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後日談(3年後)

再び本州最南端へ

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金曜、私は仕事を早目に切り上げ、新幹線と特急を乗り継いで白浜に向かった。駅には迎えが来てくれていた。運転手と美紗だ。
「いらっしゃい、ノン」車は目立たない程度のものを希望していたが、ドイツ製のフロントグリルのデザインを最初に刷新したメーカー製だった
「ご無沙汰してしまって、美紗」後部座席に座ると私は美紗の手を握った
「ほんと、会いたかったわ、いろいろな意味で」美紗は指を絡めてくる
「あなたのことを聞けば聞くほどいろんな驚きが出てきて、会いたくてたまらなくなるの、元プレイボーイのバツ4さん」
「それは誉め言葉なのかな?」
「ええ、あなたを女性がほおっておかないという意味ではね」
「他に意味がありそうだね」
「ええ、女ったらし、とでも言うのかしら」言葉の最後に美紗は吹き出してしまっていた
「君も誑し込まれたうちのひとりかな」
「ええ、会えるのが待ち遠しいと思えるくらいにね」美紗は前席との仕切りで運転手から見えないのをいいことに私の唇を奪った。

「いらっしゃい、パパ」例のごとく、相楽家の門を入ってかなりの距離を車が走り、やっと玄関に入ると、紗綾と息子のあおが出迎えてくれた
「おお、あお~」私は2歳の息子を抱きかかえた
「そこは紗綾が先でしょ~」紗綾は頬を膨らませていた。私は息子を腕に抱いたまま紗綾の頬にキスをした
「絶対ママと先にキスしたでしょ」
「あお~」私は紗綾の疑惑の眼差しを避け、息子に頬擦りをした
「さあ、中に入りましょ、ノンさんもお疲れなんだから」美紗が私の背中に触れた
「パパ」あおが私を呼んだ
「おお~、うれしいな」やがてこの家を訪ねてくる、たけるは二十歳を過ぎるまで私を「おじさん」と呼んでいた。それに比べると大きな進歩で、私は灌漑深かった
「ママといっしょに練習したのね」紗綾は私の腕の中の息子の頭を撫でた
「あおはいい子だから、パパみないにプレイボーイにはならないのよね~」紗綾は笑顔で言った…
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