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148話 隠し事 14
しおりを挟む手つきは決して乱暴ではなかった。
ぐちゅ、ぐちゅ、と淫猥な音を立てながら俺を追い詰めてくるそれは、むしろこの筒の味を覚え込ませるように丁寧で、それが余計に俺を苦しめた。
「ひ、ああああぁ、らめ、だめ! っあ...」
意図せず欲望が高まってしまっているソコは、あっという間に絶頂の寸前まで上り詰めてしまう。
「や、でる、出ちゃうっ...! あっあっ...!」
痒みと熱に疼くソコに、強烈な快楽を注ぎ込まれ、たまらず全身に力がはいる。
爪先は吊ってしまうのではないかというほどピンと伸び、握りこぶしは爪が食い込むほどにかたく結ばれ、背中は大きく仰け反った。
「ハハッ、わざわざ教えてくれるなんて親切だな。だが安心しろ。別に言ってくれなくとも、しっかり塞き止めてやるから。」
イくっ!!!
そう思った瞬間。
根本をぎゅっと握られ、精液の通り道が閉ざされる。すると、散らすことを許されなかった快楽が、俺の中で暴れまわった。
「やっ...それやだああぁっ! うんううぅ! 手、放しっ...あああぁあああぁ!! 」
ビクン、ビクンと、射精するように大きく痙攣する体。しかし、実際は欲望を、一滴たりとも吐き出せはしなかった。放とうと思っていた熱を、再び体に溜め込むことになり、苦しい。
はふはふと必死に酸素を求めて呼吸する。
「寸止めは前にもやったことがあったが、今回は何回我慢できるのか、試してみような、坂北くん。」
「やだっ...! やだやだっ! 」
俺は、これが嫌いだ。
何回も寸止めされているうちに、少しずつ理性が溶かされていくようなあの感覚。前回、逆らえない欲望に支配されて、恥ずかしい言葉を無理矢理言わされたあの時、もう二度と味わいたくないと思った。
首をブンブン振って拒否する。
怖い。もし、またあのときみたいに快楽に流されて、うっかり好きだと言ってしまったら...。
「ふえぇっ...ぐすっ...やめてくださいっ...!
言えないっ、からぁ...! ふえぇ」
「ふ...そんな風に泣かれると、情報うんぬんを抜きにしても苛めてやりたくなる。」
南原さんは、漆黒の瞳をぎらりと光らせると、ヒクヒクと震える俺の性器を再びオナホで包み込んでいった。
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