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転生編

最良の条件

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飲み物が運ばれてた時、すっかり場の雰囲気は和んでいた。
「みんなに可愛がられて、エッチな子に育っちゃったのね」恵さんが私の頭をまた撫でている
「ふん」私はお約束とばかりふてくされた。
「ノンちゃん、お姉ちゃんにも何も言えなかったけど、恵さんにも何も言えないってことは」ももが楽しそうに言う
「二人はそういう仲ってこと」久美子さんもニコニコ顔だ。この雰囲気を作った恵さんはさすがだと思った。
「そうよね~」恵さんが俺に顔を近付けた
「そうだけどさ~」私はそっぽを向いた
「それじゃ、これも見せちゃお、ノンちゃん12歳、パパになりました~」ももと久美子さんの動きが止まった。
「これが、わたしとノンちゃんの娘、ゆめみちゃんです」12歳の私がびくびくしながら赤ちゃんの頭を撫でている写真
「恵さんとノンちゃんの赤ちゃん」ももがかろうじて口を開いた
「ええ、そうよ。だからあなたたちの気持ちはよ~く理解出来るの。だからあなたたちに幸せをお裾分けしたいの。わたしと同じシングルマザーになれるならね」
「恵さん、わたしもシングルのつらさ知ってるけど…」久美子さんが口を開いた
「久美子さんの環境は詳しく存じ上げませんけど、わたしはノンちゃんがいつも近くにいてくれるからとっても幸せ」
「ももも、ノンちゃんが近くにいてくれたら幸せ」
「ええ、あなたが今日ノンちゃんの顔見たときの顔を見て良くわかったわ。彼を縛らないことが彼の子を産める条件よ。産んでくれたら、あなたたちの将来も補償出来るわ。ノンちゃんのママが経営する病院の看護師とか、調理師とか、わたしの会社のベビーシッターとか、横浜に転居するのがもうひとつ条件になるわ」
「素敵なお話ですけど、住まいとかは」久美子さんは遠慮がちに尋ねた
「好みの物件は用意します。家賃は払っていただくとして、保証人とか必要な家具とかはわたしの会社で準備します」
「でも、本当にいいんですか、わたしたちで」
「ええ、ノンちゃんが選んだ人ですもの。歓迎しますし、わたしたちは同じ境遇なんですから、助け合って当然です」
「すごく嬉しい、安心したらお腹空いちゃった」ももが場の雰囲気を和ませた
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