9 / 50
卒業パーティー前 〜宮殿内でも移動するのに護衛が付く王太子の浮気がバレないなんて物語は存在しない〜
7、王権によりエルゼーシアの誕生日は午後から特別休校
しおりを挟む
国王の子供が産まれた年の貴族の子供の数が例年に比べて多いというのは迷信ではない。
高位貴族が王室の子供の誕生に合わせて子供を作るのだから。
アンドレーヌ王国でも同様の現象が起こっており、王太子ハミルの代では貴族学校に通学する生徒が例年の倍の80人となっていた。
これが多いか少ないかと言えば、かなり多い。
アンドレーヌ王国の男爵以上の貴族の数は、
大公家が1。
公爵家が4。
侯爵家が9。
辺境伯家が2。
伯爵家が29。
子爵家が70。
男爵家が143。
と、合計で258家なのだから。
更に言えば高位貴族が複数の余剰爵位を持ってる事から258は貴族の爵位の数で実際は240程度である。
よって80という数字はアンドレーヌ王国の貴族の内の3分の1の家が第1王子のミハルの誕生に合わせて子供を作った事になった。
そして次の年、つまりは2年制の貴族学校の1学年には69人の令息令嬢が入学している。
その2学年を合計すると149人。
アンドレーヌ王国の全貴族の5分の3が第1王子ハミルの誕生の同時期に子供を作っていた。
この数字を「偶然だ」と言い張るのはさすがに不自然で、貴族が子供を作る時期を合わせたのは明白である。
貴族とは色々と大変なのであった。
それに平民の優秀な成績者の1学年に20人ほどを加えた198人、それが貴族学校の全校生徒となった。
さて。
アンドレーヌ王国の次期王妃、エルゼーシア・マリーハルケン公爵令嬢の誕生日だが。
貴族学校の生徒の誰を呼ぶのか?
答えは「もちろん平民を含んだ(エルゼーシアを引いた)在校生197人全員」である。
エルゼーシアは次期王妃なのだから。
「弱小貴族や平民なんて呼びませんわ」と蔑ろにして無駄な恨みや悪評を買うような真似はしない。
とは言っても貴族の中には「お貧乏」の貴族も居るので無理はさせられない。
特に令嬢は大変だ。ドレス代の負担を強いてて恨みを買っていては誕生日に招いた意味がないのだから。平民にしてもそうだ。貸し衣装だけでも負担になる。
なので、全生徒に配られた招待状には参加条件も記載されていた。
1、パーティーの参加衣裳は貴族学校の制服である事。警備上の理由なので厳守する事。別の招待状で参加する場合はドレスも可。
2、誕生日プレゼントは「メッセージカードのみ」とする事。他は受け取らない。
これらがちゃんと明記されていた。
昨年と一緒だ。
高位貴族から文句が出ないように「この招待状での参加の場合」との配慮もある。
誕生日パーティーを開く側も色々と大変なのである。
他にも大変な事がある。
場所はマリーハルケン公爵邸で確定なのだが。
誕生日パーティーが開かれる時間である。
休日ならば問題なかったがその日は平日だ。なので貴族学校がある。
次期王妃とはいってもまだ違うので休校にもならない。
と思うだろう?
ここは絶対王制のアンドレーヌ王国なのだよ。
よってマリーハルケン公爵家、というよりは国王の指図で貴族学校の日程くらいはどうとでもなった。
そんな訳でエルゼーシア・マリーハルケンの誕生日は午前中だけの授業で、午後からは特別休校となったのだった。
臨時でも何でもない。
ハミル達が入学する前から決まっており、貴族学校の日程にも最初から組み込まれていたのだから。
昨年も同様に組み込まれている。
王権サマサマだった。
そんな訳で昼3時からの夕方5時。
この2時間がエルゼーシア・マリーハルケン公爵令嬢の誕生日パーティーとなったのだった。
高位貴族が王室の子供の誕生に合わせて子供を作るのだから。
アンドレーヌ王国でも同様の現象が起こっており、王太子ハミルの代では貴族学校に通学する生徒が例年の倍の80人となっていた。
これが多いか少ないかと言えば、かなり多い。
アンドレーヌ王国の男爵以上の貴族の数は、
大公家が1。
公爵家が4。
侯爵家が9。
辺境伯家が2。
伯爵家が29。
子爵家が70。
男爵家が143。
と、合計で258家なのだから。
更に言えば高位貴族が複数の余剰爵位を持ってる事から258は貴族の爵位の数で実際は240程度である。
よって80という数字はアンドレーヌ王国の貴族の内の3分の1の家が第1王子のミハルの誕生に合わせて子供を作った事になった。
そして次の年、つまりは2年制の貴族学校の1学年には69人の令息令嬢が入学している。
その2学年を合計すると149人。
アンドレーヌ王国の全貴族の5分の3が第1王子ハミルの誕生の同時期に子供を作っていた。
この数字を「偶然だ」と言い張るのはさすがに不自然で、貴族が子供を作る時期を合わせたのは明白である。
貴族とは色々と大変なのであった。
それに平民の優秀な成績者の1学年に20人ほどを加えた198人、それが貴族学校の全校生徒となった。
さて。
アンドレーヌ王国の次期王妃、エルゼーシア・マリーハルケン公爵令嬢の誕生日だが。
貴族学校の生徒の誰を呼ぶのか?
