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転生編

もも母娘との再会

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「ノンちゃんもすみにおけないわね、お姉ちゃんと子作り旅行で他に二人も妊娠させちゃうなんて、美穂さんの血筋かしら」恵さんは楽しんそうにハンドルを握った。高速を降りてすぐの場所に、そのレストランはあった。電話をしたら、ももと母親の久美子さんはもう着いていた。
「行きましょう」彼女の本業はベンチャー企業の社長だ。それらしい服装で気合いが入っている。一方私はTシャツにジーパン姿だ。
「いらっしゃいませ」店員に奥の個室に通された。そこには高校の制服姿の、ももと、ややサイズが小さく見えるワンピースを着た母親の久美子さんの姿があった。私が先に入る
「こんばんは」すでに夕方になっていた
「ノンちゃん」嬉しさを全面に出して、ももが立ち上がった。しかしすぐに動作が止まった。恵さんの姿を見たのだ
「はじめまして、ノンちゃんの家庭教師を14年勤めています、恵です」彼女は母親に名刺を差し出した。店員には一旦下がってもらったら
「あの、遠くからわざわざすいませんが、恵さんを交えて話せることではないので…」久美子さんが口ごもった。
「お話していただかなくても、この子のことですから察しはついています。あなた方が今後幸せな人生を送れるためのお手伝いに来たんです」
「もも、この人を信じてくれていいよ」私は笑顔で二人の手を握った。
「まずは飲み物だけども注文しましょう」恵さんの提案で飲み物を先に注文した。
「ノンちゃんの昔の写真見ます?」沈黙を破ったのは恵さんの一言だった
「ええ、見たい」ももが興味を示した
「ちょっと、めぐちゃん、そんなこと言ってなかったじゃん」私は抵抗した
「これ、4歳の時、初めて彼の家庭教師に行った時のです」指を咥えて立ちすくむ半ズボン姿の私の写真を恵さんはケータイで見せた
「ああ、可愛い」ももの顔が明るくなり、久美子さんにも笑顔が戻った。
「これはママがいなくて寂しくて泣いてる時」写真を見せて私の頭を撫でる恵さん
「この後、どうやって泣き止ませた思います?」恵さんが急に声をひそめた
「何かおもちゃで興味をそらせた」久美子さんが応えた
「残念」
「お菓子をあげた」
「ん~、お、まではあってる、ノンちゃんは今も昔も変わらないがヒント!」すると二人は口パクで応えた
「大正解!」恵さんが拍手をして笑顔を振り撒いた。二人の口パクは明らかに
「おっぱいをさわらせた」と言っていた。
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