右に曲がる
するとさっき通り過ぎたはずのスーパーが出てきた
「あれ?戻った?」
そのままマップに従い進むと、最初赤い鳥をみた場所に戻ってきた。
だんだん怖くなってきて、小走りで進み
スーパーにまた入る
そしてお客がいないのを確認し、レジの店員にたずねた
「すみません、この住所の所にいきたいのですけれど、どう行けばいいですか?」
この年になって住所を聞くのは恥ずかしいけれど、このまま気味が悪い思いするよりはましだった。
店員「あなた、赤い鳥をみましたか?」
「はい?」
店員「写真か何か、形に残るものを撮ったのでしょう?消した方が身のためですよ」
「写真はたしかに撮りましたけど、あの、どういうことですか?」
店員「ここに長い事いれば、帰れなくなります。早く写真を消して帰った方が身のためですよ」
「..ありがとうございます」
気味が悪いと思った。
怖い、色々とわけ分からないけど言うとうりにしよう。
写真フォルダを開く
すると、さっき取れなかったはずの赤い鳥がしっかりと写っている
俺はすぐに画像を削除し、削除フォルダからもしっかりとその画像を消した。
本当に気味が悪い
早く帰って妻に会いたい
早く帰りたい。
それから早足で家に向かったが、もう迷う事は無かった。
あの幻覚のような鳥のことは怖くて誰にも話していない。
あれからあの鳥を見る事は二度と無かった。
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