答えは「もちろん平民を含んだ(エルゼーシアを引いた)在校生197人全員」である。
エルゼーシアは次期王妃なのだから。
「弱小貴族や平民なんて呼びませんわ」と蔑ろにして無駄な恨みや悪評を買うような真似はしない。
とは言っても貴族の中には「お貧乏」の貴族も居るので無理はさせられない。
特に令嬢は大変だ。ドレス代の負担を強いてて恨みを買っていては誕生日に招いた意味がないのだから。平民にしてもそうだ。貸し衣装だけでも負担になる。
なので、全生徒に配られた招待状には参加条件も記載されていた。
1、パーティーの参加衣裳は貴族学校の制服である事。警備上の理由なので厳守する事。別の招待状で参加する場合はドレスも可。
2、誕生日プレゼントは「メッセージカードのみ」とする事。他は受け取らない。
これらがちゃんと明記されていた。
昨年と一緒だ。
高位貴族から文句が出ないように「この招待状での参加の場合」との配慮もある。
誕生日パーティーを開く側も色々と大変なのである。
他にも大変な事がある。
場所はマリーハルケン公爵邸で確定なのだが。
誕生日パーティーが開かれる時間である。
休日ならば問題なかったがその日は平日だ。なので貴族学校がある。
次期王妃とはいってもまだ違うので休校にもならない。
と思うだろう?
ここは絶対王制のアンドレーヌ王国なのだよ。
よってマリーハルケン公爵家、というよりは国王の指図で貴族学校の日程くらいはどうとでもなった。
そんな訳でエルゼーシア・マリーハルケンの誕生日は午前中だけの授業で、午後からは特別休校となったのだった。
臨時でも何でもない。
ハミル達が入学する前から決まっており、貴族学校の日程にも最初から組み込まれていたのだから。
昨年も同様に組み込まれている。
王権サマサマだった。
そんな訳で昼3時からの夕方5時。
この2時間がエルゼーシア・マリーハルケン公爵令嬢の誕生日パーティーとなったのだった。
23
あなたにおすすめの小説
気付けば名も知らぬ悪役令嬢に憑依して、見知らぬヒロインに手をあげていました
結城芙由奈@コミカライズ連載中
恋愛
私が憑依した身体の持ちは不幸のどん底に置かれた悪役令嬢でした
ある日、妹の部屋で見つけた不思議な指輪。その指輪をはめた途端、私は見知らぬ少女の前に立っていた。目の前には赤く腫れた頬で涙ぐみ、こちらをじっと見つめる可憐な美少女。そして何故か右手の平が痛む私。もしかして・・今私、この少女を引っ叩いたの?!そして何故か頭の中で響き渡る謎の声の人物と心と体を共存することになってしまう。憑依した身体の持ち主はいじめられっ娘の上に悪役令嬢のポジションに置かれている。見るに見かねた私は彼女を幸せにする為、そして自分の快適な生活を手に入れる為に自ら身体を張って奮闘する事にした―。
※ 「カクヨム」「小説家になろう」にも投稿しています。
婚約破棄すると言われたので、これ幸いとダッシュで逃げました。殿下、すみませんが追いかけてこないでください。
桜乃
恋愛
ハイネシック王国王太子、セルビオ・エドイン・ハイネシックが舞踏会で高らかに言い放つ。
「ミュリア・メリッジ、お前とは婚約を破棄する!」
「はい、喜んで!」
……えっ? 喜んじゃうの?
※約8000文字程度の短編です。6/17に完結いたします。
※1ページの文字数は少な目です。
☆番外編「出会って10秒でひっぱたかれた王太子のお話」
セルビオとミュリアの出会いの物語。
※10/1から連載し、10/7に完結します。
※1日おきの更新です。
※1ページの文字数は少な目です。
❇❇❇❇❇❇❇❇❇
2024年12月追記
お読みいただき、ありがとうございます。
こちらの作品は完結しておりますが、番外編を追加投稿する際に、一旦、表記が連載中になります。ご了承ください。
※番外編投稿後は完結表記に致します。再び、番外編等を投稿する際には連載表記となりますこと、ご容赦いただけますと幸いです。
公爵令嬢クラリスの矜持
福嶋莉佳
恋愛
王太子に「完璧すぎて息が詰まる」と婚約破棄された公爵令嬢クラリス。
だがその瞬間、第二王子ルシアンが彼女の手を取る。
嘲笑渦巻く宮廷で、クラリスは“自分に相応しい未来”を選び抜いていく物語。
その掃除依頼、受けてやろう
魚夢ゴールド
ファンタジー
冒険者パーティー「明るい未来」のリックとブラジス。この2人のコンビはアリオス王国の上層部では別の通り名で知られていた。通称「必要悪の掃除屋」。
王国に巣食った悪の組織を掃除(=始末)するからだが。
お陰で王国はその2人をかなり優遇していた。
但し、知られているのは王都での上層部だけでのこと。
2人が若い事もあり、その名は王都の上層部以外ではまだ知られていない。
なので、2人の事を知らない地方の悪の組織の下のその2人が派遣されたりすると・・・
残念な顔だとバカにされていた私が隣国の王子様に見初められました
月(ユエ)/久瀬まりか
恋愛
公爵令嬢アンジェリカは六歳の誕生日までは天使のように可愛らしい子供だった。ところが突然、ロバのような顔になってしまう。残念な姿に成長した『残念姫』と呼ばれるアンジェリカ。友達は男爵家のウォルターただ一人。そんなある日、隣国から素敵な王子様が留学してきて……
勝手にしろと言われたので、勝手にさせていただきます
結城芙由奈@コミカライズ連載中
恋愛
子爵家の私は自分よりも身分の高い婚約者に、いつもいいように顎でこき使われていた。ある日、突然婚約者に呼び出されて一方的に婚約破棄を告げられてしまう。二人の婚約は家同士が決めたこと。当然受け入れられるはずもないので拒絶すると「婚約破棄は絶対する。後のことなどしるものか。お前の方で勝手にしろ」と言い切られてしまう。
いいでしょう……そこまで言うのなら、勝手にさせていただきます。
ただし、後のことはどうなっても知りませんよ?
* 他サイトでも投稿
* ショートショートです。あっさり終わります
追放されましたが、辺境で土壌改革をしたら領民からの感謝が止まりません。~今更戻ってきてと言われても、王都の地盤はもうボロボロですよ?~
水上
恋愛
【全11話完結】
「君は泥臭くて可愛くない」と婚約破棄されたセレナ。
そんな王太子に見切りをつけ、彼女は辺境へ。
そこで待っていたのは、強面だけど実は過保護な辺境伯だった。
セレナは持ち前の知識と技術で不毛の大地を大改革。
荒野は豊作、領民は大歓喜。
一方、彼女を追放した王都は、特産品のワインが作れなくなったり、土壌が腐って悪臭を放ったり、他国との同盟に亀裂が入り始めたりと大惨事に。
戻ってきてと縋られても、もう手遅れですよ?
【完結】✴︎私と結婚しない王太子(あなた)に存在価値はありませんのよ?
綾雅(りょうが)要らない悪役令嬢
恋愛
「エステファニア・サラ・メレンデス――お前との婚約を破棄する」
婚約者であるクラウディオ王太子に、王妃の生誕祝いの夜会で言い渡された私。愛しているわけでもない男に婚約破棄され、断罪されるが……残念ですけど、私と結婚しない王太子殿下に価値はありませんのよ? 何を勘違いしたのか、淫らな恰好の女を伴った元婚約者の暴挙は彼自身へ跳ね返った。
ざまぁ要素あり。溺愛される主人公が無事婚約破棄を乗り越えて幸せを掴むお話。
表紙イラスト:リルドア様(https://coconala.com/users/791723)
【完結】本編63話+外伝11話、2021/01/19
【複数掲載】アルファポリス、小説家になろう、エブリスタ、カクヨム、ノベルアップ+
2021/12 異世界恋愛小説コンテスト 一次審査通過
2021/08/16、「HJ小説大賞2021前期『小説家になろう』部門」一次選考通過
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる